私に恋するヴァンパイア

ヒマリ

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嫌な記憶

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私の一日はまず、
「お前、まだいんの~?さっさと出てけよ!」
母の罵倒から始まる。
炊事・洗濯・掃除などの家事は全て私の仕事。
母は昼は仕事、夜は男を取っ替え引っ替え。
美しい容姿に生まれた母は幸か不幸か、男受けは良かった。
そして、私はそんな母と誰かわからない男性の間に生まれた。
まあ、自分で言うのもなんだが、この美しい容姿で生まれられて良かったとは思っている。
男女問わず、人気があるから。
少し、問題を起こしてもみんなに庇ってもらえるから。
少々ボロいアパートでの母との二人暮らしは苦痛でなければ、何でもない。
「今日も遅いから、適当に飯食って、適当に寝てね~」
母の小田桐 真由美(まゆみ)は鏡に向かって、化粧を施している。
またか。
というか、こんなの日常茶飯。
毎日だと言っても過言ではない。
そんな母を尻目に、家をあとにした。

学校に近づくにつれ、集まる視線。
そのほとんどは好機な視線だが、ごくまれに憎悪の視線を感じることがある。
「おっはよー!雪音!今日も美しいねー」
ニッコニコの彼女は久保 秋江(くぼ あきえ)。
元気が取り柄のパワフルガール!
「おはよ、秋江」
素っ気なく返した挨拶なのに、それでも彼女は笑顔を保ったままだった。

放課後。
帰宅しようと校門へ行くと、一台の高級車が停まっていた。
なんだ、あれ・・・・・・?
誰かの迎えにしては随分と豪勢だな~。
なんて、考えていられるのも今のうちだけだった。
私がその横を通りすぎようとすると、車の窓が開き、中にいる人の姿が・・・・!
えっ?嘘、でしょ?
その人にはよく見覚えがある。
何故なら、彼は、今崎 怜(いまざき れい)は、私が昔とてもお世話になった人だから。
でも、彼を見るたびに私の脳裏には嫌な記憶が駆け巡る。
嫌・・・・・嫌っ!
私は急いでその場から、走り去った。
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