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変わりゆく心
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「あの本家に……15歳の子供、ですってぇ…?!」
母親は、本家トゥーリアス家からの招待状に書かれた内容に顔を真っ赤にして怒鳴った。
今まで本家など気にしたこともなかったため、その事実に驚きを隠せない。
「あの、売女が子供を産んだ?!あの汚らしい、孤児院育ちが?!くそくそくそくそくそくそがっ!!」
「母さん、落ち着いて。紅茶こぼれますよ」
ローゼリットが注意すると、母親は彼の方へ顔を向け、にこやかに言った。
「あらローゼリット、ありがとうね。あなたは本当に優しい、いい子だわ。…そうだ!ねぇ、ローゼリット、あなたを、一度も他の親族にお披露目してなかったわね!お披露目しましょう?ね?」
「あたしの最高傑作の方が、一番にいいって言って貰えると思うわ」と、楽しそうに笑う母親の姿は、まるで子供みたいだ。
(……疲れる。どうして、”普通”じゃないんだろう)
ローゼリットはあきれかえり、適当に相槌を打った。
母親の狂気に振り回される日々。彼は、自分のルーツを呪う。
ローゼリットは「ギフト」の他に、「才能開花」という能力を持っていた。
その能力は、才能【銃填】と呼ばれ、既に弾が充填された銃を出現させ、取り扱うことが出来る能力。
先の「ギフト」とは違い、制限もなく、引き金を引こうと思えば反抗することもできる。
だが、母親を不憫に思う気持ちや、首に巻かれた魔力によって操られる灼熱のチョーカーがそれを許さない。
まるでサーカスの象のように、彼は母親に飼い慣らされていた。
―――
本家トゥーリアス家。絢爛豪華な屋敷に足を踏み入れたローゼリットは、息苦しさを感じた。
「エルダンお兄様、お久しぶりでございます」
「……お前が、まさか招待状を受け入れて来るとは思って無かったよ、アンナ」
エルダン・トゥーリアスは、ローゼリットの姿を見て顔をしかめた。
「っ…!……お前、まだそんなことをしていたのか」
エルダンは怒りを露わにしたが、母親は相変わらず楽しそうに笑っていた。
「あたしの最高傑作、素晴らしいでしょう?」
その狂気じみた笑顔の裏には、深い闇が潜んでいた。エルダンは、かつての妹の変わり果てた姿に、心を痛めていた。
「まぁまぁ……。お兄様ったら、ローゼリットの素晴らしさに、しっぽを巻いてしまいまして?」
母親の無邪気な言葉に、エルダンは何も言わずにその場を離れた。
「母さん、少し時間になるまで、風に当たったりしたいのですが」
「……いいわよ、あんまり遠くに行かないでちょうだいね?」
「……はい、ありがとうございます」
母親はローゼリットの頬を優しく撫でながら、『気を付けてね』と微笑んだ。
ローゼリットは、その温もりが冷めていくのが分かるまで、その場に立ち尽くしていた。
静かな庭園の東屋で、ローゼリットは深呼吸をした。
ローゼリットは、深呼吸を繰り返しながら、鉛のように重い胸を押さえつけた。
―――息苦しい。
この屋敷の中にいると、いつもそう感じていた。
母親に締めつけられたネクタイを緩め、彼は自問自答した。
(母さんのように、自分も狂ってしまった方が、楽なんだろうか……)
考えふけていると、ふと、澄み切ったピアノの音色が耳に届く。
わずかに顔を上げ、周囲を見回すと、窓が開かれた部屋から漏れていることがわかる。
(誰が弾いている…?この音は、優しくて、澄んでいて、まるで春の息吹のようだな……)
名前の知らない、ピアノの旋律に、ローゼリットは誘われるように、無意識のようにその部屋を目指す。
屋敷内の招待客の挨拶も、最低限避け、その部屋へと向かうと、微かに扉も開いていた。
戸惑うことなく、扉のノブを押し込み、開ける。
「―――……誰?」
「っ…………」
ピアノを弾いていた、幼い姿の彼は、背中に反射する光と共に薄緑色の大きな瞳がこちらを見る。
その姿にローゼリットは、息を詰まらせる。
1輪の、白い百合の花のような彼に見とれていた。
ピアノから彼は離れ、ローゼリットに近付く。
「お兄さん、招待された人?」
ビシッと決めたローゼリットのスーツ姿に、少し考える仕草をしては、聞く。
「あ、あぁ……。綺麗なピアノの音が聞こえてきたから、気になってね」
「そうなんだ。お兄さん、名前は何?僕はリリアンヌ・トゥーリアス」
「……私は、ローゼリット・トゥーリアスだ」
フッと微笑みを漏らすリリアンヌに、答える。
リリアンヌは、同じトゥーリアス家の親族だとわかると、ぱぁっと顔を明るくする。
「じゃあ、ローゼ兄さんって事だね!良かった!僕、兄妹もいないし、親族の方たち、皆父上と同じお歳の人だから、安心した!ローゼ兄さん、僕のことは、リリーって呼んでね!」
無邪気で純粋無垢なリリアンヌの姿に、ローゼリットは口を開けたままでいる。
ローゼリット自身、小さな箱庭でしか過ごしたことがない。誰にも干渉もされず、伸び伸びと過ごしている事を体現したリリアンヌに、ローゼリットは興味津々だった。
「―――ローゼ兄さん?」
呆気にとられているうちに、純粋さを際立たせるような、綺麗な薄緑色の大きな瞳が顔を覗く。
「……あぁ、すまない。私も、兄妹がいなく、ずっと屋敷に引きこもっていたから。リリー、君みたいな子に、慣れてなくてな」
不器用ながらにも、優しくリリアンヌの頭を撫でる。
リリアンヌの温かい笑顔に包まれ、ローゼリットは、長い間閉じ込められていた心の扉が、ほんの少しだけ開いたような気がした。彼は、リリアンヌの無邪気な笑顔に、自分自身を見失っていたことに気づかされる。
(……可愛らしい子だ。温かい)
ローゼリットの心は、硬い氷のように冷え切っていた。
しかし、リリアンヌと出会い、庇護欲というものだろうか。
そのような気持ちが、今まで一切もなかったローゼリットを包みこみ、温もりを感じる。じんわりと優しい。
リリアンヌの提案で、2人は披露会が始まるまで、一緒にその部屋で過ごした。
優しい光が、彼らを優しく照らす。
(このまま…母親に縛られている自分を、変えたい。…リリーのように、自由に生きてみたい)
無邪気に、自分を受け入れるリリアンヌの姿に、優しく微笑む。
そう願う事に、時間はかからずにいた。
刻々と時間が近づき、楽しい2人だけの時間は終わりを迎える。
「リリー…?リリー、ここにいるの?」
コンコンとノック音が鳴り、扉が開かれると、1人の女性が見える。
紅く深みがある瞳を覗かせる目元以外は、リリアンヌとそっくりの、女性だった。
「母上!」と、リリアンヌは嬉しそうに女性に飛びつく。
「あなたはいつも、ピアノが好きなのね。…リリー、こちらの方は?」
抱きしめ頭を撫でると、一緒にいたローゼリットを見る。
「ローゼ兄さん!さっき会ったばかりなんだ」
「……初めまして、”アンナ・トゥーリアス”の息子になります。ローゼリット・トゥーリアスです」
”アンナ”という名に、リリアンヌの母親は顔を強ばらせる。
無理もない。ローゼリットの母親は、リリアンヌの母親を一番に忌み嫌っており、何かある度にリリアンヌの母親に嫉妬心から文句をつけていた姿を目撃されている。
「そ、そう……アンナ様の…。リリーのために、来てくださってありがとうございます」
「…………いえ、それでは私はこれで」
ひくついた笑顔に、ローゼリットは悟ってしまい、暗い顔を覗かせ、その場を後にしようとする。
グイッと服の裾が掴まれる。
驚いて振り向くとリリアンヌが、何か折り紙をローゼリットに突き出している。
「ローゼ兄さん!また遊ぼっ!」
「っ…………、あぁ、またね」
ポケットに仕舞い、リリアンヌの頭をまた撫でた後、部屋を後にした。
―――
「あれが、トゥーリアス家本家のご子息様……?!」
「あらあら、お母様似で、可愛らしいわね」
「お父様もさぞ、鼻が高いでしょうな」
エルダンの一言により、本家トゥーリアス家の次期当主お披露目会の壇上に、澄ました顔のリリアンヌが上がると、周りはリリアンヌの姿の美しさに騒めく。
「…………ッ…!」
周りの注目度の高さから、ローゼリットの母親は、嫉妬に狂い、みっともない顔を出しながら、黙って唇を強く噛み締めている。
ローゼリットにとっては想定内ではあったも、下手に刺激をし、暴れる未来など求めてないため、黙って見守るしかない。
(……リリー)
齢15歳で、立派に披露会を務めあげるリリアンヌを温かく見守る。
ふと、リリアンヌはローゼリットの姿を視界に入れると、小さく笑って手を振る。
自分は母親の怒りが、飛ばないように返す事はしなかった。
それくらいに、恐怖が支配されていた。
披露会は、予定であった時間まで無事進行も進み、解散となる。
馬車にのり、嫉妬や怒りに支配され強く爪を噛み、自分の世界に浸る母親。
それをよそに、ローゼリットは先程渡された折り紙を広げると、「文通してください」という可愛らしい文字と、住所が記載されている。
(……こんな私にも、嬉しいことがあって良いのだろうか)
ローゼリットは、小さく微笑みを漏らし、文通のやり取りを密かに楽しみにした。
母親は、本家トゥーリアス家からの招待状に書かれた内容に顔を真っ赤にして怒鳴った。
今まで本家など気にしたこともなかったため、その事実に驚きを隠せない。
「あの、売女が子供を産んだ?!あの汚らしい、孤児院育ちが?!くそくそくそくそくそくそがっ!!」
「母さん、落ち着いて。紅茶こぼれますよ」
ローゼリットが注意すると、母親は彼の方へ顔を向け、にこやかに言った。
「あらローゼリット、ありがとうね。あなたは本当に優しい、いい子だわ。…そうだ!ねぇ、ローゼリット、あなたを、一度も他の親族にお披露目してなかったわね!お披露目しましょう?ね?」
「あたしの最高傑作の方が、一番にいいって言って貰えると思うわ」と、楽しそうに笑う母親の姿は、まるで子供みたいだ。
(……疲れる。どうして、”普通”じゃないんだろう)
ローゼリットはあきれかえり、適当に相槌を打った。
母親の狂気に振り回される日々。彼は、自分のルーツを呪う。
ローゼリットは「ギフト」の他に、「才能開花」という能力を持っていた。
その能力は、才能【銃填】と呼ばれ、既に弾が充填された銃を出現させ、取り扱うことが出来る能力。
先の「ギフト」とは違い、制限もなく、引き金を引こうと思えば反抗することもできる。
だが、母親を不憫に思う気持ちや、首に巻かれた魔力によって操られる灼熱のチョーカーがそれを許さない。
まるでサーカスの象のように、彼は母親に飼い慣らされていた。
―――
本家トゥーリアス家。絢爛豪華な屋敷に足を踏み入れたローゼリットは、息苦しさを感じた。
「エルダンお兄様、お久しぶりでございます」
「……お前が、まさか招待状を受け入れて来るとは思って無かったよ、アンナ」
エルダン・トゥーリアスは、ローゼリットの姿を見て顔をしかめた。
「っ…!……お前、まだそんなことをしていたのか」
エルダンは怒りを露わにしたが、母親は相変わらず楽しそうに笑っていた。
「あたしの最高傑作、素晴らしいでしょう?」
その狂気じみた笑顔の裏には、深い闇が潜んでいた。エルダンは、かつての妹の変わり果てた姿に、心を痛めていた。
「まぁまぁ……。お兄様ったら、ローゼリットの素晴らしさに、しっぽを巻いてしまいまして?」
母親の無邪気な言葉に、エルダンは何も言わずにその場を離れた。
「母さん、少し時間になるまで、風に当たったりしたいのですが」
「……いいわよ、あんまり遠くに行かないでちょうだいね?」
「……はい、ありがとうございます」
母親はローゼリットの頬を優しく撫でながら、『気を付けてね』と微笑んだ。
ローゼリットは、その温もりが冷めていくのが分かるまで、その場に立ち尽くしていた。
静かな庭園の東屋で、ローゼリットは深呼吸をした。
ローゼリットは、深呼吸を繰り返しながら、鉛のように重い胸を押さえつけた。
―――息苦しい。
この屋敷の中にいると、いつもそう感じていた。
母親に締めつけられたネクタイを緩め、彼は自問自答した。
(母さんのように、自分も狂ってしまった方が、楽なんだろうか……)
考えふけていると、ふと、澄み切ったピアノの音色が耳に届く。
わずかに顔を上げ、周囲を見回すと、窓が開かれた部屋から漏れていることがわかる。
(誰が弾いている…?この音は、優しくて、澄んでいて、まるで春の息吹のようだな……)
名前の知らない、ピアノの旋律に、ローゼリットは誘われるように、無意識のようにその部屋を目指す。
屋敷内の招待客の挨拶も、最低限避け、その部屋へと向かうと、微かに扉も開いていた。
戸惑うことなく、扉のノブを押し込み、開ける。
「―――……誰?」
「っ…………」
ピアノを弾いていた、幼い姿の彼は、背中に反射する光と共に薄緑色の大きな瞳がこちらを見る。
その姿にローゼリットは、息を詰まらせる。
1輪の、白い百合の花のような彼に見とれていた。
ピアノから彼は離れ、ローゼリットに近付く。
「お兄さん、招待された人?」
ビシッと決めたローゼリットのスーツ姿に、少し考える仕草をしては、聞く。
「あ、あぁ……。綺麗なピアノの音が聞こえてきたから、気になってね」
「そうなんだ。お兄さん、名前は何?僕はリリアンヌ・トゥーリアス」
「……私は、ローゼリット・トゥーリアスだ」
フッと微笑みを漏らすリリアンヌに、答える。
リリアンヌは、同じトゥーリアス家の親族だとわかると、ぱぁっと顔を明るくする。
「じゃあ、ローゼ兄さんって事だね!良かった!僕、兄妹もいないし、親族の方たち、皆父上と同じお歳の人だから、安心した!ローゼ兄さん、僕のことは、リリーって呼んでね!」
無邪気で純粋無垢なリリアンヌの姿に、ローゼリットは口を開けたままでいる。
ローゼリット自身、小さな箱庭でしか過ごしたことがない。誰にも干渉もされず、伸び伸びと過ごしている事を体現したリリアンヌに、ローゼリットは興味津々だった。
「―――ローゼ兄さん?」
呆気にとられているうちに、純粋さを際立たせるような、綺麗な薄緑色の大きな瞳が顔を覗く。
「……あぁ、すまない。私も、兄妹がいなく、ずっと屋敷に引きこもっていたから。リリー、君みたいな子に、慣れてなくてな」
不器用ながらにも、優しくリリアンヌの頭を撫でる。
リリアンヌの温かい笑顔に包まれ、ローゼリットは、長い間閉じ込められていた心の扉が、ほんの少しだけ開いたような気がした。彼は、リリアンヌの無邪気な笑顔に、自分自身を見失っていたことに気づかされる。
(……可愛らしい子だ。温かい)
ローゼリットの心は、硬い氷のように冷え切っていた。
しかし、リリアンヌと出会い、庇護欲というものだろうか。
そのような気持ちが、今まで一切もなかったローゼリットを包みこみ、温もりを感じる。じんわりと優しい。
リリアンヌの提案で、2人は披露会が始まるまで、一緒にその部屋で過ごした。
優しい光が、彼らを優しく照らす。
(このまま…母親に縛られている自分を、変えたい。…リリーのように、自由に生きてみたい)
無邪気に、自分を受け入れるリリアンヌの姿に、優しく微笑む。
そう願う事に、時間はかからずにいた。
刻々と時間が近づき、楽しい2人だけの時間は終わりを迎える。
「リリー…?リリー、ここにいるの?」
コンコンとノック音が鳴り、扉が開かれると、1人の女性が見える。
紅く深みがある瞳を覗かせる目元以外は、リリアンヌとそっくりの、女性だった。
「母上!」と、リリアンヌは嬉しそうに女性に飛びつく。
「あなたはいつも、ピアノが好きなのね。…リリー、こちらの方は?」
抱きしめ頭を撫でると、一緒にいたローゼリットを見る。
「ローゼ兄さん!さっき会ったばかりなんだ」
「……初めまして、”アンナ・トゥーリアス”の息子になります。ローゼリット・トゥーリアスです」
”アンナ”という名に、リリアンヌの母親は顔を強ばらせる。
無理もない。ローゼリットの母親は、リリアンヌの母親を一番に忌み嫌っており、何かある度にリリアンヌの母親に嫉妬心から文句をつけていた姿を目撃されている。
「そ、そう……アンナ様の…。リリーのために、来てくださってありがとうございます」
「…………いえ、それでは私はこれで」
ひくついた笑顔に、ローゼリットは悟ってしまい、暗い顔を覗かせ、その場を後にしようとする。
グイッと服の裾が掴まれる。
驚いて振り向くとリリアンヌが、何か折り紙をローゼリットに突き出している。
「ローゼ兄さん!また遊ぼっ!」
「っ…………、あぁ、またね」
ポケットに仕舞い、リリアンヌの頭をまた撫でた後、部屋を後にした。
―――
「あれが、トゥーリアス家本家のご子息様……?!」
「あらあら、お母様似で、可愛らしいわね」
「お父様もさぞ、鼻が高いでしょうな」
エルダンの一言により、本家トゥーリアス家の次期当主お披露目会の壇上に、澄ました顔のリリアンヌが上がると、周りはリリアンヌの姿の美しさに騒めく。
「…………ッ…!」
周りの注目度の高さから、ローゼリットの母親は、嫉妬に狂い、みっともない顔を出しながら、黙って唇を強く噛み締めている。
ローゼリットにとっては想定内ではあったも、下手に刺激をし、暴れる未来など求めてないため、黙って見守るしかない。
(……リリー)
齢15歳で、立派に披露会を務めあげるリリアンヌを温かく見守る。
ふと、リリアンヌはローゼリットの姿を視界に入れると、小さく笑って手を振る。
自分は母親の怒りが、飛ばないように返す事はしなかった。
それくらいに、恐怖が支配されていた。
披露会は、予定であった時間まで無事進行も進み、解散となる。
馬車にのり、嫉妬や怒りに支配され強く爪を噛み、自分の世界に浸る母親。
それをよそに、ローゼリットは先程渡された折り紙を広げると、「文通してください」という可愛らしい文字と、住所が記載されている。
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