わたしの専属魔法使いR-18

みずき

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「どうしたの?マリー」

お母様が心配そうに声をかけてきた

「大丈夫です・・・」

「本当に?最近とても痩せたわよね?マリー」

「はい・・・」

「それはそうよね・・・マリーのご飯は野菜ばかりだものね・・・あなた?なぜマリーに野菜ばかり食べさせるの?まだまだ育ちざかりなのですよ?」

「そっそれは・・・」

「あなた?女の子は育ちざかりにちゃんと食事を取らなければ将来こどもを授かる事ができなくなってしまうかもしれないのですよ?」

「そっ、そうなのか・・・シェイド王子が、その・・・細身が好きだと言っていたからマリーも気に入ってもらえるように少しでも痩せればと・・・」

「それは本当ですか?そんなくだらない事の為にマリーが日に日に痩せて行くのを黙って見ていろと言うのですか?」

「すまない・・・マリーの為と思っていたのだが・・・」

「ねえ、マリーの為に栄養のあるお食事を持ってきてもらえないかしら?」

お母様は扉の近くに立っているお手伝いさんに声をかけた、お手伝いさんはわかりましたといい扉を開けて出ていった

「あなた、マリーはまだこどもなのですよ?無理をさせるのが親なのですか?私には理解出来ません」

お母様がこんなにもお父様に意見しているのは初めて見た、お父様もなんだかそんそわしてうっすら冷や汗をかいているようだ

「だっだから、すまないと・・・」

「ちゃんとマリーに謝ってください、健気に我慢して文句ひとつ言わないマリーが可哀想です」

「そっ、そうだな。マリー本当にすまなかった・・・これからは好きな物を好きなだけ食べて昔の可愛らしいマリーに戻ってくれ」

「お、お父様・・・ありがとうございます」

「よかったわね、マリー」

「はい、お母様もありがとうございます」        

「お礼なんて必要ないわ、大事な娘ですもの守れるのは私だけだものね?」

「2人とも本当にすまなかった・・・」

「マリーが許すのなら私もあなたを許します、これから先もこんな血迷った事しないでくださいね?」

「約束する、もう二度とこんな事はしないと」

「あら、マリーのちゃんとした食事もきたところだしお食事にしましょう」

お手伝いさんが私の前に美味しそうなお肉がたくさんのったお皿が置かれる、祈りを捧げてから食べ始める、久しぶりに食べるお肉はとても美味しくて恥ずかしいけどおかわりをしてしまった

「おいしかったー」

「よかったわ、マリーの笑顔が見られて」

「えっ?私笑ってなかった?」

「そう、最近は全然怖い顔ばかりで・・・心配してたのよ」

「お母様・・・ごめんなさい・・・」

「マリーは悪くないわ、それにマリーが元気になってくれてよかったわ、さあマリーはお勉強の時間になるわね、早く行きなさい」

「はい、お母様」

私は足早に自分の部屋へと戻る、部屋にはユノウがいた、私は早口で食事の時の話をユノウに話した、少し険しい顔をしたけどよかったですと微笑んでくれた、私はまたねと声をかけて勉強の準備を持って部屋を出た

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