1 / 17
嫌な記憶
しおりを挟む
私の一日はまず、
「お前、まだいんの~?さっさと出てけよ!」
母の罵倒から始まる。
炊事・洗濯・掃除などの家事は全て私の仕事。
母は昼は仕事、夜は男を取っ替え引っ替え。
美しい容姿に生まれた母は幸か不幸か、男受けは良かった。
そして、私はそんな母と誰かわからない男性の間に生まれた。
まあ、自分で言うのもなんだが、この美しい容姿で生まれられて良かったとは思っている。
男女問わず、人気があるから。
少し、問題を起こしてもみんなに庇ってもらえるから。
少々ボロいアパートでの母との二人暮らしは苦痛でなければ、何でもない。
「今日も遅いから、適当に飯食って、適当に寝てね~」
母の小田桐 真由美(まゆみ)は鏡に向かって、化粧を施している。
またか。
というか、こんなの日常茶飯。
毎日だと言っても過言ではない。
そんな母を尻目に、家をあとにした。
学校に近づくにつれ、集まる視線。
そのほとんどは好機な視線だが、ごくまれに憎悪の視線を感じることがある。
「おっはよー!雪音!今日も美しいねー」
ニッコニコの彼女は久保 秋江(くぼ あきえ)。
元気が取り柄のパワフルガール!
「おはよ、秋江」
素っ気なく返した挨拶なのに、それでも彼女は笑顔を保ったままだった。
放課後。
帰宅しようと校門へ行くと、一台の高級車が停まっていた。
なんだ、あれ・・・・・・?
誰かの迎えにしては随分と豪勢だな~。
なんて、考えていられるのも今のうちだけだった。
私がその横を通りすぎようとすると、車の窓が開き、中にいる人の姿が・・・・!
えっ?嘘、でしょ?
その人にはよく見覚えがある。
何故なら、彼は、今崎 怜(いまざき れい)は、私が昔とてもお世話になった人だから。
でも、彼を見るたびに私の脳裏には嫌な記憶が駆け巡る。
嫌・・・・・嫌っ!
私は急いでその場から、走り去った。
「お前、まだいんの~?さっさと出てけよ!」
母の罵倒から始まる。
炊事・洗濯・掃除などの家事は全て私の仕事。
母は昼は仕事、夜は男を取っ替え引っ替え。
美しい容姿に生まれた母は幸か不幸か、男受けは良かった。
そして、私はそんな母と誰かわからない男性の間に生まれた。
まあ、自分で言うのもなんだが、この美しい容姿で生まれられて良かったとは思っている。
男女問わず、人気があるから。
少し、問題を起こしてもみんなに庇ってもらえるから。
少々ボロいアパートでの母との二人暮らしは苦痛でなければ、何でもない。
「今日も遅いから、適当に飯食って、適当に寝てね~」
母の小田桐 真由美(まゆみ)は鏡に向かって、化粧を施している。
またか。
というか、こんなの日常茶飯。
毎日だと言っても過言ではない。
そんな母を尻目に、家をあとにした。
学校に近づくにつれ、集まる視線。
そのほとんどは好機な視線だが、ごくまれに憎悪の視線を感じることがある。
「おっはよー!雪音!今日も美しいねー」
ニッコニコの彼女は久保 秋江(くぼ あきえ)。
元気が取り柄のパワフルガール!
「おはよ、秋江」
素っ気なく返した挨拶なのに、それでも彼女は笑顔を保ったままだった。
放課後。
帰宅しようと校門へ行くと、一台の高級車が停まっていた。
なんだ、あれ・・・・・・?
誰かの迎えにしては随分と豪勢だな~。
なんて、考えていられるのも今のうちだけだった。
私がその横を通りすぎようとすると、車の窓が開き、中にいる人の姿が・・・・!
えっ?嘘、でしょ?
その人にはよく見覚えがある。
何故なら、彼は、今崎 怜(いまざき れい)は、私が昔とてもお世話になった人だから。
でも、彼を見るたびに私の脳裏には嫌な記憶が駆け巡る。
嫌・・・・・嫌っ!
私は急いでその場から、走り去った。
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
王子の溺愛癖を、私はまだ知らない。
Wataru
恋愛
夜の街で、私は“偽名の男”に出会った。
ぶっきらぼうなのに、どこか寂しげで。
ほんの少しの優しさに、胸が高鳴った。
──まさかその人が、冷酷と噂の第一王子だなんて知らずに。
王宮で妃候補として暮らし始めた私は、
不可解な花束、噂、嫉妬、監視……
じわりと手のひらの上に絡め取られていく。
「妃候補のくせに、夜に男に触れて……面白ぇな」
無関心だと思っていた王子は、
私のすべてに目を光らせていた。
危険な笑みの裏で、王子は誰よりも執着していて──
けれど私はまだ知らない。
あの夜出会った“優しい彼”と、
王宮で君臨する“冷酷な王子”が同一人物だということを。
そして、
彼の溺愛が一度始まったら、もう逃げられないことも──。
【完結まで予約済み】雨に濡れた桜 ~能面課長と最後の恋を~
國樹田 樹
恋愛
心に傷を抱えた大人達の、最後の恋。
桜の季節。二十七歳のお局OL、白沢茜(しろさわあかね)はいつも面倒な仕事を回してくる「能面課長」本庄に頭を悩ませていた。
休憩時間のベルが鳴ると決まって呼び止められ、雑用を言いつけられるのである。
そして誰も居なくなった食堂で、離れた席に座る本庄と食事する事になるのだ。
けれどある日、その本庄課長と苦手な地下倉庫で二人きりになり、能面と呼ばれるほど表情の無い彼の意外な一面を知ることに。次の日にはまさかの食事に誘われて―――?
無表情な顔の裏に隠されていた優しさと激情に、茜は癒やされ絆され、翻弄されていく。
※他投稿サイトにも掲載しています。
幼馴染の許嫁
山見月 あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる