clovernote~僕と鏡の魔女~

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「鏡の魔女」と、あの日の星

おかえり、渋谷の星

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 ひとしきり思い出の時間を楽しませてもらってから、みくの元へ戻った。ワタシにとっては何時間と堪能したけれど、みくの体感としては一瞬だったはず。ワタシと彼女とでは時間の流れが違うからね。


 せっかくなので新しいプラネタリウムの投影も見せていただいた。


 こんな偶然ってあるのかしら。今回の解説員さんはドイツを旅してカールツァイス社を見学した経験のある方で、星空解説の後にその思い出話をしながらドイツから見られる星空を投影してくださった。

「本物の星空を見られるならもちろんその方が良いんですが、プラネタリウムの良いところは日本にいながら世界中、どこの国の星空も、天気を気にせずすぐに見られることなんですよ」

 プラネタリウムって投影機だけが大事なのではなくて、そのパートナーである解説員さんがどんなプログラムで来場者を楽しませるのかっていう方向性が如実に表れるのよね。

 待合室には解説員さんがドイツで撮影した、カールツァイス社の所在地の風景写真が期間限定で展示されていた。いくら魔法を使えるといってもワタシは実際にドイツまで行ってみようって思ったことはないから、こんな写真が見られる機会なんて貴重だわ。

 自分の足で夢を叶えようって人の行動力は、ついつい魔法に頼りがちな魔女には叶わないような素敵な夢を他者にお裾分けしてくれる。ただ自分の行きたい場所へ旅しただけのみくが、結果的にワタシの夢を叶えてくれたようにね。

 ドームはあの頃の方が大きかったし、投影機にはデジタル技術が加わっている。けれど、あの頃を知っているスタッフの方々が作ったプラネタリウムだけあって志は繋がっていて、望郷にも近い味わいのある時間を楽しませていただけた。ごちそうさまでした♪




「僕が生まれて初めて行った思い出のプラネタリウムもね、ここからほんの数駅しか離れていないんだ。そこもリニューアルして投影機も新しくしたんだけど、一階ロビーに先代の投影機が展示してあってね。それが驚きの小ささでとっ……っってもかわいいんだよ~っ」

 まだ時間もあるし、良かったらこれからそっちも見に行かない? みくがそう、誘ってくれるから。お言葉に甘えてご一緒することにした。

 今回はワタシの思い出に彼女を付き合わせてしまったのだから、ワタシだって彼女の満足するよう、思い出を分かち合いたい。それが、「親しき仲にも礼儀あり」ってものでしょう?
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