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5.やっちゃった 〜幼馴染女子サイド〜
断っておくが、これまでの人生に於いて私にそっちの気があった事は一度も無い。そもそも相手は一応男の筈だから、何もおかしくはない____いや、おかしい所だらけか。
とはいえ、この時の私はそんな複雑な事情と感情をいっぺんに受け、気が狂ってたんだと思う。
もみゅっ。
「んっ⁉︎」
手伝う、と。そう口にした私は彼の背後に回ると、小さな身体に不釣り合いなワイシャツの胸元の膨らみに手を伸ばし、横下から包み込む様にして揉み上げた。
っ、重っ。てか、何この良い匂い。
掌に確かな質量を感じると共に、汗のニオイなんだろうか。ふんわりと甘くて懐かしい、石鹸の様でいてミルクの様な、そんなずっと嗅いで居たくなるような、落ち着く様でいて何処か興奮を誘う、妙な色香を纏った香りだ。
「ちょっ、やめっ……⁉︎」
驚いて嫌がるその声を無視して、手に力を入れて捏ね繰り回し始める。もみゅっ、もぎゅっ。
「へっ……やっ⁉︎」
掌を沈み込ませると、柔らかだが思ったより張ってて弾力が返る。自分は女ながらその心地良さは未体験で、つい夢中になってしまう。
「まっ、まってっ……っ、なんでっ⁉︎」
「うわっ、凄いなこれ……」
「んっ、やめっ、ちょっ……」
こそばゆいのか、ひくんと跳ねたり身を捩ったりしながら彼は此方の手を掴み、一生懸命退かそうと力を込めて来る。が、余りに弱い。抵抗になってないから揉み放題だ。
「二の腕と似てるって聞いた事あるけど、それよかしっかり押し返してくる感じが……」
「はずっ、かしっ……⁉︎」
「あっ、ごめんごめん、ちょっと新鮮で」
「っ、あやまるなら……はなしてっ……っ!」
しまった。目的を忘れてはいけない。
「ちゃんと気持ち良くして、スッキリして貰わないとなー」
「っ! まってっ! なんでっ、そうなるのっ……⁉︎」
「だってそっちが出来ないって言うから。引っ込ませる為のお手伝い。ね?」
「いやっ、だっ、だめだってっ! 女の子が、こんなっ、ことっ……!」
あーなるほど。まあそんなじゃないかなと思ってたけど、そういう認識ね。だからこんな無防備晒していたと。
「はぁ、あのさ、女には性欲が無いと思ってんの? 大間違いだよ」
揉む手の動きをただ感触を堪能する動きから愛撫へとシフト。より先端の方を軽く摘み上げながら、乳首の有りそうな膨らんだ手触りの辺りを指先で執拗に擦り回してやった。すると、
「っ……ふっ、ぅっ……⁉︎」
まさかの一発ビンゴ。思った以上に露骨に反応が変わって、身体は細かく震え、声に分かり易く甘いものが混じった。
「ふっ、ほらどう? サイズ全然違うからあれだけど、私が良くやってる……っ、今の聞かなかった事にしろっ」
「っ、りふじっ、んっ、んんっ……!」
照れ隠しも兼ねてすりすりすりすり、服の上から刺激しまくると、それに合わせて彼の背筋は反ったり丸まったりを繰り返し、腰や脚までガクガク震えて椅子が軋みだす。
っ、なんか、最初の反応からおや、とは思ったけども。
「ははっ、あんた、敏感過ぎじゃね? どんだけ一人で弄ってんの?」
「ぅっ、っ……!」
指摘すると唇をキュッと結んで俯いた。一々いじらしい。嗜愛を煽られ此方が悶えそうになる。
「へーちゃんと透け対策に下に体操服着こんでんじゃん。なのに感じるんだ」
「っ、ちがっ、ぅっ……」
「えー? 違う人は、こんなぴくぴくしないよね?」
爪を立てて刺激を増してやる。カリカリカリカリ、音を立ててぷっくりした所を引っ掻く。
「ふっ、っーー、くっ……」
「ほら、気持ちいいでしょー? 我慢しなくていいんだぞー? ほれほれ」
「ふぐっ、んっ……っ、んんっ」
彼はもう此方の行動を阻止する事を諦め、抑える為に使っていた手を己の口に当てがい声を堪え始めた。しかし、身体は全く堪え性が無い。ぷっくりを刺激し続けていたら、ある時を境にツン、と、その中央付近に突起が立った。
その様に、私は一層エキサイト。
っ! かわいいっ、かわいいかわいいかわいいっ! なんだこいつっ!
「おやおや? なんだいこれはー」
「んんんぅっ……っ! それ、だめっ……!」
慌てて隠そうとするその手よりも先に、私はそれをキュッと摘んだ。瞬間、
「っっっ! んふうううぅっ!」
彼はおとがいを逸らし、はしたない艶声を上げて激しく痙攣した。急な挙動に思わず「わっ」と驚いて離してしまうが、その瞬間にまた更にビクビクビクン! と華奢な身体は大きく波打つ。
「えっ、もしかして……イッた? たったこれだけで? ……ウソでしょ?」
知識上大凡有り得ない程の呆気なさに本当か、とまじまじと見つめてしまうが、乱れた濡れ髪の隙間から覗くトロンと潤んだ瞳や、汗でびっしょりのワイシャツの下で真っ赤になった首元がそれを物語っている。涎で濡れた唇を甘噛んで余韻で漏れる声を必死に堪えているけど、明らかにイッちゃってる女性の姿そのものだ。疑う余地は無い。
「んっ……ふっ、んんんっ、くっううううぅっ……!」
____小さい頃、確かにコイツを可愛いと思った事は何度かあったと思う。けれど、こんなに胸が高鳴る事は無かった。
何故かは分からない。ただ、狂おしい。スマホの撮影機能なんて滅多に使わないのに、今は撮らずにはいられない。
「っーー、やめてっ……やめてよぉっ、っ!」
漸く余韻から復帰した彼は撮影する此方のシャッター音に気付き、今更慌てて顔を隠そうとした。刹那、後方にバランスを崩し、椅子から転げ落ちる。「あっ」と私が声を上げたのも束の間。
ゴスンっ。
「ッ……!」
鈍い音がした。それも結構派手に。心配で熱気が冷め、我に帰る。
「えっ、大丈夫?」
「っ、ぅい゛っ…………!」
痛がる彼。そこそこ強めに側頭部を強打した様で、耳の辺りを抑えている。どう声を掛けていいか分からない。
「あっ……ねっ、ねえ……」
「っ……っーー……」
未だ健在の豊かな膨らみが荒い呼吸と共に上下に揺れている。瞳は虚で、少し放心している様に見える。
と思いきや、口籠りながら様子を窺う此方へキッ、と敵意の眼差しを向けて来た。残念だが当然の事だ。謝らないと。
「……ごめん、やりすぎ」
「っもういいでしょ……出てってよ……」
徐に口にした謝罪の言葉も遮られた。バツの悪い私は弁解の余地無く、言葉に詰まりながら後退りを繰り返す。
「…………っ」
無理矢理言い包める事も出来た。はっきり言ってここで私が去るのは彼にとってはマズい筈なのだから。
しかし、今更ながら、嫌われたくて。
「……ほんと、ごめん。私の方が、興奮、しちゃって」
改めて素直に心から謝った。すると、「ーーっ……!」と彼。声無き声を上げ慌てて立ち上がり、フラつきながら二階階段の方へ逃げていく。待って、と一瞬追い掛けようとしたが、脚は前には進まなかった。
結局、私は諦めて彼の家を後にした。外に出ると空はもうすっかり夕暮れで。敷地を出てから振り返って見た彼の家は、来た時とは違う家の様な気がした。
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