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第127話 フロストの想い
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グリムの森の近く、見晴らしの良い草原に遠征用の馬車が止められ、騎士団と冒険者たちは急ぎ戦闘の準備を進めていた。
太陽はすでに傾きかけ、風が草を揺らすたびに、かすかに血の匂いを運んでくるような気がした。
「報告します!」
先遣隊の騎士が駆け寄り、ヴォルグ団長の前で膝をついた。
「先遣隊の報告によると、あと一時間ほどで魔物の群れが森を抜けてくるそうです!」
その言葉に周囲がざわめいたが、ヴォルグは一歩前へ出て、低く、だがはっきりとした声で指示を出す。
「これより部隊の編成と配置を指示する」
沈黙が広がる中、ヴォルグの声だけが響いた。
「ハンスの部隊は左を。冒険者代表、ヒューイの部隊は右を。正面は我が王国騎士団本隊が受け持つ。後衛は負傷者の回復と魔法による支援に徹しろ。前線の者は、無理をせず負傷した場合は後退して回復を受けるように」
整然と命令が飛び交い、部隊が次々と配置についていく。
アレンとフロストは、正面のヴォルグ本隊に編成されていた。
「アレン、お前は一対一以外の戦闘経験がない。だから、常に周囲を見て動け。無理はするな」
ヴォルグが冷静に告げる。彼の瞳には、戦場の空気を読む者の落ち着きがあった。
「わかりました。フロスト、やるよ」
「うむ、まかせるのじゃ」
フロストがアレンへと魔力を流すと、アレンは剣へと魔力を流す。剣が淡い蒼光に包まれる。
氷の精霊の魔力が、刃へと宿る。
アレンの手に握られたそれは、もはやただの剣ではなかった。
それはフロストとの信頼の証、氷精霊の力を得た剣――。
その頃、ヒカリは森の縁に立ち、精霊カインに語りかけていた。
「カイン、お願い。森の奥に残ってる魔物は、後ろから来る可能性がある。殲滅を頼める?」
「うむ。我に任せておけ」
力強い声を残して、カインは森の奥へと姿を消す。
ヒカリは深く息をつき、目を伏せた。
(頼んだよ、カイン)
そしてすぐに、ヒカリは後方の治療班へと向かい、モニカのそばで浮いていた。
「モニカ、大丈夫?」
「は、はい……」
ぎこちない返事。緊張が全身からにじみ出ていた。
モニカは聖女として、負傷者の治療に集中しようとしていたが、迫り来る魔物の気配に手が震えていた。
「大丈夫。俺はここにいるよ」
ヒカリの一言が、モニカの胸を少しだけ軽くした。
その瞬間だった。
「来るぞ!」
誰かが叫び、森の奥からバキバキと木が折れる音が響き渡る。
魔物たちの唸り声が地鳴りのように重なって、地面までもが震え出す。
「……なんて数だ」
木々の間から、次々と現れる黒い影。
牙を剥き、鋭い爪を振りかざし、魔物たちは森からなだれ込むように草原へ飛び出してきた。
「魔法部隊、撃て!」
ヴォルグの号令に、後方の魔法部隊が一斉に詠唱を開始。
「ファイアランス!」
「アイススパイク!」
「ライトニングレイン!」
ズババッ、ドカン――!
魔法の奔流が魔物たちを打ち砕く。
だが、それでも群れの勢いは止まらない。押し寄せる魔物の数は尋常ではなかった。
「くっ……数が多すぎる!」
前線はあっという間に乱戦へと突入した。
ヴォルグは前線の先頭に立ち、雷光を帯びた剣を一閃。
「雷閃――!」
眩い稲妻が魔物の群れを貫き、五体を一度に薙ぎ払う。
その剣はまさに雷帝の異名にふさわしい威力だった。
アレンは剣を握りしめ、魔物の一体に斬りかかる。
「ハァッ!」
剣から放たれる氷の刃が、魔物の体を切り裂く。
アレンは必死に次々と押し寄せる魔物を鋭い剣撃で薙ぎ払っていた。しかし魔物の勢いは収まることは無かった。
「はあっ……! くっ、キリがない!」
荒い息を吐きながらも、アレンは決して後ろには下がらなかった。
その時だった。
茂みの中から猛スピードで跳びかかってきた魔物が、アレンの背後から襲いかかった――。
「アレンッ!!」
叫んだのはフロントだった。
その瞳に、過去の光景がよみがえる。主を守れず、ただその背中が崩れ落ちていったあの瞬間――。
(またじゃ……また、我は主を失うのか……! 嫌じゃ……! もう二度と、あの悔しさを味わいたくはないのじゃ……!!)
今にも鋭い爪がアレンの背中に突き刺さらんとする、その刹那――。
《シャインシールド》
ヒカリの声が響いた瞬間、光の盾がアレンの背後に展開される。
バァンッ!!
魔物の爪が光の盾に弾かれ、甲高い音を響かせた。
「フロスト、今の君は主を守れる力を持ってるんだよ!」
ヒカリの言葉が、まっすぐにフロストの胸に突き刺さる。
(……そうじゃ。あの時は、我はただの精霊だった。何もできぬまま、主の命が消えていった……!)
拳を握りしめ、震える声を吐き出す。
「だが今の我は違う!仲間が居て主を守れる力を手に入れ、……何より、主がここにおる!!」
淡い蒼光がフロストの身体を包み始める。怒りでも恐怖でもない、強く確かな意思の光だ。
「二度と繰り返さんのじゃ! 我が主を――アレンを、絶対に守り抜くのじゃあ!!」
フロストは、敵の攻撃を防ぐための防壁魔法を次々と展開させていく。
「アレン、任せておけ。攻撃に集中するのじゃ!」
「うん、フロスト、ありがとう!」
アレンは剣を握りしめ、前へと飛び込む。
《フリーズバイト》
氷の斬撃が魔物の体を凍てつかせ、次いで――。
《フリーズランス》
飛翔する氷の槍が、空中にいた魔物の一体を貫いた。
フロストが展開する防御と補助魔法により、アレンはまさに無双のように前線で暴れ回った。
「いいぞアレン! そのまま突き進むのじゃ!」
「我も援護するのじゃ!」
彼らの連携はまさに理想的だった。守りと攻めが完璧に噛み合い、魔物たちの数を着実に減らしていく。
戦場では、それぞれがそれぞれの場所で必死に戦っていた。
ヴォルグは電撃の剣を、ヒューイは電撃の槍を、ヒカリとモニカは癒しを、アレンは氷の剣を、フロストは魔力と防御を。
そして、森の奥では――カインが炎を解き放ち暴走していた。
「燃え尽きろぉぉぉぉっ!!」
轟音と共に炎が爆裂し、森の中で蠢いていた第二波の魔物たちが一掃される。
その夜。
戦いはまだ終わらないが、誰もが必死に戦っていた。
太陽はすでに傾きかけ、風が草を揺らすたびに、かすかに血の匂いを運んでくるような気がした。
「報告します!」
先遣隊の騎士が駆け寄り、ヴォルグ団長の前で膝をついた。
「先遣隊の報告によると、あと一時間ほどで魔物の群れが森を抜けてくるそうです!」
その言葉に周囲がざわめいたが、ヴォルグは一歩前へ出て、低く、だがはっきりとした声で指示を出す。
「これより部隊の編成と配置を指示する」
沈黙が広がる中、ヴォルグの声だけが響いた。
「ハンスの部隊は左を。冒険者代表、ヒューイの部隊は右を。正面は我が王国騎士団本隊が受け持つ。後衛は負傷者の回復と魔法による支援に徹しろ。前線の者は、無理をせず負傷した場合は後退して回復を受けるように」
整然と命令が飛び交い、部隊が次々と配置についていく。
アレンとフロストは、正面のヴォルグ本隊に編成されていた。
「アレン、お前は一対一以外の戦闘経験がない。だから、常に周囲を見て動け。無理はするな」
ヴォルグが冷静に告げる。彼の瞳には、戦場の空気を読む者の落ち着きがあった。
「わかりました。フロスト、やるよ」
「うむ、まかせるのじゃ」
フロストがアレンへと魔力を流すと、アレンは剣へと魔力を流す。剣が淡い蒼光に包まれる。
氷の精霊の魔力が、刃へと宿る。
アレンの手に握られたそれは、もはやただの剣ではなかった。
それはフロストとの信頼の証、氷精霊の力を得た剣――。
その頃、ヒカリは森の縁に立ち、精霊カインに語りかけていた。
「カイン、お願い。森の奥に残ってる魔物は、後ろから来る可能性がある。殲滅を頼める?」
「うむ。我に任せておけ」
力強い声を残して、カインは森の奥へと姿を消す。
ヒカリは深く息をつき、目を伏せた。
(頼んだよ、カイン)
そしてすぐに、ヒカリは後方の治療班へと向かい、モニカのそばで浮いていた。
「モニカ、大丈夫?」
「は、はい……」
ぎこちない返事。緊張が全身からにじみ出ていた。
モニカは聖女として、負傷者の治療に集中しようとしていたが、迫り来る魔物の気配に手が震えていた。
「大丈夫。俺はここにいるよ」
ヒカリの一言が、モニカの胸を少しだけ軽くした。
その瞬間だった。
「来るぞ!」
誰かが叫び、森の奥からバキバキと木が折れる音が響き渡る。
魔物たちの唸り声が地鳴りのように重なって、地面までもが震え出す。
「……なんて数だ」
木々の間から、次々と現れる黒い影。
牙を剥き、鋭い爪を振りかざし、魔物たちは森からなだれ込むように草原へ飛び出してきた。
「魔法部隊、撃て!」
ヴォルグの号令に、後方の魔法部隊が一斉に詠唱を開始。
「ファイアランス!」
「アイススパイク!」
「ライトニングレイン!」
ズババッ、ドカン――!
魔法の奔流が魔物たちを打ち砕く。
だが、それでも群れの勢いは止まらない。押し寄せる魔物の数は尋常ではなかった。
「くっ……数が多すぎる!」
前線はあっという間に乱戦へと突入した。
ヴォルグは前線の先頭に立ち、雷光を帯びた剣を一閃。
「雷閃――!」
眩い稲妻が魔物の群れを貫き、五体を一度に薙ぎ払う。
その剣はまさに雷帝の異名にふさわしい威力だった。
アレンは剣を握りしめ、魔物の一体に斬りかかる。
「ハァッ!」
剣から放たれる氷の刃が、魔物の体を切り裂く。
アレンは必死に次々と押し寄せる魔物を鋭い剣撃で薙ぎ払っていた。しかし魔物の勢いは収まることは無かった。
「はあっ……! くっ、キリがない!」
荒い息を吐きながらも、アレンは決して後ろには下がらなかった。
その時だった。
茂みの中から猛スピードで跳びかかってきた魔物が、アレンの背後から襲いかかった――。
「アレンッ!!」
叫んだのはフロントだった。
その瞳に、過去の光景がよみがえる。主を守れず、ただその背中が崩れ落ちていったあの瞬間――。
(またじゃ……また、我は主を失うのか……! 嫌じゃ……! もう二度と、あの悔しさを味わいたくはないのじゃ……!!)
今にも鋭い爪がアレンの背中に突き刺さらんとする、その刹那――。
《シャインシールド》
ヒカリの声が響いた瞬間、光の盾がアレンの背後に展開される。
バァンッ!!
魔物の爪が光の盾に弾かれ、甲高い音を響かせた。
「フロスト、今の君は主を守れる力を持ってるんだよ!」
ヒカリの言葉が、まっすぐにフロストの胸に突き刺さる。
(……そうじゃ。あの時は、我はただの精霊だった。何もできぬまま、主の命が消えていった……!)
拳を握りしめ、震える声を吐き出す。
「だが今の我は違う!仲間が居て主を守れる力を手に入れ、……何より、主がここにおる!!」
淡い蒼光がフロストの身体を包み始める。怒りでも恐怖でもない、強く確かな意思の光だ。
「二度と繰り返さんのじゃ! 我が主を――アレンを、絶対に守り抜くのじゃあ!!」
フロストは、敵の攻撃を防ぐための防壁魔法を次々と展開させていく。
「アレン、任せておけ。攻撃に集中するのじゃ!」
「うん、フロスト、ありがとう!」
アレンは剣を握りしめ、前へと飛び込む。
《フリーズバイト》
氷の斬撃が魔物の体を凍てつかせ、次いで――。
《フリーズランス》
飛翔する氷の槍が、空中にいた魔物の一体を貫いた。
フロストが展開する防御と補助魔法により、アレンはまさに無双のように前線で暴れ回った。
「いいぞアレン! そのまま突き進むのじゃ!」
「我も援護するのじゃ!」
彼らの連携はまさに理想的だった。守りと攻めが完璧に噛み合い、魔物たちの数を着実に減らしていく。
戦場では、それぞれがそれぞれの場所で必死に戦っていた。
ヴォルグは電撃の剣を、ヒューイは電撃の槍を、ヒカリとモニカは癒しを、アレンは氷の剣を、フロストは魔力と防御を。
そして、森の奥では――カインが炎を解き放ち暴走していた。
「燃え尽きろぉぉぉぉっ!!」
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