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第1章 再会
リザードキング
しおりを挟む「”ウッドウィップ”ロガ君、今の内に早く」
シアが黒い個体のリザードマン?を捕縛してくれているうちに、急いでシアたちの元へ戻る。その間、他のリザードマンの攻撃されることもなかった。
「あれは、リザードマンの上位の存在、リザードキングです。リザードマンの群れに、あの大きさまさかとは思いましたが」
リザードキングは待ってやったんだぞと言わんばかりに、シアの捕縛を容易く破って見せた。それに、わずかに残った他のリザードマンがやつにひれ伏せている。攻撃されなかったのはそのためか。
「こんなの何ともないとでも言いたいようですね」
「嫌味なやつね」
そして、グギャアアという何とも言えない鳴き声が合図なのかまた、リザードマンたちはこちらに向きなおって戦闘態勢に入っている。先ほどより数が少ない分動きやすくなると思ったが、そうはいかなかった。先ほどより連携が取れていてなかなか倒せない。攻撃をあてようとすると、逃げられるか、リザードキングの攻撃で相殺されてしまう。
「くそっ。攻撃があたらない」
「リザードキングが何かしらの指示を出しているのでしょう。僕も奴らを捉えられません。攻撃を防ぐので精一杯です」
「ちょこまかと鬱陶しいわね」
あと数匹なのに、倒すことが出来ないので鬱憤が溜まってくる。策を考えれば考えるほど余計に腹が立ってくる。
「・・・シア、指示を出しているのは、リザードキングなんだよな?」
「え、ええ。おそらくそうだと思います。リザードキングが出てきてから動きが格段に違いますからね」
「じゃあ、俺はリザードキングと戦う」
「戦うってあそこまでどうやって行くのよ」
「あの時と同じだよ」
「もしかして、あれですか?危険すぎます。それにあの時とは数が・・・」
「守ってくれるんだろ」
そう言ってオレはリザードキングへと駆けた。
「もう勝手なんだから”リフズバレッド”」
「”ウッドシールド”」
リザードマンたちが俺の邪魔をするように攻撃を仕掛けてくる。だが、それは、シアとディタがどうにかしてくれる。俺はリザードキングに集中するだけだ。
「”フレイムソード”」
リザードキングは俺が近づいているというのに余裕癪癪の様子。ここまで来れないだろうと高を括っているようだ。悔しいが、リザードマンの攻撃通り始めが少し体にかすった。
「くっ。守ると言ったのにこれじゃあ。・・・ロガ君僕たちを信じてくれますか?」
シアの大きな声が聞こえてきた。それに俺も大きな声で答える。
「ああ、信じるとも」
「僕もロガ君を信じます。“ウッドウォール”」
シアの魔法で俺とリザードキング以外を分断する隔たりが出来た。
「ははは、これで、一対一だな」
「グギャアア」
これで勝てると思うなよ、と言わんばかりに鳴き声を鳴らしているようだ。リザードキングは何やら液体のようなものを飛ばして攻撃してきたり、近づいてきて攻撃してきたり、俺を挑発して来る。俺はその攻撃を避けたり、魔法で相殺したりして持ち堪えていた。
「”フレイムソード”くそっ。あたらないか」
俺は今か今かと来るその時を待っていた。そして、やっとその時がやってくる。シアが魔法で作った隔たりが徐々に下がっていく。下がりきってそこに現れたのは・・・
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