月の魔女と聖剣

空流眞壱

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第二王子との邂逅

第102話 クラスメイトとの交流

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月の魔女と聖剣

第102話 クラスメートとの交流

 転入して初授業で、あれだけ目立つことになった沙更。魔法の力は、古代に比べて弱まったとは言え貴族が重視する力でもある。それだけに興味を持たれるのも納得するしかない。元々転入したことで注目されやすいところで、特殊な魔法を使ったことでさらに注目度が上がってしまっていた。

 ジェナムが沙更に目配せしつつも教室から去る。これからかなりの騒動になりそうなのに、気楽に去って行ったことに心の中で苦笑するしかない。授業が終わって、生徒達が沙更の元に殺到することになったのだから当の本人としては笑えない。

 20人のうち16人が沙更の所に来た時点で、注目度を表しているなと当の本人は思っていて興味がないと言うか気にしない人もいるんだと納得出来た。ある意味そう言う人達と話がしてみたいと内心思うが、それは後に回すことにするしかない。

「あれだけの魔法を使えるなんて、本当に貴女平民なの?」

 ある意味当然の質問であったが、沙更はそれに頷く。

「私は、辺境伯の領地の最果ての生まれ。貴族ならそういう所で生まれたりはしないでしょう?」

「辺境生まれなんだ。じゃあ、王都は不慣れだよね。そのうち案内してあげる。あっ、そうそう私サマンサね。王都生まれだけど、ここまで荒れたのは初めてよ」

 話しかけられた女生徒から自己紹介されて、沙更もそれに頷く。平民クラスは男性よりも女性比率が高い。そもそも平民とは言え男性は騎士や兵士に成ろうとする人の方が多く、そのため騎士科の方が人気が高いようだ。

 平民の特別枠のクラスは商人を目指す者や職人を目指す者などが集まるようになっているらしい。予備知識を入れずに平民のクラスに来たので、そこらへんの事情は知らなかったからなるほどと思う。

「それにしても、あれだけの魔法を使えるなら平民の特別枠じゃなくても良かったんじゃない?」

 そう言ったのはサマンサの隣にいる女生徒だった。確かに、リエットを守る為だけなら魔法科でもなんとか出来たとは思う。それでも生まれが平民であることは貴族達にとっては見下す対象でしかない。そのことを考えれば平民のクラスで良かったのだろうと沙更は思っていた。

「魔法が強いことを盾に、変なことをされても困ります。貴族の方々は一部を除いてあまり…」

「沙更さんと呼びますが、あまりそう言うことを言うものではないわ。確かに、あの傲慢な態度は好きにはなれないけれど下手に批判しては自分の身に返ってくると思って置いたほうが良いわよ」

 忠告してくれた女生徒はケイナと言い、貴族と交流を持つ商人の娘らしい。サマンサは職人の娘で、王立学園で技術を学んでいるのだそうだ。

「そういえば、辺境伯って宰相の血筋の人でしょう?貴族の中でも特殊な人だよね」

「カタリーナ様には何度かお会いしているけれど、人として芯がしっかりしている方よ。宰相のガーゼルベルト様は武将でもありつつ知略も出来る一流の方かな」

 沙更の言葉に、サマンサもケイナも驚いた表情をする。それもそのはず、平民が貴族と顔を合わせる機会などそうはない。しかも、何度も会っていると言う事は親しいと取られてもおかしくはなかった。
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