ひとしづくの、愛。

秋野

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俺たちに、幸せになれと素直に背中を押してくれたのは唯一智紀だけだった。


晴れて自由の身になったのは良かったが、治験の結果はあまり芳しくなかった。

3日ほど点滴で濃度の高い治験薬を投与され、その後の経過観察をされた。

しかし完全にαに転換するには増殖した因子が足りず、これ以上薬を続けても効果はそれほど変わらないらしく今後の見通しが立たないでいた。

Ωの擬似フェロモンを多少感じ取ることは出来る様になったが、性的な反応はほぼ起こらず終いだ。

仕方なく一度帰宅して、休息を取る事になったのだった。
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