その男に触れるべからず ~過去にやらかし過ぎた最強男の結婚生活 反省しているので化け物呼ばわりは勘弁してください~

福郎

文字の大きさ
15 / 172
聖女リリアーナ編

溺れる者は

しおりを挟む
祈りの国 本殿前広場
おお感嘆 偉大なるどのような 闇よ現象 愚かなる貶め 人へ目標 死を起動

6つ!??
「全員逃げろ!!」

"勇者"ブルーノはありえない魔法行使を察知し、周囲で戦闘している味方全員に警告を発する。
浮遊する人間の頭の様な悪魔から発せられた、黒い波動に対処しようとするが、後手に回っている。
そもそも、このような事態になっているのは、王都付近に全く出現しなかった悪魔が、神殿の本殿に急に表れ、奇襲を仕掛けてきたことに始まる。今や、本殿の周りは戦場だった。

【光よ 我らを 守れ】!!!
何とか3つの【言葉】を発し、渾身の力で魔力を注ぎ込む。

「がっ!?ぎぎぎっぎ!!!?」

生命力すら注ぎ込んでいるが、明らかに押されている。そもそも、6つもの【言葉】に対して僅か3つで対処しているのが間違いなのだ。

【輝く 大いなる 光よ 我らを 守れ】

だがその一瞬の拮抗で、もう1人の勇者、カストが守りの魔法を唱える事に成功した。
魔力の衝突は僅かに拮抗しながらも、神殿側に爆発を起こし多数の兵士達を吹き飛ばす。
最も近くで爆発を受けたカストであったが、これ幸いと即座に身を起こし、煙に紛れ悪魔に突っ込む。

(ブルーノは…無理か!)

生命力すら注ぎ込んでいたのだ、煙の中に僚友の姿は無い。
ならば己がやり遂げるのみ!
煙が晴れたが、既に剣は届く。
しかし、悪魔ははっきりとカストを見ていた。
【雷よ 奔れ】
【光よ】!!
(差し違える!!)
既に悪魔が呪文を唱えきる寸前であることが分かると、瞬時に覚悟を決める。

「おおお゛お゛お゛お゛!!」

剣の切っ先は僅かに届かず、もろに雷を浴びるが、それでもなお切っ先を押し込もうとする。
【光よ】!
突然、後ろから振り下ろされた剣に、悪魔の頭部が両断される。
悪魔が目の前の敵に集中していた隙に、別の場所を制圧した年若い勇者、ビアジが駆け付け悪魔を消
滅させたのだ。

「救護を!」

明らかに危険な状態の先輩ではあったが、ビアジにはまだこの場の敵を一掃しなければならなかった。
残りは、自分でも対処できると踏んだビアジであったが、またしても頭部の悪魔が現れる。

(同じ奴か!)

先輩の勇者2人が戦闘不能に陥ったのが、少し遠くに出現した悪魔と当たりを付け、即座に対処しようとする。

【おお 偉大なる 闇よ 愚かなる 人へ】

(長い!まずいぞ!!)

必死に止めようとするも周りの魔物が行く手を阻む。

光のどのような 神よ どうか願い 我らを目標 守り起動 たまへ祈り

何処からか別の声が聞こえる。

【死を】

(間に合わない!?)
しかし、広場を光が満たし、闇の波動を掻き消す。

「皆様、今少しご辛抱を」

(バカな!リリアーナ様!?)
本殿から女が出て来た。輝く金の髪に、普段は母性を湛えた、青空の様な青い目、女神と称される美貌、気配は清廉そのものであったが、しかし、聖女特有の、一枚の布を被っただけの体のラインが出ている服を着ているとはいえ、その豊かな胸と美しい体は、あまりにも女性的であった。
自分達が、最も守らなければならない対象の1人、"聖女"が最前線に出ていることに、ビアジは驚愕する。
gaaaaaaあああああ!!
光が満たされた広場にいる悪魔たちが苦しみだした。
決着を付けるべく、ビアジは驚愕を捨て悪魔達に切り掛かる。

「おおお!」

離れたところではベルトルド総長も奮戦していた。老いたりとはいえ、流石はかつての勇者だった。
祈りの国は辛くも勝利を抑えることができたのだ。

◆   ◆   ◆
祈りの国 本殿 会議の間
会議の間には、教皇、聖女、全ての枢機卿、守護騎士団総長が揃っていた。

「最早、通知のベルが次の聖女を選び、結界が元に戻るまでの余裕はない。先ほどの戦いも、勇者の献身と聖女がいなければ、祈りの国どころか"要"すら悪魔に破壊される恐れがあった。」
教皇がそう発言し、総長に向かって質問をする。

「勇者2人の容態は?」

「どちらも意識不明のままです。現状動かせるのはビアジ1人です」

「うーむ、特級と他国の勇者はやはり無理か?」

「はい猊下、強力な悪魔達が組織立って行動しており、こちらに来る余裕はありません」

「そうか…。6つの呪文を唱える、高位の悪魔を複数従えるなぞ、まさに魔王と言うに足る存在だと言えるのに、戦力を集めまいと動くか…」

呟くように、あるいはため息をこぼすかのように教皇は独り言ちる。

「聖女様、通知のベルに何か変わったことは?」

比較的年若で、行動派として知られるバルナバ枢機卿が聖女に問う。

「申し訳ありません…。通知のベルは沈黙したままです」

問いに、その柳眉を寄せ返答する。
そんな…。なんてことだ。
絶望のざわめきが起きる。

「皆、何でもいい。なにか戦力になりそうな者に心当たりは?このままでは大陸の、そして神々の加護が消える危機だ。本当に何でもいいのだ。」

考え込む枢機卿達であったが誰も声を発せない。

「私に…心当たりがあります」

最年長のドナート枢機卿が、意を決したように、そして絞り出すようにそう発言すると同時に、会議室をとてつもない威圧感が覆う。
発生源はベルトルド総長だった。

「ドナート枢機卿…。まさかとは思いますが…」

「……総長。……そのまさかだ」

威圧感が殺意に変わる。決して同じ仲間に対する目付きではなかった。周りの者たちも息をのむ。

「ドナート!!」

「…分かっている。…分かっているとも友よ」
かつて、同じ勇者だった親友にベルトルドは詰め寄る。

「いいや!分かっていない!あの"2つ首"を奴が引き抜いたときに誓ったはずだ!!金輪際、奴とは関わらないと!!」

「だが、他にどうする?お前に案はあるのか?このままでは無理だということは、お前にも分かっているはずだ」

「ぐっ、確かに対案は無い。恥ずべきことだ…。しかし、お前も分かっていない!あの力がよりにもよって、この本殿で振るわれるかもしれないんだぞ!!ええ!?何もかも吹っ飛んだらどうする!!?」

「…そんな事は承知の上だ。だが、問題は人間種に止まらん。人種そのものの生存に関わる」

ドナート枢機卿とベルトルド総長が言い争うという、かつてない光景に周りの物は絶句する。
最も、ドナート枢機卿も苦渋極まりないという表情だ。

「ドナート枢機卿。その心当たりとは?」

教皇がドナートに問う。

「私の知る限りにおいて、最も強い人物です」

「お待ちを猊下!確かにドナートの言う通りではあります!しかし、その強さのモノが違うのです!その奴が力加減を間違えるだけで、この国の何もかもが吹き飛びます!」

それほどまでに言う者であれば…  ひょっとしたら…

(まずい!?奴を知らんから、そんな事を軽々しく言えるのだ!)

周囲の枢機卿たちが、少しの希望を持ってそう囁きだす。
恐らくこの場で発言したのも、これを狙ってのものだろう。

「ドナートお前だって見たはずだ!奴の言う所の"うっかり"を!!」

「……ああ、そうだ。…………しかし…私は他に何も思い浮かばんのだ。それに…あれから随分と経っているんだ…もういい大人だ、昔の儘とは限らん」

「そんな事で!」

「まあ待て、ベルトルド総長。ドナート枢機卿がそう言うなら、我々は何にだって頼りたいのだ。それに彼の言う通り、他に案はあるのかね?」
教皇がそう割って入る。

「ぐっ…。それは…ありません」

「ドナート枢機卿。その者は確かに戦力になるのだな?」

「はっ…。間違いなく…」

そう、答える二人だがどちらも、今にも血を吐くような顔だった。
余程、問題のある人物なのだろうと、周囲の者は考えた。

「では決まりだ。その者をすぐに招集してくれ。報酬は出来るだけ答える」

「はっ、直ちに」
1つの行動が決められた。






溺れる者は"化け物"をも掴む


悪魔辞典
犬擬き:"枯れた荒野"に幅広く生息する、犬を大型化して、醜くしたような生物。
筋肉が発達しており、4足という事も相まって、高い機動力を誇る。知能は野生動物と大差なく、高い思考能力は持たない。
注意するべきは、長い腕とそこから繰り出される鉤爪で、革鎧程度では防ぐことはできない。
下級の悪魔だが常に魔力に飢えており、大陸に来た場合、手あたり次第に生物を攻撃を開始する。
ー"向こう"ではただの犬かもしれんが、こちら側では獅々より恐ろしいー


手の集合体:人の手の様なものが一塊になって、あちこちから突き出ている悪魔。
4つの呪文を重ねることが出来る恐ろしい悪魔だが、移動能力が遅いため、自然発生した"門"に辿り着けず、まず大陸に出現することは無い。
中級の悪魔だが、魔法による防御、攻撃が可能で、剣を持っただけの一般的な兵10数名で、この悪魔を打倒することは、まず不可能である。
ーあれだけ唱えれるなら普通は口じゃないか?-


浮かぶ頭部:浮かんでいる人間の頭部の様な悪魔だが、あまり高くは飛べない様だ。
最も恐るべきは、6つもの呪文を重ねる事が出来る点で、大陸において6つは、今代の"聖女"や魔法の国の最高魔法使いなど、本当に極数人であり世に殆ど知られていない。
高位の悪魔であり、強力無比な魔法と尽きぬ魔力、人間と同程度以上の知性を備えており、確実に対処するには、複数の特級か勇者を投入する必要がある。
これほどの存在が通れる"門"が開かれることはまずなく、大陸に現れた場合、何か恐ろしい企みが絡んでいると断定される。
ー唱えているのは死だー

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

辺境の最強魔導師   ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~

日の丸
ファンタジー
ウィーラ大陸にある大国アクセリア帝国は大陸の約4割の国土を持つ大国である。 アクセリア帝国の帝都アクセリアにある魔術大学セルストーレ・・・・そこは魔術師を目指す誰もが憧れそして目指す大学・・・・その大学に13歳で首席をとるほどの天才がいた。 その天才がセレストーレを卒業する時から物語が始まる。

処理中です...