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異世界
この世界には
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「………お恥ずかしい所をお見せしました。」
この年になってこんなに声を上げて泣くなんて…と少しショックを受ける。
「いえいえ、泣ける時に泣くことですよ。」
「………どうしてその口調なのですか。先程はもっと砕けた話し方だったのに。」
「………まぁ、とりあえずこの世界について話していきますね」
「(誤魔化された)」
まぁ別にいいけど。
「先程も話した通り、この世界はあなたがいた世界を元に作られています。時代は……だいたい15~17世紀の当時栄えていた“よーろっぱ”ぐらいですね。けれど、あなたがいた世界との決定的な違いは、栄えたのが科学でなく“魔法”だったということですかね。でも錬金術はあるようですが。」
「………」
「この世界を創造した神は、君のいた世界の神話や伝説を好む方でしたから。故に、エルフやらドワーフやら、いろんな種族がいます。主に、人間・獣人・魔人妖精・精霊などが。あ、あと既に滅んだのですが、この世界には唯一の龍もいたりしましたよ。」
「………この世界の言葉は何語ですか。いや、この世界の言葉を教えてください。」
このままだと言葉も分からずにコミュ障が悪化する。そんな困っている僕を見て、神様はまたも笑う。
「ふふ、あなた精霊と会話していたでしょう。大丈夫ですよ、あなたをこの世界に転生させる際、キチンと勉強はしてきました。異世界転生の知識についてはバッチリです。」
神様って本読むの。しかも地球の。
「ええ、読みますよ。神というのは基本暇ですから。それに、私は地球の神との仲は良好ですよ。」
暇なんかい。神様集会とかやらないのかな。
「やったりしますよ。たまにですけど。」
そうなんだ。………ん?ちょっと待て。なんで話が通じてる。
「神様とは何故“神”と言われると思います?人智を超えた力を持つからなのですよ。」
………はい。ダダ漏れだったと。
「質問です。この世界は、僕がいた世界の定理やらなんやらは同じですか?」
「…ほう、そこに気付きますか。さすがですね。ありますよ。あなたの世界の哲学者達が残した定理は、この世界にも通ずるものですよ。」
なるほど、数学とかはあるのか。
「といっても、識字率などは低いですがね。はい!ここで問題です!79万3625掛ける9万9673はなんでしょう!」
「えっ…791億0298万4625………」
「さすがサヴァンですね。」
いきなり問題を出されたことにも驚いたが、“サヴァン”とは?
「ああ、すいません。少し興味があったので。昔はイディオ・サヴァンと言われていて今はサヴァンと呼ばれていて………あっ、別に差別をしている訳ではなくてで「あっ、長くなりそうなので大丈夫です。」
閑話休題
「本題に入りますね。異世界転生ものでは定番の“願い”をどうぞ。……実は私、これやってみたかったんですよね。ちなみに、アラジンよろしく3迄で」
めっちゃソワソワしてる。アラジンも読んだことあるんだなァ、神様。
「ちなみにオススメは《創造》《鑑定》《魔法適性》とかだ。さぁさぁどうぞ。」
めっちゃソワソワしてる(2回目)。
でも、それ以上に欲しいものが僕にはある。
「あのっ、これって!」
「ん?決まりましたか。」
「いや、ちょっと気になったことが…」
ほんの少しだけ考えた僕がしたいこと
「はい、なんでしょう?」
「えっと…。願いならなんでも……いいんです…か………。」
後半にほとんど聞こえないぐらい小さな声になってしまった。神様はそんな僕を見て眉を顰める。
「ええ、それが常識の範囲内、であればですが。」
《創造》とか《魔法適性》は常識の範囲内なのか。
なら、と僕は最後の願いを言う。
「僕の……父さんに、なってくれません……か………!」
これは“常識の範囲内”なのかは分からない。やはり恥ずかしさが勝ち、顔も今は茹でダコの如く真っ赤だろうと思う。けれどもさっきより、ハッキリと言いきれた。そして神様の反応を待つ。
神様は豆鉄砲をくらった鳩のようにポカンとしている。が、いきなり蹲って叫び出した。
「ゔぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!!!」
「うわぁぁぁ!!ごめんなさい!!!なかったことにしてください!!!!忘れてください!!!」
怖すぎるし恥ずかしすぎる。数秒前に戻りたい。
この年になってこんなに声を上げて泣くなんて…と少しショックを受ける。
「いえいえ、泣ける時に泣くことですよ。」
「………どうしてその口調なのですか。先程はもっと砕けた話し方だったのに。」
「………まぁ、とりあえずこの世界について話していきますね」
「(誤魔化された)」
まぁ別にいいけど。
「先程も話した通り、この世界はあなたがいた世界を元に作られています。時代は……だいたい15~17世紀の当時栄えていた“よーろっぱ”ぐらいですね。けれど、あなたがいた世界との決定的な違いは、栄えたのが科学でなく“魔法”だったということですかね。でも錬金術はあるようですが。」
「………」
「この世界を創造した神は、君のいた世界の神話や伝説を好む方でしたから。故に、エルフやらドワーフやら、いろんな種族がいます。主に、人間・獣人・魔人妖精・精霊などが。あ、あと既に滅んだのですが、この世界には唯一の龍もいたりしましたよ。」
「………この世界の言葉は何語ですか。いや、この世界の言葉を教えてください。」
このままだと言葉も分からずにコミュ障が悪化する。そんな困っている僕を見て、神様はまたも笑う。
「ふふ、あなた精霊と会話していたでしょう。大丈夫ですよ、あなたをこの世界に転生させる際、キチンと勉強はしてきました。異世界転生の知識についてはバッチリです。」
神様って本読むの。しかも地球の。
「ええ、読みますよ。神というのは基本暇ですから。それに、私は地球の神との仲は良好ですよ。」
暇なんかい。神様集会とかやらないのかな。
「やったりしますよ。たまにですけど。」
そうなんだ。………ん?ちょっと待て。なんで話が通じてる。
「神様とは何故“神”と言われると思います?人智を超えた力を持つからなのですよ。」
………はい。ダダ漏れだったと。
「質問です。この世界は、僕がいた世界の定理やらなんやらは同じですか?」
「…ほう、そこに気付きますか。さすがですね。ありますよ。あなたの世界の哲学者達が残した定理は、この世界にも通ずるものですよ。」
なるほど、数学とかはあるのか。
「といっても、識字率などは低いですがね。はい!ここで問題です!79万3625掛ける9万9673はなんでしょう!」
「えっ…791億0298万4625………」
「さすがサヴァンですね。」
いきなり問題を出されたことにも驚いたが、“サヴァン”とは?
「ああ、すいません。少し興味があったので。昔はイディオ・サヴァンと言われていて今はサヴァンと呼ばれていて………あっ、別に差別をしている訳ではなくてで「あっ、長くなりそうなので大丈夫です。」
閑話休題
「本題に入りますね。異世界転生ものでは定番の“願い”をどうぞ。……実は私、これやってみたかったんですよね。ちなみに、アラジンよろしく3迄で」
めっちゃソワソワしてる。アラジンも読んだことあるんだなァ、神様。
「ちなみにオススメは《創造》《鑑定》《魔法適性》とかだ。さぁさぁどうぞ。」
めっちゃソワソワしてる(2回目)。
でも、それ以上に欲しいものが僕にはある。
「あのっ、これって!」
「ん?決まりましたか。」
「いや、ちょっと気になったことが…」
ほんの少しだけ考えた僕がしたいこと
「はい、なんでしょう?」
「えっと…。願いならなんでも……いいんです…か………。」
後半にほとんど聞こえないぐらい小さな声になってしまった。神様はそんな僕を見て眉を顰める。
「ええ、それが常識の範囲内、であればですが。」
《創造》とか《魔法適性》は常識の範囲内なのか。
なら、と僕は最後の願いを言う。
「僕の……父さんに、なってくれません……か………!」
これは“常識の範囲内”なのかは分からない。やはり恥ずかしさが勝ち、顔も今は茹でダコの如く真っ赤だろうと思う。けれどもさっきより、ハッキリと言いきれた。そして神様の反応を待つ。
神様は豆鉄砲をくらった鳩のようにポカンとしている。が、いきなり蹲って叫び出した。
「ゔぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!!!」
「うわぁぁぁ!!ごめんなさい!!!なかったことにしてください!!!!忘れてください!!!」
怖すぎるし恥ずかしすぎる。数秒前に戻りたい。
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