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4話 高校デビュー失敗
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とりあえず今日一日授業を受けてみた感想。
全然分かんない。
例えば算数……数学なんかは、僕の習ってたのは分数とか図形の計算とかだったのに、『ホーテーシキ』とか言われても「なにそれ、聞いたこともない」って世界だ。
国語……現代文はともかく古文ってなに……。
理科は『物理』と『化学』と『生物』に別れてるし、社会もなんか色々別れてた。
他の授業もほとんどそんな感じ。
授業内容どころか授業の存在自体が意味分からない。
お母さんは「勉強ができなくてもお金さえ払っておけば大丈夫だから」って言ってたけど、もうそんなレベルの話ですら無い気がする……。
なんかイジメとか友達とか以前の問題で高校に通える気がしなくなってきた……。
学校生活の方は幸いというかなんというか、僕は転校生ではなくて怪我で遅れて登校しただけっていう扱いだったから教科書類も席もすでに用意されていた。
転校生とは違うからなのか、それともああいう光景は本当は無いものなのか、僕の席が野次馬で囲まれるってこともなかった。
4月も終わりに近づくともう大体友達とかも出来ているらしくて、休み時間に僕に話しかけてくる人はだれもいなかった。
女子はたまに僕の方を見て話をしている人もいるけど、男子は全く興味もないみたいで僕の方に視線を送ってくる人すら稀だ。
こういう時はとりあえずは周りの席の人に話しかけるのがいいんだろうけど……。
前の人もは休み時間には席を立って友達のところに行ってしまうし、後ろの人は夜更かしかなにかしていたのか休み時間に入るとすぐに机に突っ伏して眠ってしまってた。
左隣りは窓だし、右隣は……見知った人では有るんだけど……。
右隣りにいるのは朝イジメられていた男子――先生から渡された座席表によると本庄くん――だった。
本庄くんは、朝も、そして男子と気づいてる今も女の子と見間違えかけるくらい整った顔をしている。
「男子は男らしくなきゃダメ」って女子以外にはモテそうだし、男子からも好かれそうな感じなのに、誰にも話しかけられることも話しかけることもなかった。
やっぱりイジメられっ子だってことが知れ渡っているんだろうか?
休み時間はずっと一人でジッとうつむいていて、一応顔見知りの僕にも話しかけてくることはなかった。
自己紹介の時ばっちり目があったし、僕に気づいてないわけではないと思うんだけど……。
多分、気づいた上で無視……というか関わらないようにしているんだと思う。
実に賢明だと思う。
朝は僕の考えなしの行動で変な縁ができちゃったけど、あんなことをしても結局のところ今のまま本庄くんがイジメられるか、あるいは僕にターゲットが移るか、最悪二人してイジメられるか……。
なんにしても僕と仲良くしてもいいことはなにもない。
仲良くしたところで巻き込むか巻き込まれるだけだ。
ここはお互いに気づいていないふりで関わらないのが一番だと思う。
他にも顔を知っている人は6人いるけど……。
流石にイジメっ子グループに話しかけるわけにもいかない。
というかできることならこのまま関わり合いになりたくない。
休み時間のたびにイジメっ子たちが絡んでこないかハラハラしていたけど、とりあえず今のところそんなことはなかった。
休み時間はリーダー格っぽい松戸くんの席に集まって楽しそうに話をしている。
松戸くんはクラスの人気者みたいで、イジメっ子グループの他にもたくさんの人が周りに集まってきている。
漏れ聞こえる話の感じだとサッカーが上手いことで有名みたいで、その上イケメンということで人気があるみたいだった。
休み時間のたびに色んな人に囲まれて忙しそうにしてるから、関わり合いになりたくない僕としては助かる。
そんな執行猶予期間が終わったのは、昼休みの時だった。
学食という食堂が有るらしいってことは聞いていたから、そこを探してみようと席を立った時にはすでにイジメっ子グループに囲まれてた。
気づけば僕だけじゃなくって、隣の本庄くんの席も一緒に囲まれてる。
「坂東……だっけ?お前」
本庄くんを殴っていた髪を金色に染めた男子、野田くんが笑顔で話しかけてきた。
休み時間の時、男子三人の中で一番かっこいい野田くんは明るい笑顔で楽しそうに話をしていたけど、それとは違うニヤニヤと小馬鹿にしたような笑顔を浮かべている。
「は、はい……そうです……」
彼らが僕のことをいい風に思っているはずはないけど、もう逃げるわけにもいかないので頷くしか無い。
「今日ガッコー初めてなんだろ?
外部生らしいじゃん?学食の場所教えてやるから一緒に食おうぜ」
『外部生』。
この学校、『秋津学園』は幼小中高大一貫校で幼稚園から通っている生徒を『内部生』、その他の途中から入学した生徒を『外部生』と呼んでいるみたいだ。
言葉だけ聞けば学校のことをよく知らない外部生に学食の案内をしてあげようという親切に聞こえるけど、野田くんのニヤニヤと意地の悪そうな笑顔を見ているととてもいい方向に行くとは思えない。
「あ、い、いや、僕は別のところで食べるから」
「いいから来いよ」
なんとか断ろうとする僕の肩に本庄くんを羽交い締めにしていたガタイのいい男子、館山くんが腕を回してくる。
館山くんは格闘技をやっているらしくてすごい筋肉をしていて、チビの僕なんかじゃ肩を組まれただけで身動きが取れなくなってしまう。
その上……。
「いだああぁぁっ!?」
突然脇腹に走った激痛に思わず叫び声を上げてしまう。
「おいおい、どうした?足でもぶつけたか?」
涙目になっている僕に館山くんが心配するかのようなことを言うけど、その目はニヤニヤと楽しそうに笑っている。
そうしている今も脇腹……館山くんが指を押し込んでいるところからは激痛が走っているけど、痛すぎて声も出せない。
「うっわ、泣いてんだけど。ダッサ」
あまりの痛みに涙が止まらない僕を見て明るい長い茶髪をした女子、一宮さんが馬鹿にしたように鼻で笑う。
一宮さんは『読者モデル』?をやっているらしい美人で、松戸くんの彼女らしい。
休み時間の時はよく松戸くんにくっついて楽しそうに笑ってたけど、今の冷たい表情からはその面影は全然伺えない。
「くひひっ!なっさけなーっ!」
一宮さんの隣ではショートカットで男の子みたいに見える白井さんがケラケラと楽しそうに笑っている。
白井さんは日焼けした肌をした一見中学生くらいの男子にも見える人で、休み時間もそして今もとにかく楽しそうに笑っていた。
最後の一人、真っ黒な長い髪をした佐倉さんは一番うしろから冷めた目で僕のことを見ている。
佐倉さんは長い黒髪をした、「なんでこの子がいじめグループに入っているんだろう?」って感じのする大人しそうな人だけど、クラスの中では少し浮いた雰囲気をしている。
佐倉さんは休み時間の時も松戸くんの周りの人混みの外側の方でスマホを見ていた。
「学食、一緒に行くよな?」
館山くんが僕の脇腹に指を押し付けたまま再び聞いてくる。
こんな人達と一緒に御飯を食べるなんて正気の沙汰じゃないと思うけど、脇腹が痛すぎて必死で頷くことしか出来ない。
「そうそう、人の親切は素直に受け取ろうな」
僕が頷くのを見た松戸くんがそう言うと、館山くんが僕から少し離れてスッと脇腹から痛みが無くなった。
激痛から突然開放されて思わず崩れ落ちそうになるけど、まだ僕の肩を抱いたままの館山くんがそれを許してくれない。
「おい、本庄、お前も来いよ」
野田くんに声をかけられた本庄くんが体を大きくビクリと震わせた後、慌てた様子で立ち上がる。
「今度はセンコーは助けてくんねえぞ、残念だったな」
ちょっと楽しそうな野田くんの言葉に、背筋が凍りついた。
全然分かんない。
例えば算数……数学なんかは、僕の習ってたのは分数とか図形の計算とかだったのに、『ホーテーシキ』とか言われても「なにそれ、聞いたこともない」って世界だ。
国語……現代文はともかく古文ってなに……。
理科は『物理』と『化学』と『生物』に別れてるし、社会もなんか色々別れてた。
他の授業もほとんどそんな感じ。
授業内容どころか授業の存在自体が意味分からない。
お母さんは「勉強ができなくてもお金さえ払っておけば大丈夫だから」って言ってたけど、もうそんなレベルの話ですら無い気がする……。
なんかイジメとか友達とか以前の問題で高校に通える気がしなくなってきた……。
学校生活の方は幸いというかなんというか、僕は転校生ではなくて怪我で遅れて登校しただけっていう扱いだったから教科書類も席もすでに用意されていた。
転校生とは違うからなのか、それともああいう光景は本当は無いものなのか、僕の席が野次馬で囲まれるってこともなかった。
4月も終わりに近づくともう大体友達とかも出来ているらしくて、休み時間に僕に話しかけてくる人はだれもいなかった。
女子はたまに僕の方を見て話をしている人もいるけど、男子は全く興味もないみたいで僕の方に視線を送ってくる人すら稀だ。
こういう時はとりあえずは周りの席の人に話しかけるのがいいんだろうけど……。
前の人もは休み時間には席を立って友達のところに行ってしまうし、後ろの人は夜更かしかなにかしていたのか休み時間に入るとすぐに机に突っ伏して眠ってしまってた。
左隣りは窓だし、右隣は……見知った人では有るんだけど……。
右隣りにいるのは朝イジメられていた男子――先生から渡された座席表によると本庄くん――だった。
本庄くんは、朝も、そして男子と気づいてる今も女の子と見間違えかけるくらい整った顔をしている。
「男子は男らしくなきゃダメ」って女子以外にはモテそうだし、男子からも好かれそうな感じなのに、誰にも話しかけられることも話しかけることもなかった。
やっぱりイジメられっ子だってことが知れ渡っているんだろうか?
休み時間はずっと一人でジッとうつむいていて、一応顔見知りの僕にも話しかけてくることはなかった。
自己紹介の時ばっちり目があったし、僕に気づいてないわけではないと思うんだけど……。
多分、気づいた上で無視……というか関わらないようにしているんだと思う。
実に賢明だと思う。
朝は僕の考えなしの行動で変な縁ができちゃったけど、あんなことをしても結局のところ今のまま本庄くんがイジメられるか、あるいは僕にターゲットが移るか、最悪二人してイジメられるか……。
なんにしても僕と仲良くしてもいいことはなにもない。
仲良くしたところで巻き込むか巻き込まれるだけだ。
ここはお互いに気づいていないふりで関わらないのが一番だと思う。
他にも顔を知っている人は6人いるけど……。
流石にイジメっ子グループに話しかけるわけにもいかない。
というかできることならこのまま関わり合いになりたくない。
休み時間のたびにイジメっ子たちが絡んでこないかハラハラしていたけど、とりあえず今のところそんなことはなかった。
休み時間はリーダー格っぽい松戸くんの席に集まって楽しそうに話をしている。
松戸くんはクラスの人気者みたいで、イジメっ子グループの他にもたくさんの人が周りに集まってきている。
漏れ聞こえる話の感じだとサッカーが上手いことで有名みたいで、その上イケメンということで人気があるみたいだった。
休み時間のたびに色んな人に囲まれて忙しそうにしてるから、関わり合いになりたくない僕としては助かる。
そんな執行猶予期間が終わったのは、昼休みの時だった。
学食という食堂が有るらしいってことは聞いていたから、そこを探してみようと席を立った時にはすでにイジメっ子グループに囲まれてた。
気づけば僕だけじゃなくって、隣の本庄くんの席も一緒に囲まれてる。
「坂東……だっけ?お前」
本庄くんを殴っていた髪を金色に染めた男子、野田くんが笑顔で話しかけてきた。
休み時間の時、男子三人の中で一番かっこいい野田くんは明るい笑顔で楽しそうに話をしていたけど、それとは違うニヤニヤと小馬鹿にしたような笑顔を浮かべている。
「は、はい……そうです……」
彼らが僕のことをいい風に思っているはずはないけど、もう逃げるわけにもいかないので頷くしか無い。
「今日ガッコー初めてなんだろ?
外部生らしいじゃん?学食の場所教えてやるから一緒に食おうぜ」
『外部生』。
この学校、『秋津学園』は幼小中高大一貫校で幼稚園から通っている生徒を『内部生』、その他の途中から入学した生徒を『外部生』と呼んでいるみたいだ。
言葉だけ聞けば学校のことをよく知らない外部生に学食の案内をしてあげようという親切に聞こえるけど、野田くんのニヤニヤと意地の悪そうな笑顔を見ているととてもいい方向に行くとは思えない。
「あ、い、いや、僕は別のところで食べるから」
「いいから来いよ」
なんとか断ろうとする僕の肩に本庄くんを羽交い締めにしていたガタイのいい男子、館山くんが腕を回してくる。
館山くんは格闘技をやっているらしくてすごい筋肉をしていて、チビの僕なんかじゃ肩を組まれただけで身動きが取れなくなってしまう。
その上……。
「いだああぁぁっ!?」
突然脇腹に走った激痛に思わず叫び声を上げてしまう。
「おいおい、どうした?足でもぶつけたか?」
涙目になっている僕に館山くんが心配するかのようなことを言うけど、その目はニヤニヤと楽しそうに笑っている。
そうしている今も脇腹……館山くんが指を押し込んでいるところからは激痛が走っているけど、痛すぎて声も出せない。
「うっわ、泣いてんだけど。ダッサ」
あまりの痛みに涙が止まらない僕を見て明るい長い茶髪をした女子、一宮さんが馬鹿にしたように鼻で笑う。
一宮さんは『読者モデル』?をやっているらしい美人で、松戸くんの彼女らしい。
休み時間の時はよく松戸くんにくっついて楽しそうに笑ってたけど、今の冷たい表情からはその面影は全然伺えない。
「くひひっ!なっさけなーっ!」
一宮さんの隣ではショートカットで男の子みたいに見える白井さんがケラケラと楽しそうに笑っている。
白井さんは日焼けした肌をした一見中学生くらいの男子にも見える人で、休み時間もそして今もとにかく楽しそうに笑っていた。
最後の一人、真っ黒な長い髪をした佐倉さんは一番うしろから冷めた目で僕のことを見ている。
佐倉さんは長い黒髪をした、「なんでこの子がいじめグループに入っているんだろう?」って感じのする大人しそうな人だけど、クラスの中では少し浮いた雰囲気をしている。
佐倉さんは休み時間の時も松戸くんの周りの人混みの外側の方でスマホを見ていた。
「学食、一緒に行くよな?」
館山くんが僕の脇腹に指を押し付けたまま再び聞いてくる。
こんな人達と一緒に御飯を食べるなんて正気の沙汰じゃないと思うけど、脇腹が痛すぎて必死で頷くことしか出来ない。
「そうそう、人の親切は素直に受け取ろうな」
僕が頷くのを見た松戸くんがそう言うと、館山くんが僕から少し離れてスッと脇腹から痛みが無くなった。
激痛から突然開放されて思わず崩れ落ちそうになるけど、まだ僕の肩を抱いたままの館山くんがそれを許してくれない。
「おい、本庄、お前も来いよ」
野田くんに声をかけられた本庄くんが体を大きくビクリと震わせた後、慌てた様子で立ち上がる。
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