41 / 171
第二章 別れ
彷彿
しおりを挟む
僕たちは城門のところまで来た。
すると、町の方で土煙ができるのが見えた。
「シェーン‼早く急いで。」
「待ちなさいよ。そんなに飛ばしたら敵が出てきたら持たないわよ。」
それでも、僕は急ぎたかった。なんだか嫌な予感がしていたから。
「シェーンがそんなこと言うから、出てきちゃったじゃないか。」
「私のせい⁉そんなことよりやるわよ。」
シェーンはレイピアを構えた。
無視して進みたかったが、城にはツァールとペルがいる。
それに二人は傷がないにしても戦うにはきびしいと思い、
出てきた敵を丁寧に倒していく。
「くっ。キリがないよ。」
「弱音を吐くのが早いわよ。」
それでも、僕たちは一歩一歩確実に進んでいく。
腹の奥底にいろいろなものを溜めながら。
なんとか、町に辿り着くことができた。
「「はあ、はあ。」」
「ビス。まだいけるわよね。」
「うん。もう少しであの砂煙が上がっていた方向だ。気を引き締めなきゃ。」
「ちょっ。ビスこっち。」
ビスが駆けていった方向にはクラフトがいた。
血は出ていないが、息をするが辛そうだった。
「クラフト⁉大丈夫⁉」
「あ、ああ、なん、とか、な。」
上着を捲って見ると、無数の打撃痕があった。
おそらくあちこち骨が折れているだろう。
「大丈夫なの?」
「あちこち骨折していると思う。今治すからジッとしててね。」
手を伸ばした瞬間、クラフトに腕を止められる。
「お、れ、は、いい、から。・・・ディ、グニが、危な、い。
そっち、にい、てくれ‼」
「わかった。わかったから。腕を離して。」
「たの、む、ぞ・・・」
そういうと、クラフトは意識を失った。
「クラフト‼」
僕はそれでも冷静だった。クラフトの胸に耳を近づける。
心臓はまだ動いている。今度は口に近づける。
息はあるが、途切れ途切れで危ない状態だ。
「クラフトはまだ生きているから大丈夫。
ただ、危険な状態に変わりはない。シェーン、お願いがあるんだ。」
「何?」
「ディグニの方に先に行っててくれないか。治療したら、すぐ向かうから。」
シェーンは一瞬戸惑ったが、「わかったわ。」と言って
さっきクラフトが指を指した方向に向かっていく。
「ヒール」
何とか、息が正常になるまで治すことができた。
安堵も束の間、甲高い悲鳴が響いてくる。
「イヤアアアアアアアア‼」
僕はクラフトを置いて悲鳴のおきたほうに急いだ。
シェーンを先に行かせたのは間違いだったか、そんな考えがよぎる。
「間に合ってくれ。」
すると、町の方で土煙ができるのが見えた。
「シェーン‼早く急いで。」
「待ちなさいよ。そんなに飛ばしたら敵が出てきたら持たないわよ。」
それでも、僕は急ぎたかった。なんだか嫌な予感がしていたから。
「シェーンがそんなこと言うから、出てきちゃったじゃないか。」
「私のせい⁉そんなことよりやるわよ。」
シェーンはレイピアを構えた。
無視して進みたかったが、城にはツァールとペルがいる。
それに二人は傷がないにしても戦うにはきびしいと思い、
出てきた敵を丁寧に倒していく。
「くっ。キリがないよ。」
「弱音を吐くのが早いわよ。」
それでも、僕たちは一歩一歩確実に進んでいく。
腹の奥底にいろいろなものを溜めながら。
なんとか、町に辿り着くことができた。
「「はあ、はあ。」」
「ビス。まだいけるわよね。」
「うん。もう少しであの砂煙が上がっていた方向だ。気を引き締めなきゃ。」
「ちょっ。ビスこっち。」
ビスが駆けていった方向にはクラフトがいた。
血は出ていないが、息をするが辛そうだった。
「クラフト⁉大丈夫⁉」
「あ、ああ、なん、とか、な。」
上着を捲って見ると、無数の打撃痕があった。
おそらくあちこち骨が折れているだろう。
「大丈夫なの?」
「あちこち骨折していると思う。今治すからジッとしててね。」
手を伸ばした瞬間、クラフトに腕を止められる。
「お、れ、は、いい、から。・・・ディ、グニが、危な、い。
そっち、にい、てくれ‼」
「わかった。わかったから。腕を離して。」
「たの、む、ぞ・・・」
そういうと、クラフトは意識を失った。
「クラフト‼」
僕はそれでも冷静だった。クラフトの胸に耳を近づける。
心臓はまだ動いている。今度は口に近づける。
息はあるが、途切れ途切れで危ない状態だ。
「クラフトはまだ生きているから大丈夫。
ただ、危険な状態に変わりはない。シェーン、お願いがあるんだ。」
「何?」
「ディグニの方に先に行っててくれないか。治療したら、すぐ向かうから。」
シェーンは一瞬戸惑ったが、「わかったわ。」と言って
さっきクラフトが指を指した方向に向かっていく。
「ヒール」
何とか、息が正常になるまで治すことができた。
安堵も束の間、甲高い悲鳴が響いてくる。
「イヤアアアアアアアア‼」
僕はクラフトを置いて悲鳴のおきたほうに急いだ。
シェーンを先に行かせたのは間違いだったか、そんな考えがよぎる。
「間に合ってくれ。」
0
あなたにおすすめの小説
救国の代償で白髪になった聖女、一度のミスを理由に「無能の戦犯」として追放される ~隣国の覇王に拾われ、愛され、奇跡の力を見せつける~
スカッと文庫
ファンタジー
聖女アリシアは、百年に一度の大氾濫から国を守るため、禁忌の魔力全解放を行い、単身で数万の魔物を殲滅した。その代償として、彼女の美しい金髪は真っ白な「白雪色」に染まり、魔力は一時的に枯渇してしまう。
しかし、その功績はすべて現場にいなかった「偽聖女セシリア」に奪われ、アリシアは「結界を一部損壊させた戦犯」「魔力を失った役立たず」として、婚約者の王太子ギルバートから国外追放を言い渡される。
「失敗したゴミに、この国の空気は吸わせない」
泥の中に捨てられたアリシア。しかし、彼女を拾ったのは、敵対国として恐れられていた帝国の「武徳皇帝」ラグナールだった。彼はアリシアの白髪が「高純度の神聖魔力による変質」であることを瞬時に見抜き、彼女を帝国の宝として迎える。
数ヶ月後。アリシアが帝国の守護聖女として輝きを取り戻した頃、王国では「一度きりの奇跡」だったセシリアの魔力が尽き、本当の滅亡が始まっていた。
「今さら結界が解けたと泣きつかれても、もう私の魔力は一滴も残っていません」
婚約破棄されたスナギツネ令嬢、実は呪いで醜くなっていただけでした
宮之みやこ
恋愛
細すぎる一重の目に、小さすぎる瞳の三百眼。あまりの目つきの悪さに、リュシエルが婚約者のハージェス王子に付けられたあだ名は『スナギツネ令嬢』だった。
「一族は皆美形なのにどうして私だけ?」
辛く思いながらも自分にできる努力をしようと頑張る中、ある日ついに公の場で婚約解消を言い渡されてしまう。どうやら、ハージェス王子は弟のクロード王子の婚約者であるモルガナ侯爵令嬢と「真実の愛」とやらに目覚めてしまったらしい。
(この人たち、本当に頭がおかしいんじゃないのかしら!?)
まず、後宮に入れませんっ! ~悪役令嬢として他の国に嫁がされましたが、何故か荷物から勇者の剣が出てきたので、魔王を倒しに行くことになりました
菱沼あゆ
ファンタジー
妹の婚約者を狙う悪女だと罵られ、国を追い出された王女フェリシア。
残忍で好色だと評判のトレラント王のもとに嫁ぐことになるが。
何故か、輿入れの荷物の中には、勇者の剣が入っていた。
後宮にも入れず、魔王を倒しに行くことになったフェリシアは――。
(小説家になろうでも掲載しています)
2度死んだ王子は今度こそ生き残りたい
緑緑緑
ファンタジー
王太子ロイは、かつて二度の革命によって祖国を崩壊させてしまった過去を持つ。命を落とすたび、彼はある時点へと巻き戻される。そして今、三度目の人生が静かに幕を開けようとしていた。
――自分は民を理解しているつもりだった。
だが実際には、その表面しか見えていなかったのだ。
その痛烈な自覚から、物語は動き始める。
革命を回避するために必要なのは、制度でも権力でもない。「人を知る」ことこそが鍵だと、ロイは気付く。
彼はエコール学園での生活を通じ、身分も立場も異なる様々な人間と深く関わっていく。
そこで出会う一人ひとりの想いと現実が、やがて国の未来を大きく左右していくことになるとは、この時のロイはまだ知らない。
香死妃(かしひ)は香りに埋もれて謎を解く
液体猫
キャラ文芸
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞受賞しました(^_^)/
香を操り、死者の想いを知る一族がいる。そう囁かれたのは、ずっと昔の話だった。今ではその一族の生き残りすら見ず、誰もが彼ら、彼女たちの存在を忘れてしまっていた。
ある日のこと、一人の侍女が急死した。原因は不明で、解決されないまま月日が流れていき……
その事件を解決するために一人の青年が動き出す。その過程で出会った少女──香 麗然《コウ レイラン》──は、忘れ去られた一族の者だったと知った。
香 麗然《コウ レイラン》が後宮に現れた瞬間、事態は動いていく。
彼女は香りに秘められた事件を解決。ついでに、ぶっきらぼうな青年兵、幼い妃など。数多の人々を無自覚に誑かしていった。
テンパると田舎娘丸出しになる香 麗然《コウ レイラン》と謎だらけの青年兵がダッグを組み、数々の事件に挑んでいく。
後宮の闇、そして人々の想いを描く、後宮恋愛ミステリーです。
シリアス成分が少し多めとなっています。
男装の薬師は枯れぬ花のつぼみを宿す
天岸 あおい
ファンタジー
久遠の花と呼ばれる優秀な薬師の一族。
そんな彼らを守り続けていた、守り葉と呼ばれし者たち。
守り葉として育てられた子供・みなもだったが、ある日隠れ里を襲われ、生き別れた姉・いずみや仲間たちとの再会を夢見て薬師として生きながら、行方を捜していた。
そんなみなもの元へ現れた、瀕死の重傷を負った青年レオニード。
彼との出会いがみなもの運命の歯車を動かしていく―――。
男装の麗人で、芯が強くて自分の手を汚すことを厭わない主人公と、そんな一筋縄ではいかない主人公を一途に想う、寡黙で真面目な青年の物語。
R18ではありませんが、後半は大人向けの展開になっています。
※他サイトで公開していたものを改題・改稿しております。
※今作は非BLです。期間限定で掲載致します。
【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~【長編】
暖夢 由
恋愛
「サリー・ナシェルカ伯爵令嬢、あなたの婚約は破棄いたします!」
高らかに宣言された婚約破棄の言葉。
ドルマン侯爵主催のガーデンパーティーの庭にその声は響き渡った。
でもその婚約破棄、どうしてあなたが言うのですか?
*********
以前投稿した小説を長編版にリメイクして投稿しております。
内容も少し変わっておりますので、お楽し頂ければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる