太やかなアラサー女子の嘆き ~どこから突っ込めばよいのでしょうか~

猫宮

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誕生しました

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ピスピス…スピスピ…

「うわぁ、可愛い。」
「しっ、静かに。」
「そうですわ、静かに。」
「「美味しそうだね~。」」

「「「食べちゃダメっ」」」


子供が5人、新たに誕生した命を見るため揺りかごの中を覗いていた。

生まれたばかりのウサギの獣人である。

獣人の赤ん坊は人間と同じ大きさではあるが獣の姿で誕生するため、揺りかごの中はウサギの特徴である長い耳が今はまだ短くゆれ、柔らかな産毛がふわふわと惑う。その小さな身体はまるで空に浮かぶ雲か綿菓子のようだった。

「愛でられてこの子も嬉しいようですわ。」

一部不安な言葉もあったが、子供の言葉である。
我が子に実害がなければ笑って聞かなかったことにした。いざ実害が及ぶようであれば、例え子供でも許しはしないが…。

「「「「「ごめんなさいっ」」」」」

(((((ぐ~~っ)))))

不穏な空気を感じてすぐに謝る子供たちだが、言葉と一緒に可愛らしい腹の虫も合唱した。

言葉を交わすよう成長しているが、まだまだ幼い子供である。
微笑ましいその姿に母ウサギの獣人も毒気を抜かれ、菓子を薦めることにした。

「赤ん坊が目を覚ますといけませんので別室に移動しましょう。菓子を用意します。」

「「「「わーいっ」」」」
「・・・・。」

いそいそと移動する4人の子供たちと離れて1人、揺りかごをもう一度覗きこむ子供。

「また来るね。」

スピスピ… ピスピス…

静かにたてる寝息がまだ覚醒のないことを物語る。


その寝息の持ち主はこれから始まる物語の主人公である。







    
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