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罠(龍士)
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「斗亜!?どうした!?おいっ!斗亜!?」
電話の向こう側で言い争う声が聞こえる。
もしかして斗亜に何かあったのか!?
だけど、あの颯太ん家って確か隣町だったよな…
斗亜がバイトしてるコンビニから少し歩けばそこは別の組の島で、俺はとある契約上あっちの島で自由に動く事は出来ない。
けど今回ばかりは例外だ。
俺は何されても構わないけど斗亜だけは…
もうこの際、バレなきゃいいだろと腹を決め、俺は斗亜を探しに隣町まで走った。
携帯が切られていないのか、向こうからの会話が聞こえてくる。
こっちが呼びかけても反応は無いものの、俺に聞こえるようにわざと場所の話をしたりと、その会話は不自然極まりない。
それに、そいつの喋り方や声には嫌という程聞き覚えがあった。
これは完全に俺に仕向けられた罠だ。
だからと言って斗亜に何もしない保証なんてないし、行かない理由にはならない。
そして久々に足を踏み入れたその場所には、待っていましたと言わんばかりに立ちはだかる見覚えのある奴の姿と、羽交い締めにされてる斗亜の姿があった。
組同士の契約上、ここで暴れたら何されるか分からないし、敦史や神原組のメンツにも関わる。
俺はできるだけ穏便に済ませられるように、煮えたぎる怒りを抑え気持ちを鎮めようと我慢した。
「斗亜ぁっ!!」
「龍士ぃ…」
「大丈夫かっ!?」
唇を噛み締め小さく頷いた斗亜は今にも泣きそうで、早く助けてやりたいけどとにかく手が出せない。
いくら男の子といえど、こんな訳の分からないチンピラにいきなり絡まれて怖くないやつはいないだろう。
人質を目の前に何も出来ない俺を嘲笑うかのように、ソイツが斗亜の横に立つと、怯える斗亜の顔を掴み自分の方に向け今にくっつきそうな程に顔を近づけて見せた。
手は出せない、そう思っていたけれど怯んでる隙に斗亜に手を出されちゃたまったもんじゃないと、俺は斗亜をそいつらから引き剥がすべく奴の腕を掴み力任せに振り払った。
「…っ、と…あっぶね。これって契約違反じゃないの?ちょっとこいつ手出せないようにして?」
斗亜の周りにいた男たちに取り押さえられると、今度は俺の手が後ろに回されその場に膝を付かされる。
近づいて来るそいつから逃れようと周りの連中を振り払おうにも身動きが取れず、あっという間に奴が目の前に立ちはだかる。
そして俺に目線を合わせるようにわざとらしくしゃがみこむ、さっき斗亜にしたように俺の顔を掴みニヤついた顔を近づけてきた。
「…っ、やめろ」
「ねぇ三上…今までどこ行ってたのさ。俺寂しかったなぁ…勝手に契約結んで出て行ってさぁ?」
色々と下調べは済んでるってところか…
上の契約で手が出せないって事をわかってて斗亜を餌に俺を釣って、一体コイツは何を企んでる!?
電話の向こう側で言い争う声が聞こえる。
もしかして斗亜に何かあったのか!?
だけど、あの颯太ん家って確か隣町だったよな…
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けど今回ばかりは例外だ。
俺は何されても構わないけど斗亜だけは…
もうこの際、バレなきゃいいだろと腹を決め、俺は斗亜を探しに隣町まで走った。
携帯が切られていないのか、向こうからの会話が聞こえてくる。
こっちが呼びかけても反応は無いものの、俺に聞こえるようにわざと場所の話をしたりと、その会話は不自然極まりない。
それに、そいつの喋り方や声には嫌という程聞き覚えがあった。
これは完全に俺に仕向けられた罠だ。
だからと言って斗亜に何もしない保証なんてないし、行かない理由にはならない。
そして久々に足を踏み入れたその場所には、待っていましたと言わんばかりに立ちはだかる見覚えのある奴の姿と、羽交い締めにされてる斗亜の姿があった。
組同士の契約上、ここで暴れたら何されるか分からないし、敦史や神原組のメンツにも関わる。
俺はできるだけ穏便に済ませられるように、煮えたぎる怒りを抑え気持ちを鎮めようと我慢した。
「斗亜ぁっ!!」
「龍士ぃ…」
「大丈夫かっ!?」
唇を噛み締め小さく頷いた斗亜は今にも泣きそうで、早く助けてやりたいけどとにかく手が出せない。
いくら男の子といえど、こんな訳の分からないチンピラにいきなり絡まれて怖くないやつはいないだろう。
人質を目の前に何も出来ない俺を嘲笑うかのように、ソイツが斗亜の横に立つと、怯える斗亜の顔を掴み自分の方に向け今にくっつきそうな程に顔を近づけて見せた。
手は出せない、そう思っていたけれど怯んでる隙に斗亜に手を出されちゃたまったもんじゃないと、俺は斗亜をそいつらから引き剥がすべく奴の腕を掴み力任せに振り払った。
「…っ、と…あっぶね。これって契約違反じゃないの?ちょっとこいつ手出せないようにして?」
斗亜の周りにいた男たちに取り押さえられると、今度は俺の手が後ろに回されその場に膝を付かされる。
近づいて来るそいつから逃れようと周りの連中を振り払おうにも身動きが取れず、あっという間に奴が目の前に立ちはだかる。
そして俺に目線を合わせるようにわざとらしくしゃがみこむ、さっき斗亜にしたように俺の顔を掴みニヤついた顔を近づけてきた。
「…っ、やめろ」
「ねぇ三上…今までどこ行ってたのさ。俺寂しかったなぁ…勝手に契約結んで出て行ってさぁ?」
色々と下調べは済んでるってところか…
上の契約で手が出せないって事をわかってて斗亜を餌に俺を釣って、一体コイツは何を企んでる!?
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