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行く前の事

学校

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「大変やったな永井。」

昼飯時、家から持ち込んだ弁当を食べようとしてた頃、クラスメートの米田がおつかれと言葉を続けて近くの窓枠に腰掛ける
手には購買で買ったと思わしき半分しか無いパンと牛乳が手に納まっていた。

「よねっちじゃん。別に、クソ親父が死んでも変わんねーよ。線香臭いったりゃありゃしねぇわ」

「ははっ違いないわ、もしかしたらタバコと間違えられて大変な目になるかもしれんやん?」

「そうなったらクソ親父の事を呪ってやるわ」

あれから数日経った現在、生活は元通りに戻って行った。
そりゃ、最初はクラスメートから「ご愁傷様」やら「元気出せよ」とか言われたけど数日経てば誰もが気にも止めない、どうでもいい出来事と言わんばかりに誰もが言わなくなっていた。
実際、俺もどうでもいいと思ってるし、あんな親父の事なんて忘れて早く学校生活に勤しんでいた。

「そういや親父さんの葬式凄かったんだろ?なんでも市長やら大病院の院長やらすげぇ人達が来てたって父ちゃんから聞いたんだけどよマジなの?」

「途中から飽きて寝てたから良くわかんねぇや。」

「お前の親父さん可哀想すぎんだろ?!」
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