【完結】僕は『番狂い』の竜人

華抹茶

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8. 番おう

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 そんな毎日を過ごすこと一週間。期限の日が来てしまった。
 僕とディオンはソファーで向かい合って座っている。この一週間はずっと隣でべったりだったから凄く寂しい。

「ねぇディオン。この一週間どうだった? 僕はすっごくすっごく楽しかったよ! ディオンの寝顔も可愛いしご飯食べてる時も可愛いし本を読んでる時もお風呂に入ってる時も欠伸をした時も全部全部可愛かった♡」
「あ、ありがとう……」

 あーん♡ また真っ赤になってる♡ もうディオンは存在そのものが可愛すぎてきゅんきゅんときめきが止まらないんだけど!

「俺も、その……楽しかった。恥ずかしいことも多かったけど、俺が何をしていてもカミーユはいつも笑っててそれが嬉しいって思った」
「本当!? 嬉しい! ディオンが喜んでくれたのならそれが僕の幸せだよ!」

 僕が勢い込んでそう言えば、ディオンは赤い顔のまま笑ってくれた。ディオンがこうして僕に笑いかけてくれている今が本当に嬉しいし幸せだと感じる。

「それで一週間過ごしてみて思ったんだ。カミーユの側は居心地がいいって。カミーユが笑ってくれたら嬉しいし、もっと笑顔にさせたいとも思った。だからきっと、俺はやっぱりカミーユのことが好きなんだと思う」
「え!? ホント!? ホントにホント!?」
「ああ。だから『番』になろう。いや、なってください」
「きゃぁぁぁぁぁ! 嬉しい! ディオン! 嬉しいよ! ありがとう! 僕と番になるって言ってくれてありがとう!」

 やったーーー!! ディオンが番になってくれるって!! 今日はもう人生で最高の日で間違いない!
 僕は嬉しくて勢いよくディオンに抱き着いた。そのままディオンの膝の上に跨ってぎゅーって抱きしめる。ディオンの腕も僕の背中に回ってぎゅってしてくれて、もう嬉しくて嬉しくてディオンの顔いっぱいにキスの雨を降らせた。

「僕はこれからもディオンに幸せでいて欲しいしそのためにはなんだってするよ! 嫌いな人がいたら教えてね! 僕がサクッとやっちゃうから!」
「……いや、それはやめておこうな」
「わかった! ディオンが嫌なら我慢する!」
「……もしかしてちょっと早まったか?」
 
 苦笑しながらそんなことを言われてしまった。大丈夫! 僕はディオンのためには何でもするけど、嫌がることは絶対にしないから!
 でもこれで正真正銘番関係になれるんだ! ディオンと番えるなんて夢みたい……って今その喜びに浸ってる場合じゃなかった! 早く番ってしまわないとディオンが死んじゃうんだった!

「ディオン! 今すぐ僕と番おう! ディオンの病気を治さなきゃ!」
「あ、ああ……そうだな。そうなんだが……」

 あれ? ディオンってば何か言いたいことがあるんだろうけど、口を開けたり閉じたりを繰り返すばっかりだ。どうしたんだろう?

「その……俺はカミーユに抱かれる、のか?」
「え? ああ、そういうこと!」

 ディオンが何に悩んでいるのかやっとわかった。僕もそれをディオンに説明していなかったことに思い当たる。

「あのね、僕達竜人は雌雄同体なんだよ」
「え……? 雌雄同体!?」

 驚くディオンに竜人の体の仕組みを教えてあげた。僕達竜人は生まれてくる時必ず男の姿で生まれてくる。例外はない。それは番の性別が男女どちらでも対応出来るようにするためだ。ここ最近の番は女性ばっかりだったから忘れられているけど、実は男同士で番っている竜人も過去にはたくさんいる。
 番が男性だった場合、番の希望で竜人は雄か雌かを選ぶことが出来る。つまり番が挿入れたい場合は雌に、番が挿入れられたい場合は雄になれるのだ。

「だからディオンがどっちがいいか決めてくれたらいいよ」
「竜人は凄いな……それじゃあ俺は挿れたいんだが……」
「わかった! じゃあ僕は雌になるよ!」

 雌になると番を受け入れるための後孔は性的興奮で濡れるようになるし柔らかくなる。そして胎の奥には疑似子宮も作られ孕むことも出来る。ただ男同士の番の場合は卵生になるんだけど。僕とディオンの場合は、僕が孕んで卵を産むことになる。ただ体の変化はすぐには出来ないから孕めるようになるためには日数が必要だ。

「だがカミーユはそれでいいのか?」
「もちろん! 番が最優先だからね!」

 僕は正直雄でも雌でもどっちでもいい。ディオンが挿れられたい側だった場合は、ディオンを竜人の魔法で孕ませることも出来るからね。ただ一番嫌なのは番が我慢してしまうこと。それだけは絶対に避けたい。だから竜人は番に合わせてどちらでも対応可能なんだ。

「……竜人ってつくづく人とは違うんだな」
「そうだね。それは僕もそう思う」

 それだけ竜の血は凄いってことなんだよね。これでディオンも納得してくれたようで、雄雌問題は解決だ。後はディオンと正式に番うのみ! ディオンの病気もあるから早くしないと、とディオンの手を引いて寝室へと向かった。
 僕はさっさとベッドの上に乗りあがった。でもディオンはずっとベッドには乗らずもじもじとしてる。やっぱり僕と番うのが嫌になったのだろうか。

「どうしたの? もしかして嫌になった?」
「ち、違うっ……その、緊張、して……」

 か、可愛い! 今までたくさん経験があるのに僕と番うと思ったら緊張しちゃったの!? もうどこまで僕を悶えさせれば気が済むの! ディオンのあまりの可愛さに僕はベッドをバンバンと叩いていた。僕の番が可愛すぎる!

「大丈夫だよ。一緒に気持ちよくなろうね」

 安心させるようににっこりと笑って見せれば、ディオンは顔を赤くしながらもこくりと頷いてくれた。
 それを見て僕は見せつけるように一枚ずつ服を脱いでいく。それをディオンにじっくりと見られて僕はぞくぞくと興奮が抑えられなかった。

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