26 / 30
26
しおりを挟む
何かが私の顔に触れている
ふわふわとした何か‥‥
私はゆっくりと目を開けてその何かを確認する
ぼやけた焦点が合うとその何かがわかった
昨日の夜お城の中で出会った小鳥だった
顔を私の頬に擦り付けている
まるで私を優しく起こしているかの様に
「おはよう、起こしてくれたの?」
小鳥はキュルキュルッと鳴いた
まるで私の問いかけに応えたみたいで嬉しかった
小鳥の頭を優しく撫でると嬉しそうに私の手のひらに頭を擦り付けてくる
とても可愛い、今までこうして動物と触れ合うことなんて一度もなかったけど動物ってこんなに可愛いんだ
こんな呑気な事を考えてる時間はないよね、今日は婚礼の儀なんだから準備をしなきゃだよね
具体的に何をするのか知らないんだけどきっと教えてもらえるよね
ベッドから起き上がり体を伸ばす、深く息を吸って目を閉じてユノウの事を思い出す、そして全てを忘れるために思いっきり息を吐いた
もう大丈夫、私は大丈夫
そう心の中で自分に言い聞かせた
着替えなければいけないけれど私が持ってきた服でいいのかな
悩んでいるとドアをノックする音が聞こえる、はいと返事をするとドアが開く
ドアを開けたのは昨日着替えを手伝ってくれたお手伝いさんだった
「姫様、おはようございます、お着替えのお手伝いに参りました」
「おはよう、ありがとう丁度服をどうすればいいか悩んでいるところだったの」
「今日は婚礼の儀ですので、こちらでご用意したドレスを着ていただきます」
「はい」
「ですが、儀式まではまだ時間がありますのでとりあえずは姫様が持ってこられた服に着替えましょうか?」
私は持ってきた荷物の中から服を取り出そうと服を引っ張ると一緒に鞄に入れていたユノウにもらった杖がコロンと床に落ちた
「姫様、大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫‥‥」
私は杖を拾い上げて鞄の奥にしまう、そして服を手に取りその場を離れた
「これを着ても変じゃないかしら?」
「はい、変ではありません。よくお似合いになると思いますよ」
お手伝いさんは微笑んでくれた、お手伝いさんと私でなんとか着ることができた
「昨日も今日もお手伝いしてもらってありがとう、助かりました」
「いえ、お役に立てて光栄です、それでは朝食が準備してありますので食堂までおいでください」
頭を下げてお手伝いさんは部屋を出て行った、その後すぐにまたノック音が聞こえた
私は短く返事をする
ドアが開くとそこにはシェイド王子がいた
「マリー姫、おはよう」
「シェイド王子、おはようございます」
「昨晩はよく眠れたか?」
「はい、ゆっくり休めました」
シェイド王子は私の肩をチラッと見た
「その小鳥まだマリー姫傍にいるのだな」
「はい、今朝はこの子が起こしてくれたんですよ」
「そうなのか賢い鳥なのだな、マリー姫はその鳥どうしたい?」
「私は‥‥この子が懐いてくれているならずっと一緒にいたいと思っています」
「そうか、いいだろう、名前をつけて飼うことにしよう」
「いいのですか?」
「あぁ、構わない。ただ食事の時や大事な行事の時は部屋にいさせる様にしてくれ」
「はい、わかりました、ありがとうございます」
シェイド王子はとても優しい微笑みを浮かべて、わたしの肩に大人しく乗っている小鳥を優しく撫でた
小鳥は、それが嬉しかったのかシェイド王子の手にも頭をこすりつけている
わたしたちは顔を見合わせて笑いあった
ふわふわとした何か‥‥
私はゆっくりと目を開けてその何かを確認する
ぼやけた焦点が合うとその何かがわかった
昨日の夜お城の中で出会った小鳥だった
顔を私の頬に擦り付けている
まるで私を優しく起こしているかの様に
「おはよう、起こしてくれたの?」
小鳥はキュルキュルッと鳴いた
まるで私の問いかけに応えたみたいで嬉しかった
小鳥の頭を優しく撫でると嬉しそうに私の手のひらに頭を擦り付けてくる
とても可愛い、今までこうして動物と触れ合うことなんて一度もなかったけど動物ってこんなに可愛いんだ
こんな呑気な事を考えてる時間はないよね、今日は婚礼の儀なんだから準備をしなきゃだよね
具体的に何をするのか知らないんだけどきっと教えてもらえるよね
ベッドから起き上がり体を伸ばす、深く息を吸って目を閉じてユノウの事を思い出す、そして全てを忘れるために思いっきり息を吐いた
もう大丈夫、私は大丈夫
そう心の中で自分に言い聞かせた
着替えなければいけないけれど私が持ってきた服でいいのかな
悩んでいるとドアをノックする音が聞こえる、はいと返事をするとドアが開く
ドアを開けたのは昨日着替えを手伝ってくれたお手伝いさんだった
「姫様、おはようございます、お着替えのお手伝いに参りました」
「おはよう、ありがとう丁度服をどうすればいいか悩んでいるところだったの」
「今日は婚礼の儀ですので、こちらでご用意したドレスを着ていただきます」
「はい」
「ですが、儀式まではまだ時間がありますのでとりあえずは姫様が持ってこられた服に着替えましょうか?」
私は持ってきた荷物の中から服を取り出そうと服を引っ張ると一緒に鞄に入れていたユノウにもらった杖がコロンと床に落ちた
「姫様、大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫‥‥」
私は杖を拾い上げて鞄の奥にしまう、そして服を手に取りその場を離れた
「これを着ても変じゃないかしら?」
「はい、変ではありません。よくお似合いになると思いますよ」
お手伝いさんは微笑んでくれた、お手伝いさんと私でなんとか着ることができた
「昨日も今日もお手伝いしてもらってありがとう、助かりました」
「いえ、お役に立てて光栄です、それでは朝食が準備してありますので食堂までおいでください」
頭を下げてお手伝いさんは部屋を出て行った、その後すぐにまたノック音が聞こえた
私は短く返事をする
ドアが開くとそこにはシェイド王子がいた
「マリー姫、おはよう」
「シェイド王子、おはようございます」
「昨晩はよく眠れたか?」
「はい、ゆっくり休めました」
シェイド王子は私の肩をチラッと見た
「その小鳥まだマリー姫傍にいるのだな」
「はい、今朝はこの子が起こしてくれたんですよ」
「そうなのか賢い鳥なのだな、マリー姫はその鳥どうしたい?」
「私は‥‥この子が懐いてくれているならずっと一緒にいたいと思っています」
「そうか、いいだろう、名前をつけて飼うことにしよう」
「いいのですか?」
「あぁ、構わない。ただ食事の時や大事な行事の時は部屋にいさせる様にしてくれ」
「はい、わかりました、ありがとうございます」
シェイド王子はとても優しい微笑みを浮かべて、わたしの肩に大人しく乗っている小鳥を優しく撫でた
小鳥は、それが嬉しかったのかシェイド王子の手にも頭をこすりつけている
わたしたちは顔を見合わせて笑いあった
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
37
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる