黒石の魔女

ku

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二章

噂と情報

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 資料室は決まり事が多い。基本は大人しく目的の資料を読んでいれば問題ないが、貴重な情報の山であるので盗難や転売には厳重な処罰があり、写書きするにも細かな制約が設けられている。
 という訳で持ち出し厳禁の書物を漁るために通い続けていると、自然と受付嬢との多少の会話も発生する。
 現在、地図の書き取りは終わり、魔物の生息図鑑に手を出している。先に地図を見ておいてよかった。地名が分からないと何処に棲息するのか想像がつかない。
 そしてやはりというか、魔物の情報がとにかく多い。獲れる素材から弱点、発生する時期まで詳しく書かれているのを見ると、資料室を利用する客が少ないのが勿体なく感じる。
「あなたほど字が読めないのよ。それに、この辺りの魔物の情報だけなら問題ないわ」
 そう言いながら受付嬢……リナが手元の飴玉を弄る。
 一見そうとは分からないが気に入ったらしく、こうして渡すとずっと触っている。しかも「貰いっぱなしは不公平」と言って何かしら情報を与えてくれるが、そのつもりで差し入れているわけではない。いつもお世話になっておりますといった気持ちだったのだが。
 何事も平等に、そう屹然とした態度で言っていたので、そういう性分かと触れずにいる。情報は正直有難かった。
「冒険者ランクのことも分からないの?」
 ある日はあまり詳しくない冒険者のランクについて教えて貰った。ランク1~3は試験なしでなれる、ということだけは知っていたが、それは地味な依頼でも回数をこなすことで冒険者としての心得を身につけて欲しいという上層部の願いからだそうだ。
 ただしランク4は試験が必須になる。冒険者自体は誰でもなれるが、素行が悪い者のランクを上げるとギルド全体の評判を落とし、ひいては町の治安まで悪化させかねないためとのこと。これが意外と難しいらしく、まともな教育をうけず犯罪に手を染めてしまっている者は案外多いそうだ。ここでそこそこ普通と見なされた者は昇格となる。
 因みに試験必須とあるが、昇格試験の本番はランク5からだと言われている。ここからは完全な能力主義で、技量に問題があればけっして上がることはできないとされている。もしくは特定の依頼を渡され、それが期間内に達成出来なければ昇格失敗、向こう半年は試験を受けられなくなるらしい。なので冒険者の中でもランク3~4が最も多く、そして1~3は有象無象として戦力にすら考慮されないのだとか。因みにこの町は魔物が多いため、中堅である5や6の冒険者もそこそこいるそうだ。
 なお、魔物が多いのでランク1辺りは結構な頻度で死んでいくらしい。と、自分の方を見られながら言われた。気を付けようと思う。

「そう言えば、エアリスの方での噂だけど」
 本日も飴玉を指で触りながら彼女の話を聞く。エアリスはここから南、領主がいる街だったはずだ。彼女は一体いつそういった情報を入手しているのだろうか。
「その前に知っているかしら。領主の御息女様が、病で伏せっているって話」
「いえ、知りませんね」
 まだこの町に来てふた月も経過していないのだ。むしろこの町についてさえ知らないことが多い。大抵はこのギルドか、宿、服屋か雑貨屋くらいしか覗かないせいでもあるが、もっと町の人達と交流を計ったほうがいいのだろうか。
「あなたより歳は上だけど、生まれた時から身体が弱くてずっと療養しているらしいわ。それで領主様が治療法を探しているっていうのは有名な話よ」
「そうなのですか」
「そうなのよ。少しは周りの情報を気にしなさいよ」
 呆れたような目を向けられる。もしかしてあまりに有名な話だから人の口に上らなかったのかもしれない。
「で、各地に使者を遣わしても見つかっていなかったのだけど、もしかしたら治療法が分かるかもしれないって噂が出たの」
「詳しい医者が見つかったのでしょうか」
「そうでもないらしいわ。でも、高名な薬師を探し当てたらしいわよ」
「へえ」
 薬師と聞いてぱっと浮かぶのは気難しそうな老婆の姿だ。かく癪としていたが、今も元気にしているだろうか。まだ別れてから日が浅いが、あの調合の手つきが懐かしく感じる。
「使者も大変だったそうよ。今までは王都方面とか、主要都市で探したけど見つからなくて、北方に派遣された方が、いくつも山越えしてようやく見つけたんですって」
「………………」
「ただかなりご高齢のようだから、移動の負担がないように念入りに準備しているらしいけど……聞いてる?」
「あ、すみません。聞いています」
「ふうん。ま、それで上手くいくなら良いのだけど。ずっとベッドの上じゃ可哀想だもの」
 この話はそれで終い、と手を振られた。礼を述べて別れる。
 だが彼女の言葉がずっと頭の中で繰り返される。北方に派遣された、薬師、山をいくつか。
 山間に集落はあったが薬師はおらず、呪いが効かないときは山を越えてディルバ村までやってくる者もいる。それだけ近隣の村落には名が知られており、贈られる食材はいつだって豊富だった。
「………………」
 考え過ぎか。
「お前さん」
 黙考しているうちに宿に着いていた。受付の男がこちらに声を掛けてくる。
「ウェスの旦那が顔を出しにこいと伝言だ」
 店に行ってからちょうど十日目だ。予定通り作り終えたらしい。
 それを聞いてふと気持ちが変わった。
 そうか、気になるなら確かめればいい。今は何をするにも自由なのだし。
「有難うございます」
 ついでに余った肉を渡す。宿には採取の間に狩った素材のうち、肉塊を渡して夕飯の材料にしてもらっていた。その分、宿代は浮いている。中には魔物の方が味が良いときがあって侮れない。
「今日は兎だな。少し寝かしておくか」
「もう十分に寝かしてありますよ」
「……ならメニューを考えておこう」
 ひんやり冷えた肉の包みを受け取って礼を言われる。この宿、リムロウが勧めただけあり料理が絶品であった。楽しみにしたいが、今日の夕食に間に合わせてくれるだろうか。



「おう、ぼ……嬢ちゃん……坊主……」
 片手を上げて固まってしまったドワーフに、扉を閉めつつ嘆息する。
「この格好なら坊主で」
「いや、そう言ってもなあ……坊主っつうのもなんか」
 どうにも腑に落ちないとのことで腕を組んで悩まれてしまった。しかし嬢ちゃんか、それだと二人にまで疑われてしまうのでやめてもらわなければ。
「ったく、紛らわしいな。オニキスだったな? もう名前で呼ぶぞ」
「まあ無難ですね」
「誰のせいで悩んだと思ってやがる」
 半眼で睨まれた。
「どっからどう見ても男なんだよ。普通、あんだろ。仕草とか、考え方とか。お前さんはそういうのがまるっきり男寄りで分からん」
 ふうむと唸り、無骨な指で顎髭を撫で付ける。
「かと言って、男臭くもない。見た目が整っているせいかも知れねえが、良い意味でどっちとも取れる。エルフの男がたまにいるがな。なんつうか、それよりもっとこう、どっちも付いてたほうがしっくりくるっつうか」
 じろじろと観察対象にされてしまったせいで動けない。しかし、あの短時間でよく見ているなとその観察眼に驚かされる。
 自分でも、自分が男なのか女なのか判断に困ることがある。どうしても今の肉体に引っ張られるし、しかし精神的に女性的な考え方がどうにも難しい。趣味嗜好が元のままなのだ。
 もっとこの少女が精神的に発達しており、強く自我や個性を持っていたら別だったのかもしれない。今ではもう、この少女だった頃の自分にどんな感情があったのか思い出せない。過去の記憶はあるので、単に感性が乏しかっただけだろう。
 とりあえず名前で呼ぶことで落ち着き、注文していた防具の確認に進む。
「見ろ、この裏地。内側にレッサーワイバーンの皮と、変異種の鱗を縫い付けてある。驚いたことにな、変異種の方は熱耐性がワイバーンよりあった。あとは普段着っぽくっつうから表は在庫で適当に見繕ったぞ。本当は魔蜘蛛の糸がありゃあ完璧だったんだが、これはこれで悪くね光沢だ」
「本当ですね」
「とりあえず着てみろ。ついでだからよ、余った素材でポーチも作った。こいつは沼蛙の皮を使ったから防水性が高い。そのベルトに付けられるだろ。あとこっちはレッサーワイバーンの皮で裏地を補強したズボンとグローブ」
「有難うございま、す?」
 次から次へと渡されて着替えていく。
「それとこいつは面白いぞ。身につけている者には精神の安定を、使いこなせれば周囲に幻惑魔法を仕掛けられる魔石の指輪だ。邪魔ならネックレスにして下げといても効果はあるからな。まあ使えればの話だが」
 そう言って渡されたのは夜惑い鳥の目玉の結晶石が小さく嵌め込まれた指輪だ。
「これは変異種の方を中心に作ったチョッキとズボンだ。暑い日はこっちを着ておけば快適だぞ」
 さらに替えの服も出してくる。いや、てっきり一着だけ仕立てるのかと思っていたので呆気に取られてしまった。彼はこちらの反応よりも着心地について知りたいようで、袖を通した服を上から叩いたり触ったりしてくる。
「サイズは合っているな。どうだ、具合は」
 まったく問題ない。だがチョッキとズボンは表に黒い生地を使用しているためか、着込むとバーテンダーかホストのように見える気がする。
「お前さんは派手なのより落ち着いた色味の方がいいだろ。どうせすぐ背が伸びるんだ、気に入らなきゃ次に注文に加えとけ」
 確かにその通りだが、これは次回も作ってくれるという意味だろうか。リムロウの噂が誇張されていたのか、いや確か子供サイズの在庫を切らしていると言っていたな。そのせいか。
 予想外に結構な荷物になってしまったのでいそいそと足元に投げ入れていると、彼からじっと視線を向けられているのに気付いた。
「……前は何も言わなかったけどよ、それ、あんま人前でやらん方がいいぞ」
 この世界には、空間拡張を施された荷物入れも普通にあるそうだが、私がそれを自力で用意していること、そしてかなりの容量であることは黙っていた方がいいそうだ。
「あいつらは魔法に詳しくねえからそれも珍しいの一言で済ませてそうだが。魔法っつうか、そりゃ闇精霊の加護くらい受けてそうなレベルだぞ」
「あ、闇の精霊、かもしれない方ならいます」
 初めてしっかり精霊についての情報が出たので、思わずそう答えると、眉を顰められる。
「んだそりゃ。かもしれないって。精霊っつたら精霊だろうがよ」
「いえ、あまり精霊について詳しくなくて……」
「……そういやまだガキだったな」
 鳩が豆を食らったような顔でこちらを見られるが、何を今更という話で困る。
「俺らは生まれた時から火魔法が使えるくらい、火の精霊とは仲が良いからなあ。そういうのには敏感だぞ? 同じ名前の魔法でも、精霊の加護のある奴とそうでない奴じゃあ中身がまるっきり違うもんだ」
「そうなんですか」
「おうよ。たとえば……それ」
 無造作に奮った指先に火の粉が舞う。それは予備動作もなく、魔法を意識した様子もなかった。
「呪いもなきゃこんなもんだが、『出しやすさ』が他の奴らの比じゃねえ。俺らは少しあいつらに頼めば、それだけでも魔法を使えんだ」
「へえ」
 素直に感心して感嘆が漏れる。魔法は自分で魔素を用意し、魔力で制御して、術式を発動させなければ決して使うことはできない。しかし自分ではなく別の存在に頼んで発動させる方法があるなんて知らなかった。
「頼むということは、何でも出来る訳では無いんですね?」
「そうだな。あいつらも気まぐれだから、話を聞いてくれなかったり、希望より派手に発動させちまったりする。まあそりゃ他人任せにするんだから当然だろ」
「確かに」
 ふんふんと頷いていたが、ふと、それでいくと彼女が何か自分にしてくれた魔法などはあったろうかと気付く。そもそも依頼すらしていないから知らないままだったのだろうか。無意識に手伝って貰っている可能性も有りうる。
「何だ、小難しい顔しおって」
 悩んでいることが伝わったのかそう気にかけてくれるウェスに、この御仁なら少し話してもいいかという気持ちになってくる。ここまで話している時点で今更であるし。
「いえ、一度も魔法の発動を手伝ってもらったことはない気がするのですが。もしかしたら知らないうちに頼んでいたのだろうかと」
「ふむ。どうもさっきから煮え切らんな。普通、手伝ってもらった感覚は分かるもんだ。つうことはお前さんは今まで一回もあいつらに頼んだことがないってことよ」
 そう言いながら、途中で器用に片眉だけ顰めてみせる。うむ、私も矛盾を感じる。
「あ? そしたらお前よ、全部自力で魔法使ってんのか?」
「そうなりますかね?」
「精霊の話はどこ行ったんだよ」
 知りませんよ、と首を振る。言い出しっぺはウェスの方だし、私はシズが精霊で合っているのかどうかさえまだ完全には分からないのだ。
「でもさっきの魔法、完璧だったぞ。えらく綺麗な流れをしとると思って見てたが、自前ってお前。詐欺じゃねえか」
「詐欺ではありません」
 何を言い出すのだこの御仁は。
「いや俺はよ、てっきり精霊がいるもんだと思って……」
「頼んだ覚えはないですが、恐らくいるかと。シズ」
 いつもなら名前を呼びかけるだけで現れるのだが、反応がない。
 あれっと思い辺りを見渡すと、薄いモヤがあった。
「………シズ?」
 モヤは、恐らく彼女であろう形をぼんやりと取っており、薄暗い影として漂っていた。
 多分彼女で合っていると思うが、どうしたのだろうか。と思っていたら思念が届く。
《ここ、うるさい》
 思念には感情も乗る。はっきりと嫌そうな「声」を聞いて肩を落とした。
 それはウェスのことか、それとも彼が親しいと言っている他の精霊がいるからか。どちらともの可能性が高い気がする。
「ちょっと薄いですが、友人のシズです。本人に聞いてもよく分からないので本当に精霊かは謎なんです、けど……」
 取り敢えずと思って彼に紹介してみると、ぽかんと固まったままモヤの方を凝視していたので言葉が止まってしまう。
《友人……》
 彼女の方は別の事が気になった様子だ。
「こいつは……」
《友人、友?》
 同時に言われて少し間が空いた。
「友ではありませんか? それとも知人でしょうか」
 先に彼女の方に答える。毛繕いをする仲で知人というのも他人行儀な気がしたが、彼女の中で友達になるにはまだ壁があったら頑張るしかなさそうだ。
《友だと思う》
 即答された。そこまで敷居は高くなかったらしい。
 何となく弾んだ気がする声を聞いた後、今度はなぜか祈りを唱えているウェスに向かう。盛大に話しかけにくい雰囲気なのだが、放置するのはいけないだろうか。
「大丈夫ですか」
「……ッ、こン馬鹿野郎!」
 話しかけたら祈りを中断して頭を叩かれた。バシリといい音が響く。
「こんなやべえのがいんなら先に言え!大精霊どころか……古代精霊? 故郷にだっていねえぞこんな気配……」
 わなわなと肩を震わせ顔を真っ赤にしたウェスが叫ぶ。その後すぐに隣から不快感が共有された。
《うるさい……》
「うるさいそうですよ?」
 なぜこんな至近距離で伝言しているのだろうと思いつつ教えると、まだ叫び出しそうなのを寸手で抑えて祈りを再開した。捧げられている側のシズは興味無さそうなのだが、それは意味があるのか。
 部族特有のものな気がする独特な祈りの詞を聴き、静かに黙祷を捧げたところで終わる。
「………で、説明してもらおうか」
 凄まじい眼力で睨まれながら、小声で脅される。しかし説明できることが少ないので両手を開いて首を振ってみせた。
「森で会って、一晩一緒に寝て、それから『なんとなく』でついてきているそうです」
「………それだけか?」
「それだけです」
「何か契約とかは?」
「契約……?」
 お互いにまじまじと顔を見合わせる。
「名を呼ぶ許しがあるんだろ?」
「いや、便宜上、シズと呼んでいるだけですが。おいとかお前とかでいいと言われたので」
「じゃあ名付けを……いやいや、便宜上か。それはねえな。じゃあ仮契約の状態か」
 契約とか仮契約とか何だと思っていると、顔に出ていたのか簡単に説明してくれた。シズ、隣で「へえそうなんだ」的な思念を飛ばすのをやめてくれないだろうか。
 まず、シズが精霊であることは気配から間違いないとのこと。そして妖精や精霊などのように彼らにも格、というか規模の差があり、小さいものを妖精、意思が見えると精霊、規模が拡大すると大精霊、古くから存在する大精霊を古代精霊、さらに……と続くそうだ。古代精霊までいくと人前に滅多に現れないらしいが、大精霊以上の気配を纏っているシズは確実に古き闇の精霊だとのこと。
 そして人前に出る精霊たちは相手に親しみを覚えた時、名を教えることがある。こちらの世界で名を呼ばれ識別されると、個としての力が増し、その相手に影響を与えやすくなるらしい。ただし名を教えることで縛られることもあるため、仲が良くなければまず不可能とのことた。
 そして名前がない個体もおり、そういった場合、名前を付けるよう勧めてくる。そちらの方が力が強まることが多いらしいが原因ははっきりしていないそうだ。
 では便宜上の名前を使っている場合はどうなるのか。これはまだ精霊が相手の様子をうかがっている段階で、一方的に用件を聞いて可否を判定するだけの間柄だという。
「仮の名前なんだから契約も仮ってことだろ」
「そこは適当なんですね」
「仮契約は俺たちの中じゃあ半人前ってことだからな。本契約までは皆隠したがる」
 だから本当は仮契約でも偽っていることがあるらしい。もちろん俺は契約しているぜと自慢されたがそれは置いておく。
 そうらしいですよ、と思念を送るも、《ふうん》としか返ってこなかった。頭の痛いことに、本当に「ふうん」という感情しか乗っていない。知らなかったらしい。
「ま、それに関しちゃお前さんの実力次第だな。せっかく目にかけてもらってんだ、契約くらいもぎ取れ」
「それ、本人の前で言ってしまいますか」
 肩を掴まれてひそひそと言われたが、狭い室内で話していれば聞こえるに決まっている。幸い、シズは気にしていないようで、というかこの件について全く無反応だった。
 ドワーフにとって精霊とは生活に描かせない大切な存在で、それ自体が信仰の対象たりえるそうだ。まさか防具を受け取りに来た場所でそんな話が聞けるとは思わず、余っていた素材のほとんどを押し付けて店を後にした。

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