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第1章〜生活〜
洞窟
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……あー……。暇だ………,。
あれからまた3週間だった。だと言うのに僕の日常は特に何も変わることはない。服を作って、本を読んで、気が向いたらご飯を食べて、ハーブ集めて。
本の内容で気になったものがあれば実際に作ってみたりもした。
……何が言いたいかというと、暇だ。
変わったことといえば、やっと作っていた石鹸が乾燥し終わって完成したことだ。これぐらい。
(石鹸は引き続き作っている。)
「………外」
ふと視線を窓の外に向ける。考えてみればここに来た約1ヶ月、ほとんど外に出てない。
「………」
行くか。
**********
ハーブの採集以外であまり外に出たことがなかったと、今更思う。僕はとりあえずカバンに手頃なナイフと作った弁当、その他諸々の道具を入れている。比較的動きやすいパーカを身にまとって、フードを深く被る。
……正直、僕はとてもドキドキしている。やはり、未知の場所を探検するというのはこんなにも心踊らせるものなのだと思い知る。
「………キノコ」
少し歩けば風景が変わった。先程までは“暖かな~”とか、“精霊の~”とかそんな名前が似合いそうな森だったのに、今は僕が最初に目覚めた森のような、そう、樹海のような気味の悪さと美しさがある。と言っても僕は樹海がどんな場所が知らないが。
ジメジメした土から赤と白の明らかに毒キノコが我ここに!と主張している。とりあえず持って帰る。
「……キノコ」
よく見ればキノコは、木の根元やなんだかよく分からないものからも生えていた。色とりどりのキノコは、食べて食べて!というように鮮やかだ。僕はカバンに入れる。
と、ここまでキノコしか採っていない。僕はキノコを採るのをここでおわり、奥を見ていく。
しばらく歩いても、同じような風景が広がるだけであまり変化がない。川や草原などを期待してたので少し残念。
「………ん……?」
………気づいてしまった。帰り道………。
「………なんとかなる」
気付かないふりをした。
**********
なんとか一度家に戻った。既に疲れた気もするがもう一度同じ道を行く。今度はちゃんと印を残して。
「………あれ…?」
印をつけながら歩くと先程は気づかなかった道がある。そう、道があるのだ。きちんと整備されていただろう石造りの道が。
「………フフん」
これは行くしかないでしょう。
記念すべき僕の探検記第一弾のページを飾る、そんな予感を胸に抱いて、さっさと歩く。
ここで気づいたことを挙げるとするなら、生き物の生活している形跡がないことぐらい。でもこれは僕が初めてこの場所に来た時からもだった。
………やはり女神の森は何かあるのだろうか。
「………あ」
見つけた。面白そうなものを。
僕は暗闇の洞窟に足を踏み入れた。
あれからまた3週間だった。だと言うのに僕の日常は特に何も変わることはない。服を作って、本を読んで、気が向いたらご飯を食べて、ハーブ集めて。
本の内容で気になったものがあれば実際に作ってみたりもした。
……何が言いたいかというと、暇だ。
変わったことといえば、やっと作っていた石鹸が乾燥し終わって完成したことだ。これぐらい。
(石鹸は引き続き作っている。)
「………外」
ふと視線を窓の外に向ける。考えてみればここに来た約1ヶ月、ほとんど外に出てない。
「………」
行くか。
**********
ハーブの採集以外であまり外に出たことがなかったと、今更思う。僕はとりあえずカバンに手頃なナイフと作った弁当、その他諸々の道具を入れている。比較的動きやすいパーカを身にまとって、フードを深く被る。
……正直、僕はとてもドキドキしている。やはり、未知の場所を探検するというのはこんなにも心踊らせるものなのだと思い知る。
「………キノコ」
少し歩けば風景が変わった。先程までは“暖かな~”とか、“精霊の~”とかそんな名前が似合いそうな森だったのに、今は僕が最初に目覚めた森のような、そう、樹海のような気味の悪さと美しさがある。と言っても僕は樹海がどんな場所が知らないが。
ジメジメした土から赤と白の明らかに毒キノコが我ここに!と主張している。とりあえず持って帰る。
「……キノコ」
よく見ればキノコは、木の根元やなんだかよく分からないものからも生えていた。色とりどりのキノコは、食べて食べて!というように鮮やかだ。僕はカバンに入れる。
と、ここまでキノコしか採っていない。僕はキノコを採るのをここでおわり、奥を見ていく。
しばらく歩いても、同じような風景が広がるだけであまり変化がない。川や草原などを期待してたので少し残念。
「………ん……?」
………気づいてしまった。帰り道………。
「………なんとかなる」
気付かないふりをした。
**********
なんとか一度家に戻った。既に疲れた気もするがもう一度同じ道を行く。今度はちゃんと印を残して。
「………あれ…?」
印をつけながら歩くと先程は気づかなかった道がある。そう、道があるのだ。きちんと整備されていただろう石造りの道が。
「………フフん」
これは行くしかないでしょう。
記念すべき僕の探検記第一弾のページを飾る、そんな予感を胸に抱いて、さっさと歩く。
ここで気づいたことを挙げるとするなら、生き物の生活している形跡がないことぐらい。でもこれは僕が初めてこの場所に来た時からもだった。
………やはり女神の森は何かあるのだろうか。
「………あ」
見つけた。面白そうなものを。
僕は暗闇の洞窟に足を踏み入れた。
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