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幽霊少女サイド
リハビリ
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半年以上も動かしていなかった筋肉は私が思った以上にしんどいものだった。
はじめは思うように動かない体に絶望しかけたけど、自分を支えてくれるお母さんのお陰で私は完全に諦める事無く続けることが出来た。
それでも、辛かった。
痛くて。
しんどくて。
何度止めてしまおうかと思った、でも、その度に書類の山を片付ける北斗の横顔が浮かんだ。
しんどいジャンルは違うのは分かっているけど、彼も頑張っていた。
だから、私は必死でリハビリを続けた。
そのお陰で一週間後には退院が決まった。
お母さんやお父さんは喜んでくれたが、お医者様は驚いていた、普通ならばもっとかかるリハビリだけど、私は通常よりも異常と言っていいほど順調に進んで二月には退院が出来る。
「彩実、何か欲しいものある?」
「どこか行くの?」
「コンビニよ。」
「うーん、特にないかな?」
「そう?遠慮しなくていいのよ?」
「本当にないんよ。」
私を甘やかそうとするお母さんに私は苦笑しか出ない。
私が意識を取りもしてから、お父さんも、お母さんも私に甘くなった気がする、多分、お父さんも、お母さんも色々考えたんだろう。
あの時、ああしていれば。
もっと、こうしてあげたかった。
それは分かる気がする。
私も、北斗との別れを知っていたらもっと、彼に言葉をかけていただろう。
だけど、もうそれは出来ない事だった。
「それじゃ、言ってくるわね。」
「はーい。」
私はお母さんが出て行くと、引き出しを開けてゲーム機を取り出す。
このゲーム機は私の愛用のゲーム機だった。
これで、何度七セレをプレーしただろう。
そして、その隣には未開封の七セレセカンドがあった。
私が目覚めてから一度も私は七セレも、セカンドも手を付けようとは思わなかった。
だって、これをすれば確実に北斗を思い出してしまうから。
それに、自分以外の女の子に惚れる彼の分身を誰が見たいと思うものか。
私は基本ヒロインを自己投影ではなく、一人のキャラと見て、くっつくのを見るのが好きだった。
だから、やりたくなかった。
「……。」
私はゲーム機を置き、別の引き出しを開ける。
ここには書類が入っていた。
今の私には二つの選択肢がある。
一つはもともと合格した学校に入学するか。
それか定時性の学校に行くか。
高校にはいきたいだから、今の私にはその二択だった。
憧れの学校には行きたい、だけど、あそこは北斗が通っている可能性があるし、いなくても、思い出が詰まっているから、多分辛い。
だったら、別の学校を受験をすればいいんだけど、色々手続きがギリギリになるので、それならいっそ定時制の学校に行こうと思う。
私はため息を零し、また決める事も出来ず、引き出しを閉める。
「駄目だな、私。」
寝ころび、天井を見る。
はじめは慣れない天井だったけど、今では見飽きた天井になっていた。
「北斗…。」
腕で自分の目を覆い、私は彼の名前を呟いた。
はじめは思うように動かない体に絶望しかけたけど、自分を支えてくれるお母さんのお陰で私は完全に諦める事無く続けることが出来た。
それでも、辛かった。
痛くて。
しんどくて。
何度止めてしまおうかと思った、でも、その度に書類の山を片付ける北斗の横顔が浮かんだ。
しんどいジャンルは違うのは分かっているけど、彼も頑張っていた。
だから、私は必死でリハビリを続けた。
そのお陰で一週間後には退院が決まった。
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「うーん、特にないかな?」
「そう?遠慮しなくていいのよ?」
「本当にないんよ。」
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あの時、ああしていれば。
もっと、こうしてあげたかった。
それは分かる気がする。
私も、北斗との別れを知っていたらもっと、彼に言葉をかけていただろう。
だけど、もうそれは出来ない事だった。
「それじゃ、言ってくるわね。」
「はーい。」
私はお母さんが出て行くと、引き出しを開けてゲーム機を取り出す。
このゲーム機は私の愛用のゲーム機だった。
これで、何度七セレをプレーしただろう。
そして、その隣には未開封の七セレセカンドがあった。
私が目覚めてから一度も私は七セレも、セカンドも手を付けようとは思わなかった。
だって、これをすれば確実に北斗を思い出してしまうから。
それに、自分以外の女の子に惚れる彼の分身を誰が見たいと思うものか。
私は基本ヒロインを自己投影ではなく、一人のキャラと見て、くっつくのを見るのが好きだった。
だから、やりたくなかった。
「……。」
私はゲーム機を置き、別の引き出しを開ける。
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