必然ラヴァーズ

須藤慎弥

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56♡

56♡3※




 眼鏡聖南にキスをされる時は、俺は少しだけ上体を起こす。

 邪魔だって言ってすぐ眼鏡を外そうとするから、それを妨害するためだ。


「……んっ……ん、ふっ……んん……」


 俺は聖南の首にしがみついて、夢中で舌を絡ませていた。

 体を支えてくれてる聖南に衣装の下の素肌を撫で回されていて、大きくて熱い手のひらに異常に興奮してしまう。

 気持ちいい……聖南に撫でられるの、……好きだな……。


「良かった」
「……んっ? なに、?」


 乳首を指で挟まれてピクッと体が動く。

 もう、前がキツイ。 ホットパンツ脱いでしまいたい。


「ブラ付けてたら嫌だなって思ってたから、良かったって言ったの」
「それは、……あっ……付けないよ……っ」
「俺ヤなんだよ。 女の格好するのはかわいーからいいけど、葉璃が女になるのはイヤ」


 ……そうなんだ。 ……俺は俺で居ていいんだ。

 影武者した時、化粧した姿を可愛いって言ってくれてたけど、口紅の味は嫌だって顔を歪めてたもんね。

 何気なく嬉しい事を言ってくれて、興奮はさらに増してゆく。

 ゆっくり枕へ沈ませてくれた聖南は、衣装をたくし上げて俺の両乳首を舐め始めた。 体を撫で回す手は止めずに、チロチロと舐めて時には甘噛みしてくる。

 温かい感触とピリッとした甘い快感が全身を走り出して、聖南の足に俺のも絡ませようとしたけど……ブーツが邪魔だ。


「……んっ……あっ、……やっ、せなさんっ……脱ぎたいっ」
「だーめ。 俺が脱がしたい」
「……あっ、違っ……ブーツ、脱ぎたいっ」
「あぁ、そっち? ……えー脱ぐの?」
「んんっ……やっ、……せなさん、……!」


 舐めながら喋んないで。 そう言いたくても、敏感になってしまった乳首を甘噛みされると背中がゾクゾクして言葉にならなかった。

 ちょっとだけ考えた後、聖南がブーツのファスナーを下ろして脱がせてくれてやっと落ち着いた。


「まぁいっか。 ……どう、楽になった?」
「うん……」
「ちょっ、ハイソックス履いてんじゃん! やべぇ鼻血出そう……」
「えぇっ、鼻血!?」


 素足にブーツはないだろ、って思ったらちゃんとバッグにはこのハイソックスも入ってた。

 聖南、さっきこれ見たと思うんだけど……あの時ギラギラしてたから目に入ってなかったんだ、きっと。

 口元を押さえてまたも全身をジロジロと見てきた聖南は、俺にとってもかなり鼻血もんな格好してるの分かってるのかな。


「言っといてよ。 ……急に俺の萌えポイント突いてくんな」
「そんなの知らなっ……あっ……んぁっ……やっ……」
「あーもう、かわい過ぎ。 もっと声出して」
「やっ……ん、……ぁっ、……っっ……」


 無理、声出してって言われると途端に自分の声に反応してしまう。

 どんだけやらしい声出てんのって、俺自身に羞恥を感じるから意識させないでほしかった。

 手の甲を噛んで快感から逃げてたら、ふと痺れが止んだ。


「こら、噛むなら俺を噛めよ。 葉璃も痕付けて」


 怒った顔で瞳を射抜かれて、カッターシャツの前をはだけさせた聖南にしっとりと抱き締められた。


「これ脱がせたくねーな。 ……このままヤるか」


 ……聖南はそう言うだろうなって思ったよ。

 コスプレ中はあんまり衣装を脱がせたがらない、乱れても脱ぐのはダメって言うから。

 上の衣装はそのままに、聖南はホットパンツのファスナーに手を掛けた。

 ジー…という開ける音がやけに耳に付いて、すごく恥ずかしい……。 初体験の時より、恥ずかしいかもしれない…。


「我慢してたんだなー? えらいえらい」


 すでに先走りで濡れてしまった下着から俺のものを取り出した聖南は、ニコッと微笑んで迷い無く口に含む。


「あぁっ……や、やめっ……恥ずかしい……! せな、せなさん……っ、離してっ……」
「………………」


 聖南の舌使いと、同時に玉を弄ぶ手のひらの感触に腰が引けた。 膝で聖南の頭を挟んでしまって悶えても、やめてくれない。

 口でされるとたまんなく気持ちいいけど、恥ずかしくて、何だかいつも申し訳なさを覚えてしまう。

 あの聖南にこんな事をさせてしまってる罪悪感は、拭いたくても拭えない。


「……あぅっ……も、せな、さんっ……あぁっ……だめ、だめ、はなしてっ……!」


 やだやだやだやだ……っ。

 出そう、出そうなのにっ。

 また聖南が飲んじゃう、離して───!


「……あっ……ちょっ、やっ……んんぁっ……」


 ブレザーの肩に手を掛けて押しても、何の威力も無かった。

 力が入んない腕の抵抗なんか意味が無くて、聖南はいつものようにゴク、と喉を鳴らして舌なめずりしている。

 射精後の開放感と脱力感を味わってた俺は、視界にお星様がキラキラしてるのを数秒味わった。

 ───気持ち良かった……。

 いつもいつも、俺の出したのをぜんぶ飲みきって、ペロ、ペロって余韻を楽しむかのように柔らかくなったそれを舐めてくる。

 その刺激でまた声が出そうになるから、お星様が消えたと同時に俺は体を起こした。


「んっ?  どしたの、……って、いいから! 葉璃はやんなくていい!」


 俺が体を起こした事で、ベッドに腰掛ける形になった聖南のスラックスの前をゴソゴソする。

 ファスナーを探し当てて、さっき聖南がしてくれたみたいにじわじわとそれを下ろしていった。

 なんだか、これだけで興奮する……。


「やだ。 俺もやりたい」
「こないだしてくれたじゃん、あれで勘弁してよ……」


 制服姿で、俺の大好きな眼鏡を掛けて、欲に濡れてるのに弱気な声色にひどくそそられた。



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