異世界臨終録

星野大輔

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臨終録X1

一之宮 優一

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臨終録_No.024


■氏名:一之宮 優一
■性別:男
■年齢:65歳

■死亡理由:
18歳で宮城より上京し、国分寺で5年を過ごした後、戸塚へ異動になってからはこの地に根を張り続けている。60歳を過ぎたが退職せずに再雇用制度を利用し、今もまだ働き続けている。しかしそれも今月までの契約。
配偶者もおらず、かつてよく明け方まで飲み明かしていた友人たちも家庭を持ち、今はひとりで過ごすことが多い。
趣味と言えるものもこれといってなく、通帳には貯金額ばかりが増えていく。朝起きて、仕事へ行っては、帰って寝る。その繰り返し。
引継ぎの資料を作成しながら、参考用に開いていたPDF資料を閉じた、その時、世界は変わった。

アテッサ北部の山村。
突如として現れた男は目を血走らせながら、村へ侵入してきた。不幸にも男衆は狩りに出てており、幾人か槍の心得がある女がいるだけであった。彼の膂力はすさまじいものがあり、槍を一撃右腕にお見舞いしたものの、柄ごと相手を持ち上げ投げ飛ばした。息を切らしながら、近くにいた女性を押し倒すと、身にまとっていた衣服を脱ごうとする。組み敷かれた女は襲われながらも、近くにあった包丁に何とか手を伸ばし、男の腹部に何度も突き刺す。
槍を持った他の女性たちが追撃し、男は口から血泡をはきながら地面へと朽ちた。


■生存日数:11日
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