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こんな時ユノウがいてくれたらな・・・
この不安な気持ちも話して楽になれるのに・・・
ユノウはずっと目を覚まさないのかな
わたしのせいで・・・
大丈夫、きっと大丈夫だよね
何も無かったみたいに目を覚まして元気になってくれるよね
私は傍にいられないけど、わたしはここで頑張るしかないんだから
頭まで湯船にもぐる
ブクブクと口の中の息を吐きながら顔を湯船から出し大きく息を吐きゆっくりと息を吸い込んだ
今日はもう疲れたし体は洗わなくてもいいかな・・・
体の芯が温まるまでゆっくりと湯船に浸かると先程服を脱いだところまで戻りタオルで体をふきはじめた
自分でやるなんて事がなかったからなんだか戸惑って時間がかかってしまった、なんとか準備されていたものを着る事が出来た
この着方であっているのか不安だけれどドアを開け、お手伝いさんに出ましたと伝える
「はい、それではお部屋までご案内いたします」
そう言うと部屋まで案内してくれた
部屋の前まで行くとお手伝いさんにが
「その・・・」
「はい?」
「私・・・」
「???」
「こんな事姫様に言ってはいけないとわかっているのですが・・・」
「大丈夫です、話してください」
「実は・・・その・・・私・・・お仕えし始めた頃からずっとシェイド王子の事が気になっておりまして・・・」
「えっ?」
「本当にすみません!!ずっとシェイド王子の事が好きなんです・・・」
「そうなのですか・・・」
「耐えなければ、隠さなければいけないと心に決めておりました。けれども今日姫様がお城に来られてから焦りなのか悲しみなのか感情が抑えられなくなってしまいました、何度考えても私はシェイド王子が姫様と結ばれるのは耐えられません」
「あなたはその気持ちシェイド王子へ伝えた事はあるのですか?」
「あるわけっ・・・ありません・・・私はこのお城にお仕えする身です、一国の王子に恋心を抱いてしまうなんて許されない事ですから・・・」
「婚礼の儀式は明日行われます、それはあなたも知っていますね?」
「はい」
「残された時間は少ないですが、本当にシェイド王子の事が好きなのならば身分など気にせず自分の気持ちを伝えなければいけないと私は思います」
「姫様?」
「人を好きなる事はとても素敵な事です、私のように親が決めた相手と結婚するより、自分が好きになった相手と一緒になれる方が良いと思いませんか?」
「はい」
「だったらやる事はひとつしかありませんね?」
「それって・・・シェイド王子に気持ちを伝えろって事ですか・・・?」
「あなたがそう思うなら、きっとそれが正解なのだと思います」
「でもっ・・・」
「大丈夫です、頑張って。もう下がって」
私はお手伝いさんの顔を見る事なく扉を開けて部屋に入った
「戻りました、遅くなってしまいましたか?」
シェイド王子は微笑んで答えてくれた
「 戻ったか、大丈夫だ。思っていたよりは早かった」
「服を脱ぐのもお風呂に入るのもこの服を着るもの全て手間取ってしまって・・・」
「仕方ないさ、慣れるまでは無理をしないでいい」
「ありがとうございます、シェイド王子も行ってきてください」
「そうだな、もし疲れているなら眠っていても構わない」
「はい、ありがとうございます」
シェイド王子は部屋を後にした
さっきはあんな事急に言われて混乱したけど、シェイド王子は優しいし好きになってしまう気持ちもわかる
あんな事言ってしまったけど
私はどうすればいいんだろう・・・
もし、シェイド王子があの人の気持ちを受け入れる事があれば私はどうなってしまうんだろう・・・
あー
考えても仕方の無い事だよね
心のどこかで
もしかしてこの結婚がなくなればいいなって思い始めてるのも事実なんだ
私も好きな人と一緒になりたい・・・
ふぅと息を吐いてベッドに座る
ユノウはどうしてるだろう・・・
意識は戻るのかな・・・
やっぱり最後ぐらい顔見に行けばよかった・・・
後悔しても遅いよね・・・
ユノウみたいにパパッと魔法が使えればユノウの傍にいけるのに
眠いなあ
でもシェイド王子より先に眠るなんていけないよね
眠ってしまわないようにとベッドから立ち上がると部屋の扉を開けて部屋の外に出る
お手伝いさんはいなくなっていた
この格好で歩き回るのはどうなのだろうかと思ったけれど着替えは難しいから諦めてこのままお城の中を見て回る事にした
やはり所々に趣味の悪い金色の装飾品が飾られている、そう言えば国王様は忙しいとシェイド王子が言っていたけれど何がそんなに忙しいのだろう?
まあ私には関係の無い事なのかもしれないからあまり深く考えて首を突っ込むのはやめておこう
この不安な気持ちも話して楽になれるのに・・・
ユノウはずっと目を覚まさないのかな
わたしのせいで・・・
大丈夫、きっと大丈夫だよね
何も無かったみたいに目を覚まして元気になってくれるよね
私は傍にいられないけど、わたしはここで頑張るしかないんだから
頭まで湯船にもぐる
ブクブクと口の中の息を吐きながら顔を湯船から出し大きく息を吐きゆっくりと息を吸い込んだ
今日はもう疲れたし体は洗わなくてもいいかな・・・
体の芯が温まるまでゆっくりと湯船に浸かると先程服を脱いだところまで戻りタオルで体をふきはじめた
自分でやるなんて事がなかったからなんだか戸惑って時間がかかってしまった、なんとか準備されていたものを着る事が出来た
この着方であっているのか不安だけれどドアを開け、お手伝いさんに出ましたと伝える
「はい、それではお部屋までご案内いたします」
そう言うと部屋まで案内してくれた
部屋の前まで行くとお手伝いさんにが
「その・・・」
「はい?」
「私・・・」
「???」
「こんな事姫様に言ってはいけないとわかっているのですが・・・」
「大丈夫です、話してください」
「実は・・・その・・・私・・・お仕えし始めた頃からずっとシェイド王子の事が気になっておりまして・・・」
「えっ?」
「本当にすみません!!ずっとシェイド王子の事が好きなんです・・・」
「そうなのですか・・・」
「耐えなければ、隠さなければいけないと心に決めておりました。けれども今日姫様がお城に来られてから焦りなのか悲しみなのか感情が抑えられなくなってしまいました、何度考えても私はシェイド王子が姫様と結ばれるのは耐えられません」
「あなたはその気持ちシェイド王子へ伝えた事はあるのですか?」
「あるわけっ・・・ありません・・・私はこのお城にお仕えする身です、一国の王子に恋心を抱いてしまうなんて許されない事ですから・・・」
「婚礼の儀式は明日行われます、それはあなたも知っていますね?」
「はい」
「残された時間は少ないですが、本当にシェイド王子の事が好きなのならば身分など気にせず自分の気持ちを伝えなければいけないと私は思います」
「姫様?」
「人を好きなる事はとても素敵な事です、私のように親が決めた相手と結婚するより、自分が好きになった相手と一緒になれる方が良いと思いませんか?」
「はい」
「だったらやる事はひとつしかありませんね?」
「それって・・・シェイド王子に気持ちを伝えろって事ですか・・・?」
「あなたがそう思うなら、きっとそれが正解なのだと思います」
「でもっ・・・」
「大丈夫です、頑張って。もう下がって」
私はお手伝いさんの顔を見る事なく扉を開けて部屋に入った
「戻りました、遅くなってしまいましたか?」
シェイド王子は微笑んで答えてくれた
「 戻ったか、大丈夫だ。思っていたよりは早かった」
「服を脱ぐのもお風呂に入るのもこの服を着るもの全て手間取ってしまって・・・」
「仕方ないさ、慣れるまでは無理をしないでいい」
「ありがとうございます、シェイド王子も行ってきてください」
「そうだな、もし疲れているなら眠っていても構わない」
「はい、ありがとうございます」
シェイド王子は部屋を後にした
さっきはあんな事急に言われて混乱したけど、シェイド王子は優しいし好きになってしまう気持ちもわかる
あんな事言ってしまったけど
私はどうすればいいんだろう・・・
もし、シェイド王子があの人の気持ちを受け入れる事があれば私はどうなってしまうんだろう・・・
あー
考えても仕方の無い事だよね
心のどこかで
もしかしてこの結婚がなくなればいいなって思い始めてるのも事実なんだ
私も好きな人と一緒になりたい・・・
ふぅと息を吐いてベッドに座る
ユノウはどうしてるだろう・・・
意識は戻るのかな・・・
やっぱり最後ぐらい顔見に行けばよかった・・・
後悔しても遅いよね・・・
ユノウみたいにパパッと魔法が使えればユノウの傍にいけるのに
眠いなあ
でもシェイド王子より先に眠るなんていけないよね
眠ってしまわないようにとベッドから立ち上がると部屋の扉を開けて部屋の外に出る
お手伝いさんはいなくなっていた
この格好で歩き回るのはどうなのだろうかと思ったけれど着替えは難しいから諦めてこのままお城の中を見て回る事にした
やはり所々に趣味の悪い金色の装飾品が飾られている、そう言えば国王様は忙しいとシェイド王子が言っていたけれど何がそんなに忙しいのだろう?
まあ私には関係の無い事なのかもしれないからあまり深く考えて首を突っ込むのはやめておこう
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