125 / 126
恋は迷路の中
閑話 パルツカ子爵令息ミヒエル
しおりを挟む
エザリアが猫から人の姿に戻った時の話だ。
トレムス辺境伯家でも、次女アリスの部屋で。騒ぎが起きていた。
「キャーーッ!!」
室内から響くアリスの絶叫に、メイドや衛兵たちが駆け込むと、なんと!裸体の男がシーツにくるまり、ベッドの裏側に隠れているではないか!
「おのれ、どうやってここに!なんだそのかっこ・・・?」
アリスの護衛テンサーが、アリスの前にその身を滑り込ませて男を睨みつけ、ハッと声を漏らす。
「ミ、ミヒエル様?」
「「「「え?」」」」
裸体の男に驚いて、頭を抱えて震えていたアリスは、その名を聞いて顔をあげた。
「え?ミヒエルですって?」
「ァ・・リス」
掠れているが、確かにそれはミヒエルの声だ。
「な、なんで?今までどこにいたのよ!一体どれほど心配したと思ってるのーっ!そんな格好で突然現れてっ」
タタタッと駆け寄ったアリスに、ミヒエルはうれしそうに笑んだが、右手を振り上げるとバッチーンとミヒエルを張り飛ばした。
吹っ飛んで行くミヒエルの裸体からシーツが剥がれ・・・
「キャッ!キャーーーーッ!」
テンサーが素早くシーツを拾って、ミヒエルを頭からすっぽり包む。
「お、お嬢様!落ち着いて」
今やミヒエルを守る態勢のテンサーは、こんな状況なのに笑いだしてしまう。
「フッ、フフッ!ミヒエルサマッイッイッタイナニガッ」
堪えても堪えきれず。
いつも真面目なテンサーの笑いに、アリスも呆れ顔だ。
「もうっ!テンサーってば笑ってる場合じゃないわよ!どれほど心配したか」
「ええ、わかってますが、だってほら、裸で!ってかどうやってここまで?」
シーツを捲って顔を出してやると、困ったように眉をハの字にしたミヒエルがおずおずと話し出した。
「ずっといた」
「「「「はっ?どこに?」」」」
「ここに」
「「「「・・・・・・・・?」」」」
「黒猫にされて」
「「「「??????」」」」」」
アリスとテンサー、メイドたちは床にへたり込んだミヒエルをソファに座らせ、取り囲み、意味不明な話を解明し始める。
「え?黒猫がミヒエル様だったの?」とはならず。
「いやいやいや、そんな話おかしいでしょう!騙すならもっとマシな嘘をつきなさいよ」
アリスが激昂するために、話が先に進まない。
「お嬢様、とりあえずパルツカ家にお知らせしてはいかがでしょうか?」
行方不明になってから、アリスとは縁が切れてしまったパルツカ子爵家。
ミヒエルがパッと表情を変えた。
「だ、ダメだ!生きてると知られたら今度こそ、こっ、ころさ」
顔面蒼白な怯えぶりは演技で出来るようなものではない。アリスは漸くミヒエルの戯言を聞く気になった。
「わかったわミッヒ。いきなり知らせるのではなく、まずはパルツカ子爵家を探らせるから。それならいいでしょ?それと何か着る物を持ってきてやって」
パルツカ子爵家へ馬を走らせたのは、事情を知るテンサーだ。
まずパルツカ子爵邸へ駆けつける。
塀の外周を馬に乗ったまま通り過ぎると、あちこちに「猫を探してます!詳細はパルツカ子爵家まで」と貼ってあるが、どんな猫を探しているのかは書かれていない。
次にパルツカ商会の建物を見に行くと、そちらにも同じ貼り紙があった。
隣の雑貨屋に入り、訊ねてみることにする。
「すみません、あの猫を探してるって貼り紙なんだけど」
「ああ、商会で探してるらしいんですよ」
「どんな猫を?」
「それがねえ、わからないんだって!おかしな話だよ。猫なんかいくらでもいるのに、どの猫連れてっても違うことはわかるらしいんだけどねえ」
はははと笑うと小さく会釈し、入ってきた客に声をかけに行ってしまう。
しかし、テンサーはパルツカ子爵家の探し物が何かを理解することができた。
狙われているようなことを口走っていたミヒエルだが、辺境伯家の中にいれば安全は守られる。
「当たって砕けろだ」
日中なら商会長も務める子爵は商会にいるはずだ。
雑貨屋を出たテンサーは、パルツカ商会に足を向けた。
「いらっしゃいませ?あれ?あなたは確かアリス様の」
顔見知りの店員がテンサーに気づいたようだ。
「はい、トレムス辺境伯家のショウです。ご無沙汰しております。あの、お約束はしていないのですが、猫のことで子爵様にお目にかかりたいのですが」
「えっ」
店員の顔つきが明らかに変わり、緊張感が漂う。
「猫?」
「ええ、たぶん貼り紙の」
コクッと頷くと、サッと奥に引っ込んだ。
走ってくる足音が聞こえる。
「君か?猫の、猫のこと何か」
やや太り気味のパルツカ子爵が真っ赤な顔で飛び出して、掴みかかるようにテンサーに縋る。
「ええ。その猫のことです。お人払いを」
「あ、ああ勿論だ。奥に来てくれ」
子爵はテンサーの袖を掴んだまま、応接に連れて行くと、ソファに座らせて自分もすぐ正面に座る。
「荒唐無稽な話ですが聞いて下さいますか」
「荒唐無稽?あっ!ああ早く話してくれっ」
最早拝むような子爵の様子に、テンサーは自分の勘が正しいと知った。
「実はアリスお嬢様が、ちょうどミヒエル様が行方不明となられた直後に黒猫を拾われまして」
「なにっ?黒猫にされていたのか!アリス嬢の元が一番安全だと考えたのだな、不憫な思いをさせてしまった・・・。ミヒエルは無事か?人の姿なのか?」
これにはテンサーのほうが驚いた。
そうだろうと確信していたとはいえ、こんなにもおかしな話をすんなり信じるとは、只事ではない。
「はあ・・・今朝猫がいなくなり、代わりにミヒエル様が現れ」
「あーーーーっ!」
突然絶叫した子爵がテーブルを飛び越え、テンサーに抱きついてきた。
「ありがとう!ありがとうございます!神様感謝いたします!ミヒエルをお守りくださったああ」
叫びながら号泣が始まった・・・。
暫くして泣き止んだパルツカ子爵は、すべての予定をキャンセルし、テンサーとトレムス辺境伯へと馬を走らせた。
テンサーには詳細を話そうとはしないが、まずは。
「トレムス辺境伯とアリス嬢にご説明を」
それが当然と、テンサーも心得る。
辺境伯家に着くと、先触れを受けた夫妻とアリス、そして服を着せられたミヒエルが応接で待ち受けていた。
「ミヒエル!よくぞ無事でいてくれた!す、すまなかった」
ミヒエルより、その事情を知っているようだ。
「シークス様、ララ様、アリス様。此度は御迷惑と御心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
ミヒエルが猫だったと話したそうですが、それは真実です」
「「「「「えっ!?」」」」」
迷いのない言葉に辺境伯一家は息を飲んだ。
「我がパルツカとサリバー商会、イルキュラ商会と三つの商会がある勢力に狙われ、ミヒエルが魔導師に猫にされてしまったのでございます」
「「「「「は?」」」」」
飛躍しすぎて話についていくことができない。
「落ち着いて、順を追って話してください」
辺境伯にそう宥められ、温んだ茶を飲んでから、ここ暫くメクリム王国の大商会を襲った事件について説明を始めた。
「私のせいなのです」
最後にそう項垂れて話を終えた。
「ち、父上。探してくださっていたんですね」
「当たり前だ!私も精神操作されていたが、魔導師団が解呪してくれて」
「よかっ・・・!」
互いに腕を伸ばして相手を抱きしと、泣き始めた。
「しかしそんな話は聞いたことがないぞ」
トレムス辺境伯と言えば国境を守る重鎮。
それなのに自分が知らないなどとはと憮然とするシークスに。
「ムユーク王国との絡みがあり、関係者にしか知らされていないのだと思います」
「それを私たちが知ってもよいのかね」
「・・・ダメかもしれませんが」
困った顔がミヒエルにそっくりだ。
「まあ婚約しておるのだから関係者と言えなくはない。結果的にミヒエル殿を匿っていたのだし、それにうちは全員口が固いからな」
「一応ジュラール団長に訊いてみます」
「チューグなら私が訊ねよう」
その後ミヒエルは父とともに懐かしい自宅へと戻っていった。
アリスとの婚約は継続してもよいということになり、どうやら皆の幸せが取り戻せそうなトレムス辺境伯家とパルツカ子爵家である。
トレムス辺境伯家でも、次女アリスの部屋で。騒ぎが起きていた。
「キャーーッ!!」
室内から響くアリスの絶叫に、メイドや衛兵たちが駆け込むと、なんと!裸体の男がシーツにくるまり、ベッドの裏側に隠れているではないか!
「おのれ、どうやってここに!なんだそのかっこ・・・?」
アリスの護衛テンサーが、アリスの前にその身を滑り込ませて男を睨みつけ、ハッと声を漏らす。
「ミ、ミヒエル様?」
「「「「え?」」」」
裸体の男に驚いて、頭を抱えて震えていたアリスは、その名を聞いて顔をあげた。
「え?ミヒエルですって?」
「ァ・・リス」
掠れているが、確かにそれはミヒエルの声だ。
「な、なんで?今までどこにいたのよ!一体どれほど心配したと思ってるのーっ!そんな格好で突然現れてっ」
タタタッと駆け寄ったアリスに、ミヒエルはうれしそうに笑んだが、右手を振り上げるとバッチーンとミヒエルを張り飛ばした。
吹っ飛んで行くミヒエルの裸体からシーツが剥がれ・・・
「キャッ!キャーーーーッ!」
テンサーが素早くシーツを拾って、ミヒエルを頭からすっぽり包む。
「お、お嬢様!落ち着いて」
今やミヒエルを守る態勢のテンサーは、こんな状況なのに笑いだしてしまう。
「フッ、フフッ!ミヒエルサマッイッイッタイナニガッ」
堪えても堪えきれず。
いつも真面目なテンサーの笑いに、アリスも呆れ顔だ。
「もうっ!テンサーってば笑ってる場合じゃないわよ!どれほど心配したか」
「ええ、わかってますが、だってほら、裸で!ってかどうやってここまで?」
シーツを捲って顔を出してやると、困ったように眉をハの字にしたミヒエルがおずおずと話し出した。
「ずっといた」
「「「「はっ?どこに?」」」」
「ここに」
「「「「・・・・・・・・?」」」」
「黒猫にされて」
「「「「??????」」」」」」
アリスとテンサー、メイドたちは床にへたり込んだミヒエルをソファに座らせ、取り囲み、意味不明な話を解明し始める。
「え?黒猫がミヒエル様だったの?」とはならず。
「いやいやいや、そんな話おかしいでしょう!騙すならもっとマシな嘘をつきなさいよ」
アリスが激昂するために、話が先に進まない。
「お嬢様、とりあえずパルツカ家にお知らせしてはいかがでしょうか?」
行方不明になってから、アリスとは縁が切れてしまったパルツカ子爵家。
ミヒエルがパッと表情を変えた。
「だ、ダメだ!生きてると知られたら今度こそ、こっ、ころさ」
顔面蒼白な怯えぶりは演技で出来るようなものではない。アリスは漸くミヒエルの戯言を聞く気になった。
「わかったわミッヒ。いきなり知らせるのではなく、まずはパルツカ子爵家を探らせるから。それならいいでしょ?それと何か着る物を持ってきてやって」
パルツカ子爵家へ馬を走らせたのは、事情を知るテンサーだ。
まずパルツカ子爵邸へ駆けつける。
塀の外周を馬に乗ったまま通り過ぎると、あちこちに「猫を探してます!詳細はパルツカ子爵家まで」と貼ってあるが、どんな猫を探しているのかは書かれていない。
次にパルツカ商会の建物を見に行くと、そちらにも同じ貼り紙があった。
隣の雑貨屋に入り、訊ねてみることにする。
「すみません、あの猫を探してるって貼り紙なんだけど」
「ああ、商会で探してるらしいんですよ」
「どんな猫を?」
「それがねえ、わからないんだって!おかしな話だよ。猫なんかいくらでもいるのに、どの猫連れてっても違うことはわかるらしいんだけどねえ」
はははと笑うと小さく会釈し、入ってきた客に声をかけに行ってしまう。
しかし、テンサーはパルツカ子爵家の探し物が何かを理解することができた。
狙われているようなことを口走っていたミヒエルだが、辺境伯家の中にいれば安全は守られる。
「当たって砕けろだ」
日中なら商会長も務める子爵は商会にいるはずだ。
雑貨屋を出たテンサーは、パルツカ商会に足を向けた。
「いらっしゃいませ?あれ?あなたは確かアリス様の」
顔見知りの店員がテンサーに気づいたようだ。
「はい、トレムス辺境伯家のショウです。ご無沙汰しております。あの、お約束はしていないのですが、猫のことで子爵様にお目にかかりたいのですが」
「えっ」
店員の顔つきが明らかに変わり、緊張感が漂う。
「猫?」
「ええ、たぶん貼り紙の」
コクッと頷くと、サッと奥に引っ込んだ。
走ってくる足音が聞こえる。
「君か?猫の、猫のこと何か」
やや太り気味のパルツカ子爵が真っ赤な顔で飛び出して、掴みかかるようにテンサーに縋る。
「ええ。その猫のことです。お人払いを」
「あ、ああ勿論だ。奥に来てくれ」
子爵はテンサーの袖を掴んだまま、応接に連れて行くと、ソファに座らせて自分もすぐ正面に座る。
「荒唐無稽な話ですが聞いて下さいますか」
「荒唐無稽?あっ!ああ早く話してくれっ」
最早拝むような子爵の様子に、テンサーは自分の勘が正しいと知った。
「実はアリスお嬢様が、ちょうどミヒエル様が行方不明となられた直後に黒猫を拾われまして」
「なにっ?黒猫にされていたのか!アリス嬢の元が一番安全だと考えたのだな、不憫な思いをさせてしまった・・・。ミヒエルは無事か?人の姿なのか?」
これにはテンサーのほうが驚いた。
そうだろうと確信していたとはいえ、こんなにもおかしな話をすんなり信じるとは、只事ではない。
「はあ・・・今朝猫がいなくなり、代わりにミヒエル様が現れ」
「あーーーーっ!」
突然絶叫した子爵がテーブルを飛び越え、テンサーに抱きついてきた。
「ありがとう!ありがとうございます!神様感謝いたします!ミヒエルをお守りくださったああ」
叫びながら号泣が始まった・・・。
暫くして泣き止んだパルツカ子爵は、すべての予定をキャンセルし、テンサーとトレムス辺境伯へと馬を走らせた。
テンサーには詳細を話そうとはしないが、まずは。
「トレムス辺境伯とアリス嬢にご説明を」
それが当然と、テンサーも心得る。
辺境伯家に着くと、先触れを受けた夫妻とアリス、そして服を着せられたミヒエルが応接で待ち受けていた。
「ミヒエル!よくぞ無事でいてくれた!す、すまなかった」
ミヒエルより、その事情を知っているようだ。
「シークス様、ララ様、アリス様。此度は御迷惑と御心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
ミヒエルが猫だったと話したそうですが、それは真実です」
「「「「「えっ!?」」」」」
迷いのない言葉に辺境伯一家は息を飲んだ。
「我がパルツカとサリバー商会、イルキュラ商会と三つの商会がある勢力に狙われ、ミヒエルが魔導師に猫にされてしまったのでございます」
「「「「「は?」」」」」
飛躍しすぎて話についていくことができない。
「落ち着いて、順を追って話してください」
辺境伯にそう宥められ、温んだ茶を飲んでから、ここ暫くメクリム王国の大商会を襲った事件について説明を始めた。
「私のせいなのです」
最後にそう項垂れて話を終えた。
「ち、父上。探してくださっていたんですね」
「当たり前だ!私も精神操作されていたが、魔導師団が解呪してくれて」
「よかっ・・・!」
互いに腕を伸ばして相手を抱きしと、泣き始めた。
「しかしそんな話は聞いたことがないぞ」
トレムス辺境伯と言えば国境を守る重鎮。
それなのに自分が知らないなどとはと憮然とするシークスに。
「ムユーク王国との絡みがあり、関係者にしか知らされていないのだと思います」
「それを私たちが知ってもよいのかね」
「・・・ダメかもしれませんが」
困った顔がミヒエルにそっくりだ。
「まあ婚約しておるのだから関係者と言えなくはない。結果的にミヒエル殿を匿っていたのだし、それにうちは全員口が固いからな」
「一応ジュラール団長に訊いてみます」
「チューグなら私が訊ねよう」
その後ミヒエルは父とともに懐かしい自宅へと戻っていった。
アリスとの婚約は継続してもよいということになり、どうやら皆の幸せが取り戻せそうなトレムス辺境伯家とパルツカ子爵家である。
11
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
【完結】パパ、私は犯人じゃないよ ~処刑予定の私、冷徹公爵(パパ)に溺愛されるまで~
チャビューヘ
ファンタジー
※タイトル変更しました。
「掃除(処分)しろ」と私を捨てた冷徹な父。生き残るために「心を無」にして媚びを売ったら。
「……お前の声だけが、うるさくない」
心の声が聞こえるパパと、それを知らずに生存戦略を練る娘の物語。
-----
感想送っていただいている皆様へ
たくさんの嬉しい言葉や厳しい意見も届いており一つ一つがすごく嬉しいのと頑張ろうと感じています。ご意見を元に修正必要な部分は随時更新していきます。
成長のため感想欄を閉じませんが公開はする予定ありません。ですが必ず全て目を通しています。拙作にお時間を頂きありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる