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第8章
第8章:ストラディゴス四股事件5(別視点:回想)
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フィリシスが馬にブラッシングしていると、ストラディゴスが急にこんな事を言ってきた。
「今夜……」
「な、なに言ってんだっ!? 頭沸いてるのか!?」
「勘違いするなっ! フィリシス、お前、ルイシーの事好きだろ?」
「だ、だから何だって言うんだよ!」
「ルイシーとお前の二人っきりで、その……したく無いか?」
ルイシーを、自分の様に愛しても良いとストラディゴスは、理解のある父親の様な口調でフィリシスを誘惑してきた。
「お前っ! そう言う所をルイシーは!」
「まあ待てって、俺がルイシーとしかセックスしてないのは、お前だって知ってるだろ? フィリシス、お前のおかげで、俺は目が覚めたんだよ」
「目が覚めた?」
「ああ、そうだ。だから、フィリシス……」
ストラディゴスは、自分が女性団員達と関係を持ち始めたのは、ルイシーに言われ、心に傷を負った皆を幸せにする為であったと経緯を話し、ルイシーは皆の幸せの為にこそ、ストラディゴスが他の女と寝る事を良しとしている事を伝えた。
ストラディゴスの言い分は、ルイシーの言い分と食い違いは無い。
フィリシスには、どうやらストラディゴスは本当に目覚めた様に思えた。
ストラディゴスは、さらに言葉を続けた。
ルイシーが団員の為にストラディゴスのハーレムを容認している様に、ストラディゴスもフィリシスの為に、ルイシーと関係を持つ事を許したいと。
ストラディゴスは、フィリシスを愛しているからこそ、ルイシーと寝るべきだと言ってきたのだ。
この時のストラディゴスは、ルイシーの望みは頭でわかっていても、更生とは程遠い状態であった。
しかし、ハーレム復活を目論む巨人の狡猾な甘言は、フィリシスのひび割れたモラルには、ビシビシと響いた。
「自分の為にフィリシス、ルイシーとセックスしてみないか?」
フィリシスは、それだけでは落ちなかった。
それで落ちない事をストラディゴスも分かっていた。
だから、ストラディゴスは、ルイシーにも吹き込んだのだ。
「フィリシスの為に、フィリシスと?」
ルイシーは、それがフィリシスによって、どんな形でも更生したストラディゴスの望みならと、フィリシスを受け入れてしまったと言う。
正確には、ルイシーがフィリシスを押し倒し、フィリシスにセックスの素晴らしさを身体へと教え込んだと言った方が正しかった。
たった一度でも誘惑に負けると後は、なし崩し的に、一途さを巨人に教えて欲しいと言ったルイシーと関係を持ってしまっていた。
それから、フィリシスの目の前でストラディゴスはルイシーを愛しながら「フィリシスも一緒に」と誘えば、あとは簡単である。
一度転がり落ちれば、止まる事は無い。
こうして、フィリシスは気が付けば、ルイシーをストラディゴスと共に愛する日々が始まっていた。
すると、フィリシスは、次第にルイシーにストラディゴスの様に愛されたいと思う様になっていった。
ルイシーに甘えて、心の傷を癒すのでは無く、ちゃんと愛し、愛されたい。
そして、自分の事を、ルイシーと共に受け入れてくれたストラディゴスにも、ルイシーの様に愛されたい。
フィリシスは、ルイシーに誘われるまま、ルイシーのリードで流されるままに、ストラディゴスのペニスを膣の中へと自ら受け入れてしまう。
ストラディゴスには、ルイシーだけを愛して欲しい。
そう言っていた過去の自分が、ストラディゴスによって敗北した瞬間でもあった。
それから、ルイシーとストラディゴスとフィリシスの、三人だけの関係が始まった。
* * *
ところが、竜は元来独占欲が強い生き物である。
ストラディゴスは、フィリシスに自分の正しさを身をもって経験させ、示した事で、形は変われども、今まで通りハーレムを楽しめると思っていた。
女達は自分の身体を求めている。
女達を愛し、愛せば、ハーレムはすぐにでも復活する筈。
また、大勢の女を愛する肉欲と刺激に満ちた甘美な日々が帰ってくる。
そう本気で考えての、これまでの行動だった。
だが、ここでストラディゴスの計画にも狂いが生じ出した。
ていよくフィリシスをハーレムに迎え、また少しずつ以前の刺激的な生活が戻ってくると信じていたのだが、そうはいかなかったのだ。
フィリシスは、二人の事を同時に一途に愛し始めてしまった。
今まではルイシーの事が一番に好きだったのに、ストラディゴスに愛される事で、ストラディゴスの事も、ルイシーの事と同じ様に、どんどん好きになっていったのだ。
フィリシスは、ルイシーとストラディゴス、二人の女になりたいと思っていた。
両想いの二人を、まとめて自分が独占したいと思ったのだ。
それなら、自分の中の独占欲は満たされ、ルイシーとストラディゴスの仲を裂く事も無い。
竜の愛の炎は、あまりにも激しく燃え上がって行った。
フィリシスは、ルイシーの身体だけでなく、ストラディゴスの身体も同じ様に求め始めた。
セックスを覚えたてでは、その快感に抗えないのも仕方が無いだろう。
フィリシスは、セックスの喜びと快感を覚え、ルイシーとストラディゴスが望むなら何でもした。
恥ずかしい事も平気になり、三人でのセックスはフィリシスにとっての日常へとなっていく。
ストラディゴスも情熱的なフィリシスに、溺れ始めていた。
自分の思い通りになる女が多い中で、フィリシスは従順でありつつ、我儘でもあった。
そのフィリシスが求めて来る一途な愛と、激しいセックスは、それだけで十分に刺激的であった。
そのうち、ラーナがストラディゴスをディーとかディーパ(ディーチャパパの略)と呼ぶのに影響され、フィリシスも同じ様にディーと呼ぶようになっていった。
フィリシスは、無意識に二人の娘であると同時に、恋人である様な、そんな関係を求めていたのだ。
それゆえ四六時中、ストラディゴスの事を愛ゆえに監視では無く束縛し始めたのだ。
これでは、ストラディゴスは、前の様に他の女に手を出せない。
フィリシスは、二人の事を子供が親を求める様な眼差しで、全てを独占しようとする。
一度好きになった相手への、フィリシスからの愛は極端に重かった。
いくら刺激的でも、それだけでは嫌になってしまう。
ストラディゴスにとって、セックスを食事で例えるなら、ルイシーは家庭の味であった。
母親が作るスープの様な、何度でも飲みたくなる物。
一方で、フィリシスは、激辛か激甘の調理であった。
ストラディゴスでも逃げられない力で押さえつけ、無理やりキスをするなんて事は、フィリシスにしか出来ない。
長い尻尾でペニスの根元と締め上げ、射精を止めたり、ストラディゴスの肛門に無理やり長い尻尾を挿入したりと言った激し過ぎるプレイもフィリシスにしか出来ない。
一転、フィリシスは一度別のスイッチに切り替わると、ストラディゴスに組み敷かれ、ベッドとストラディコスに完全に挟まれ押しつぶされての巨人による一方的で強引なセックスをされたり、普通の女では痛がって出来ない様な、身体を掴まれてまるで玩具の様にストラディゴスに力任せにピストンされる事を好んだ。
ストラディゴスの身体を一方的に蹂躙するのも、反対にされるのも、フィリシスには快感だったのだが、SもMも、どちらも極端なのだ。
フィリシスの持つ独占欲は、自分が一方的に支配するのも気持ち良ければ、一方的に支配されるのも気持ちが良かったのであった。
* * *
フィリシスが、ミイラ取りがミイラ状態になると、傭兵団の中に潜在するハーレムでは仲間が増えたと最初は歓迎された。
だが、フィリシスのストラディコスへの独占的な態度は、大いに反発を生んでしまう事となった。
ルイシーと共にストラディゴスを更生させようとしていた新米が、ストラディゴスを独占してしまっては、ハーレム側としては、何の為に協力してきたのか分からない。
独占されるぐらいなら、今まで通りの方が、女達にとってはストラディゴスを愛しやすい。
ストラディゴスは、この反発の気運に気付くとチャンスと捉えた。
しかし、ストラディゴスとしては、フィリシスを手放すのは惜しかった。
ある意味で、フィリシスを覚醒させてしまったストラディゴスは、フィリシスの激辛激甘どっちのセックスも好きだったし、フィリシスも好きなので、自分からフィリシスとの関係を清算する事は出来ない。
と言って自分の中にある肉欲を制御する事も出来ない。
フィリシスに他の女ともセックスをしたいとも言えず、そこでまずは、手軽に秘密裏に付き合えそうな相手を探そうと思った。
ただ、秘密裏に付き合う訳ではない。
フィリシスをルイシーを餌に覚醒させたように、フィリシスをハーレムに引き入れる仲間を求めたのだ。
こうしてストラディゴスは、フィリシスとのセックスの息抜きがてら、フィリシス攻略に手を貸してくれそうな他の女に手を出そうと物色を始める事となった。
「今夜……」
「な、なに言ってんだっ!? 頭沸いてるのか!?」
「勘違いするなっ! フィリシス、お前、ルイシーの事好きだろ?」
「だ、だから何だって言うんだよ!」
「ルイシーとお前の二人っきりで、その……したく無いか?」
ルイシーを、自分の様に愛しても良いとストラディゴスは、理解のある父親の様な口調でフィリシスを誘惑してきた。
「お前っ! そう言う所をルイシーは!」
「まあ待てって、俺がルイシーとしかセックスしてないのは、お前だって知ってるだろ? フィリシス、お前のおかげで、俺は目が覚めたんだよ」
「目が覚めた?」
「ああ、そうだ。だから、フィリシス……」
ストラディゴスは、自分が女性団員達と関係を持ち始めたのは、ルイシーに言われ、心に傷を負った皆を幸せにする為であったと経緯を話し、ルイシーは皆の幸せの為にこそ、ストラディゴスが他の女と寝る事を良しとしている事を伝えた。
ストラディゴスの言い分は、ルイシーの言い分と食い違いは無い。
フィリシスには、どうやらストラディゴスは本当に目覚めた様に思えた。
ストラディゴスは、さらに言葉を続けた。
ルイシーが団員の為にストラディゴスのハーレムを容認している様に、ストラディゴスもフィリシスの為に、ルイシーと関係を持つ事を許したいと。
ストラディゴスは、フィリシスを愛しているからこそ、ルイシーと寝るべきだと言ってきたのだ。
この時のストラディゴスは、ルイシーの望みは頭でわかっていても、更生とは程遠い状態であった。
しかし、ハーレム復活を目論む巨人の狡猾な甘言は、フィリシスのひび割れたモラルには、ビシビシと響いた。
「自分の為にフィリシス、ルイシーとセックスしてみないか?」
フィリシスは、それだけでは落ちなかった。
それで落ちない事をストラディゴスも分かっていた。
だから、ストラディゴスは、ルイシーにも吹き込んだのだ。
「フィリシスの為に、フィリシスと?」
ルイシーは、それがフィリシスによって、どんな形でも更生したストラディゴスの望みならと、フィリシスを受け入れてしまったと言う。
正確には、ルイシーがフィリシスを押し倒し、フィリシスにセックスの素晴らしさを身体へと教え込んだと言った方が正しかった。
たった一度でも誘惑に負けると後は、なし崩し的に、一途さを巨人に教えて欲しいと言ったルイシーと関係を持ってしまっていた。
それから、フィリシスの目の前でストラディゴスはルイシーを愛しながら「フィリシスも一緒に」と誘えば、あとは簡単である。
一度転がり落ちれば、止まる事は無い。
こうして、フィリシスは気が付けば、ルイシーをストラディゴスと共に愛する日々が始まっていた。
すると、フィリシスは、次第にルイシーにストラディゴスの様に愛されたいと思う様になっていった。
ルイシーに甘えて、心の傷を癒すのでは無く、ちゃんと愛し、愛されたい。
そして、自分の事を、ルイシーと共に受け入れてくれたストラディゴスにも、ルイシーの様に愛されたい。
フィリシスは、ルイシーに誘われるまま、ルイシーのリードで流されるままに、ストラディゴスのペニスを膣の中へと自ら受け入れてしまう。
ストラディゴスには、ルイシーだけを愛して欲しい。
そう言っていた過去の自分が、ストラディゴスによって敗北した瞬間でもあった。
それから、ルイシーとストラディゴスとフィリシスの、三人だけの関係が始まった。
* * *
ところが、竜は元来独占欲が強い生き物である。
ストラディゴスは、フィリシスに自分の正しさを身をもって経験させ、示した事で、形は変われども、今まで通りハーレムを楽しめると思っていた。
女達は自分の身体を求めている。
女達を愛し、愛せば、ハーレムはすぐにでも復活する筈。
また、大勢の女を愛する肉欲と刺激に満ちた甘美な日々が帰ってくる。
そう本気で考えての、これまでの行動だった。
だが、ここでストラディゴスの計画にも狂いが生じ出した。
ていよくフィリシスをハーレムに迎え、また少しずつ以前の刺激的な生活が戻ってくると信じていたのだが、そうはいかなかったのだ。
フィリシスは、二人の事を同時に一途に愛し始めてしまった。
今まではルイシーの事が一番に好きだったのに、ストラディゴスに愛される事で、ストラディゴスの事も、ルイシーの事と同じ様に、どんどん好きになっていったのだ。
フィリシスは、ルイシーとストラディゴス、二人の女になりたいと思っていた。
両想いの二人を、まとめて自分が独占したいと思ったのだ。
それなら、自分の中の独占欲は満たされ、ルイシーとストラディゴスの仲を裂く事も無い。
竜の愛の炎は、あまりにも激しく燃え上がって行った。
フィリシスは、ルイシーの身体だけでなく、ストラディゴスの身体も同じ様に求め始めた。
セックスを覚えたてでは、その快感に抗えないのも仕方が無いだろう。
フィリシスは、セックスの喜びと快感を覚え、ルイシーとストラディゴスが望むなら何でもした。
恥ずかしい事も平気になり、三人でのセックスはフィリシスにとっての日常へとなっていく。
ストラディゴスも情熱的なフィリシスに、溺れ始めていた。
自分の思い通りになる女が多い中で、フィリシスは従順でありつつ、我儘でもあった。
そのフィリシスが求めて来る一途な愛と、激しいセックスは、それだけで十分に刺激的であった。
そのうち、ラーナがストラディゴスをディーとかディーパ(ディーチャパパの略)と呼ぶのに影響され、フィリシスも同じ様にディーと呼ぶようになっていった。
フィリシスは、無意識に二人の娘であると同時に、恋人である様な、そんな関係を求めていたのだ。
それゆえ四六時中、ストラディゴスの事を愛ゆえに監視では無く束縛し始めたのだ。
これでは、ストラディゴスは、前の様に他の女に手を出せない。
フィリシスは、二人の事を子供が親を求める様な眼差しで、全てを独占しようとする。
一度好きになった相手への、フィリシスからの愛は極端に重かった。
いくら刺激的でも、それだけでは嫌になってしまう。
ストラディゴスにとって、セックスを食事で例えるなら、ルイシーは家庭の味であった。
母親が作るスープの様な、何度でも飲みたくなる物。
一方で、フィリシスは、激辛か激甘の調理であった。
ストラディゴスでも逃げられない力で押さえつけ、無理やりキスをするなんて事は、フィリシスにしか出来ない。
長い尻尾でペニスの根元と締め上げ、射精を止めたり、ストラディゴスの肛門に無理やり長い尻尾を挿入したりと言った激し過ぎるプレイもフィリシスにしか出来ない。
一転、フィリシスは一度別のスイッチに切り替わると、ストラディゴスに組み敷かれ、ベッドとストラディコスに完全に挟まれ押しつぶされての巨人による一方的で強引なセックスをされたり、普通の女では痛がって出来ない様な、身体を掴まれてまるで玩具の様にストラディゴスに力任せにピストンされる事を好んだ。
ストラディゴスの身体を一方的に蹂躙するのも、反対にされるのも、フィリシスには快感だったのだが、SもMも、どちらも極端なのだ。
フィリシスの持つ独占欲は、自分が一方的に支配するのも気持ち良ければ、一方的に支配されるのも気持ちが良かったのであった。
* * *
フィリシスが、ミイラ取りがミイラ状態になると、傭兵団の中に潜在するハーレムでは仲間が増えたと最初は歓迎された。
だが、フィリシスのストラディコスへの独占的な態度は、大いに反発を生んでしまう事となった。
ルイシーと共にストラディゴスを更生させようとしていた新米が、ストラディゴスを独占してしまっては、ハーレム側としては、何の為に協力してきたのか分からない。
独占されるぐらいなら、今まで通りの方が、女達にとってはストラディゴスを愛しやすい。
ストラディゴスは、この反発の気運に気付くとチャンスと捉えた。
しかし、ストラディゴスとしては、フィリシスを手放すのは惜しかった。
ある意味で、フィリシスを覚醒させてしまったストラディゴスは、フィリシスの激辛激甘どっちのセックスも好きだったし、フィリシスも好きなので、自分からフィリシスとの関係を清算する事は出来ない。
と言って自分の中にある肉欲を制御する事も出来ない。
フィリシスに他の女ともセックスをしたいとも言えず、そこでまずは、手軽に秘密裏に付き合えそうな相手を探そうと思った。
ただ、秘密裏に付き合う訳ではない。
フィリシスをルイシーを餌に覚醒させたように、フィリシスをハーレムに引き入れる仲間を求めたのだ。
こうしてストラディゴスは、フィリシスとのセックスの息抜きがてら、フィリシス攻略に手を貸してくれそうな他の女に手を出そうと物色を始める事となった。
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