必然ラヴァーズ

須藤慎弥

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23♡3




 俺への想いの深さがこれほどとは、少し甘く見ていたかもしれない。

 好き好きってただ追い掛けてくるような可愛いもんじゃなく、繋ぎ止めてどこへも行かせない、誰とも接してほしくないという、いわゆる独占欲に俺はビビるどころかめちゃくちゃ嬉しくなった。


「そんなに心配しなくても、……うっ……俺はもう、……っ聖南さんから離れないよ」


 突き上げ続ける聖南の揺れる体に力いっぱいしがみつくと、聖南も同じだけ抱き締め返してくれる。


「あぁ、分かってる。 前から言ってっけど、俺を不安にさせるな」


 聖南はそう言うとおでこをくっつけて微笑み、さらに動きを早くした。

 自然と浮いてしまう俺の腰を聖南は軽々と片手で抱え上げ、より深く中を突かれた。

 挿入の角度が少し変わって、お尻からトロトロと溢れている何かが背中にまで伝っている。


「……んっ……あっ……っ分かったってば……っあぁ……。 聖南、さん、……お願、いっ……触らせてっ…」
「ダメって言ってんじゃん。 そのままイくんだよ」
「……あぁっ…そんな……無理っ、言わないで……あんッ……」
「無理じゃねぇ。 試してみるか?」


 触らないでイくなんて絶対無理だからそう言ってるのに、エッチの時の聖南はまるで悪魔みたいに意地悪だ。

 試すって何?
 それより早くイきたいんだけど……!

 ムッとした顔をして聖南を睨むと、聖南は一旦俺を抱き締め、そのまま座った。

 だけど同時に、結合部が抜けるギリギリまで俺を抱え上げ、何なんだって戸惑っていると一気に下に下ろされた。


「えっ? ……あ、あ、……待って、……あぁぁぁぁ……っっ」


 聖南の熱いモノがお腹まで届いたんじゃないかと思った。

 感じる場所を、一気に下ろされた事で強く長く擦られてしまって、聖南とピタッとくっついた瞬間に俺は射精してしまった。

 俺が放ったものは聖南と俺のお腹を見事に汚して、途端に精液の匂いが辺りに立ち込める。

 体の力が抜けて、こてん、と聖南の胸に頭を寄せると、上向かされて唇を食まれた。


「な? イけたじゃん」
「はぁ……はぁ……もう、……聖南さん、……意地悪過ぎ……」
「意地悪? なんの事?」
「そういうとこ!」


 とぼける聖南に思わず突っ込むと、何が可笑しいのかゲラゲラ笑いだして、繋がったままコロンとまた横たえられた。


「あはは……っ面白ぇ。 ……やっぱ最高だよ、葉璃」
「何が! ……もう訳分かんないっ」
「怒んなって。 ……っっ? こら、お前また締めたろっ?」


 経験豊富で余裕な聖南にからかわれて俺はイジけモードに入ってしまい、感覚を頼りに中にいる聖南をギュッと締め付けてみた。

 初めて自分の意思でやってみたけど、まだ加減が分からなくて強くやり過ぎたみたいだ。


「こらこら、まだ覚えなくていいって、そんな事」


 でもからかう聖南がいけないんだから謝らないよって意味を込めてベッと舌を出すと、すかさず噛み付くようなキスをされた。


「俺が意地悪なら、葉璃は小悪魔だ。 あんまかわいー事してっと、デビュー曲の衣装はスカート穿かせんぞ」
「それは嫌だ!!」
「……っ痛って! だから締めんなって! イっちまうだろっ」
「あ、今のは違う、力入っただけ……」
「……随分余裕じゃん。 ……あと何回耐えられっかな? 葉璃ちゃん♡」


 な、何回耐えれるかなってどういう事……?

 楽しげに話してた間も繋がったままだった事を思い出させる恐ろしい台詞に、満面の笑顔を浮かべる聖南がそこはかとなく怖くなった。


「あっ……あっ、あっ、やぁっっ……早、早いって……! あぅっ、んん……あっ……」
「愛してるよ、葉璃」


 グチュ、グチュ、といういやらしい音と、俺の恥ずかしい声、聖南の色っぽい息遣いが室内に響き渡った。

 俺も、って答えさせてくれないほど、聖南はガンガン腰を動かし続けて、そして短く呻いて果てた。

 休憩する間もなく、自身を引き抜いてコンドームを手早く変えるとまた入ってきた聖南はまだまだ元気いっぱいで、一体何回ヤる気なんだって恐ろしくなる。

 もはや思考が追い付かなくなり始めて、揺れながら天井をボーッと見詰めた。

 初めてここでエッチした時は、これでおしまいなんだと覚悟して、痛いほど抱き締めてくる聖南の体温を感じる度に悲しかった。

 同じ天井を仰いで泣きたくなった事を思い出した俺は、今日はまったく別の気持ちでいられている。


「葉璃、……かわい。 俺の葉璃……」


 うわ言のように何回も呟く聖南の熱い想いは、卑屈でネガティブな俺にも深く心に刺さった。

 気持ちいいところをグリグリと押され続け、俺には勿体ないくらいカッコいい人が胸をときめかせる言葉をいくつも囁いてくるから、体だけじゃなく心まで火照る。

 喘ぎ過ぎて喉が枯れそうだって思ったそこで、あえなく俺は意識を飛ばした。




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