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35話
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「あなたたちは、
“体験して初めて言葉が出てくる”タイプだと思ったの」
「体験って……」
「頭で理解する前に、身体が反応する。
その違和感や高揚を、どう言葉にするか。
それを見たかった」
赤間が苛立ちを隠さず言う。
「だからって、勝手に薬使う理由にはならねえだろ」
青水は否定も肯定もせず、静かに答えた。
「ええ。だから、賛否が出るのも分かってるわ」
一拍、間を置く。
「でも――あなた自身が書いたでしょう?」
そう言って、明石をまっすぐに見た。
「正解よりも、印象や空気感が大事だって」
明石は、何も言い返せなかった。
胸の奥の熱が、まだ消えない。
これは実験なのか。
教育なのか。
それとも――ただの自己満足なのか。
答えは、まだ出ていなかった。
青水は静かに言った。
「だからこそ、レポートは“正解”を書かなくていい。
今日、あなたたちが何を感じたか。
それだけを書いて」
その言葉が、妙に重く実験室に残った。
青水は一度、咳払いをしてから淡々と続けた。
「ちなみに知ってる?
男性の身体って、靭帯や脂肪層の構造上、本来の状態がすべて外に出ているわけじゃないの」
教室の空気が、一段階重くなる。
「青水は因みに男性器は靭帯や脂肪層の構造により、一部が体内に隠れている状態って知っていた。この薬はそれを押し除けて本来の大きさになる効果もあるの」
「……まさか」
岡田が顔を引きつらせる。
「その効果まで、確認しろって言うんですか?」
青水は即答した。
「正解。
だから男子は、服用前と後で変化を比較してね。記録は重要よ」
「いやいやいや!」
渡辺が両手を振った。
「それ、完全に公開処刑じゃないですか!」
青水は呆れたように肩をすくめる。
「何を言ってるの。
むしろ感謝されてもいいくらいよ」
「感謝する要素が一ミリも見当たらないんですが」
斉藤が真顔で言った。
青水は一歩前に出て、下半身に指を指して
「だって今のままじゃ……
相手を満足させる自信、ある?」
その仕草に、男性陣が一斉に反応する。
「……喧嘩売ってるなら、買うぞコラ」
みんな行った。
青水は、にやりと笑った。
「じゃあ、今夜はここに泊まりなさい」
そう言って指を鳴らす。
視線の先には、いつの間にか用意された布団と、簡単な夜食。
「学内の使用許可はちゃんと取ってあるわ。もちろん」
「……その辺は、やけにちゃんとしてるんですね」
明石が半ば呆れたように言う。
「当然でしょ」
青水は机の上に、コンドームが入っている箱をいくつか置いた。
「あと、やるにしても最低限のマナーは守って。
備えは大事よ」
それが何か、全員が一瞬で理解した。
「えっ何怖いんだけど」
青水は最後に、まるで念押しするように言った。
「大丈夫よ。これは一晩だけ。
効果は明日の朝には、きれいに消えるから」
それだけ言うと、あとは事務的に片付けを指示し、
「じゃあ、そういうことで」と軽く手を振った。
授業は、そこで終了した。
◆
実験室を出た廊下で、赤間が吐き捨てるように言う。
「あの人、非常識だとは思ってたけどさ……
まさか、ここまでとはな」
「これ、どう考えても懲戒処分案件だろ」
舞鶴が額を押さえながら続けた。
渡辺は立ち止まり、全員を見回す。
「……で、これからどうする?」
斉藤が腕を組み、低く答える。
「本来なら、全員すぐに帰るべきだ」
だが、その言葉は途中で勢いを失った。
周囲を見渡すと、男女問わず、誰もが落ち着かない様子だった。
顔は赤く、呼吸は浅い。
床に座り込む者、壁に手をつく者もいる。
「……思ってた以上に、厄介だな」
赤間が、ぼそりと言う。
「この状態で外に出るのは、正直きつい」
沈黙のあと、斉藤が小さく息を吐いた。
「……じゃあ、ここで一晩明かすしかないか」
誰も反論しなかった。
◆
夜が更けるにつれ、異変ははっきりしてきた。
時間が経つほど、体の熱が抜けない。
頭は冴えているのに、感覚だけが過剰に鋭くなる。
その時だった。
「……暑い」
誰かの声が震えた。
一人の女子学生が、耐えきれない様子で服に手をかける。
「ちょ、待って!」
すぐに周囲が気づき、慌てて止めに入る。
「ダメだ、落ち着いて!」
「深呼吸して、ほら、座ろう」
彼女は困惑した表情で立ち尽くし、やがてその場にしゃがみ込んだ。
実験室には、重く張りつめた空気が漂う。
「……冗談じゃないな」
渡辺が呟く。
「一晩だけ、って言葉を信じるしかないのか」
「……これ、だんだん酷くなってないか?」
明石が、低く言った。
その一言で、全員の動きが止まる。
「このまま行ったら……」
明石が言葉を濁した瞬間、
誰の頭にも同じ光景がよぎった。
――翌朝のネットニュース。
《夜の大学施設内で、大学生複数人が問題行為》
そんな見出しが、無遠慮に並ぶ最悪のケース。
「……やめろよ」
誰かが小さく言った。
「もし、そんなことになったら……どうなるんだ?」
一人の男子学生が、声を震わせて言う。
沈黙のあと、誰かが答えた。
「……最悪、大学側の責任問題だろ」
「退学どころじゃ、済まないかもな」
その言葉に、場の空気が一気に冷えた。
恐怖が、はっきりと形を持った瞬間だった。
「……冗談じゃない」
岡田が額を押さえながら、ふと明石を見る。
「そういえばさ、青山は大丈夫なのか?
見た感じ、あんまり変化なさそうだけど」
視線が集まる。
明石は一瞬、間を置いてから答えた。
「まあ……それなりには、効果出てきてるよ」
そう言いながら、無意識に拳を握る。
――嘘だった。
実際には、ほとんど変化を感じていない。
同じものを摂取したはずなのに、体は妙に静かだった。
(……人によって、効き方が違うのか)
そう思いながら、明石は表情を崩さない。
(もし俺が一番影響を受けてないなら……)
視線の先では、仲間たちが不安そうに息を整えている。
(……誰かが、冷静でいないと)
少しだけ嘘をついた罪悪感と、
それ以上の責任感が、胸の奥に重くのしかかる。
(俺が、何とかしないといけないな)
明石は、誰にも聞こえないように息を吐いた。
ふと、舞鶴は斉藤の方を見た。
「……え?」
思わず、目を瞬かせる。
(あれ……斉藤って、こんな顔だったっけ)
少し前まで、どちらかと言えば地味で、
一昔前のオタクみたいな雰囲気だと思っていたはずなのに。
今は違う。
立ち姿がやけに整って見える。
照明の下で、輪郭がくっきりして――まるで韓流アイドルのように。
胸が、きゅっと鳴った。
(……待って、私)
舞鶴は慌てて視線を逸らす。
(やばい。これ、完全に薬の影響だよね……?)
頭では分かっているのに、
視線が、どうしても斉藤を追ってしまう。
◆
一方の斉藤は、実験室の隅にある姿見の前に立っていた。
「……」
無言で、自分の姿を眺める。
(俺って……こんなに、整ってたか?)
姿勢を正すと、妙に様になる。
顔色も悪くない。
目つきまで、どこか自信に満ちて見える。
「……悪くないな」
小さく、呟いた自分の声に、
斉藤自身が一番驚いていた。
◆
「……暑い」
岡田が、苛立ったように言った。
「もう無理。ちょっと上、脱ぐわ」
そう言って、ためらいなく服を緩める。
一瞬、空気が止まった。
鍛えられた身体の線が、照明に浮かび上がる。
不自然なほど整った、その光景に――
「……っ」
女性陣の誰かが、息を呑んだ。
(なに、これ……)
理性では分かっている。
おかしい。異常だ。
それなのに。
(……スケベすぎるでしょ)
頭のどこかで警鐘が鳴る一方で、
胸の奥から、制御できない衝動が湧き上がる。
(……今すぐ、何か起きてもおかしくない)
その感覚に、何人かが顔を伏せた。
◆
明石は、そんな空気を一歩引いた位置から見ていた。
視線を走らせ、全員の様子を確認する。
――予想以上に、危ない。
(完全に、認知まで歪み始めてる)
その瞬間。
そっと、手に温もりが触れた。
「……」
見ると、一人の女子学生が、無言で明石の手を握っていた。
力は弱い。だが、指先が震えている。
「……大丈夫?」
明石は、できるだけ落ち着いた声で言った。
彼女は小さくうなずいたが、手は離れなかった。
“体験して初めて言葉が出てくる”タイプだと思ったの」
「体験って……」
「頭で理解する前に、身体が反応する。
その違和感や高揚を、どう言葉にするか。
それを見たかった」
赤間が苛立ちを隠さず言う。
「だからって、勝手に薬使う理由にはならねえだろ」
青水は否定も肯定もせず、静かに答えた。
「ええ。だから、賛否が出るのも分かってるわ」
一拍、間を置く。
「でも――あなた自身が書いたでしょう?」
そう言って、明石をまっすぐに見た。
「正解よりも、印象や空気感が大事だって」
明石は、何も言い返せなかった。
胸の奥の熱が、まだ消えない。
これは実験なのか。
教育なのか。
それとも――ただの自己満足なのか。
答えは、まだ出ていなかった。
青水は静かに言った。
「だからこそ、レポートは“正解”を書かなくていい。
今日、あなたたちが何を感じたか。
それだけを書いて」
その言葉が、妙に重く実験室に残った。
青水は一度、咳払いをしてから淡々と続けた。
「ちなみに知ってる?
男性の身体って、靭帯や脂肪層の構造上、本来の状態がすべて外に出ているわけじゃないの」
教室の空気が、一段階重くなる。
「青水は因みに男性器は靭帯や脂肪層の構造により、一部が体内に隠れている状態って知っていた。この薬はそれを押し除けて本来の大きさになる効果もあるの」
「……まさか」
岡田が顔を引きつらせる。
「その効果まで、確認しろって言うんですか?」
青水は即答した。
「正解。
だから男子は、服用前と後で変化を比較してね。記録は重要よ」
「いやいやいや!」
渡辺が両手を振った。
「それ、完全に公開処刑じゃないですか!」
青水は呆れたように肩をすくめる。
「何を言ってるの。
むしろ感謝されてもいいくらいよ」
「感謝する要素が一ミリも見当たらないんですが」
斉藤が真顔で言った。
青水は一歩前に出て、下半身に指を指して
「だって今のままじゃ……
相手を満足させる自信、ある?」
その仕草に、男性陣が一斉に反応する。
「……喧嘩売ってるなら、買うぞコラ」
みんな行った。
青水は、にやりと笑った。
「じゃあ、今夜はここに泊まりなさい」
そう言って指を鳴らす。
視線の先には、いつの間にか用意された布団と、簡単な夜食。
「学内の使用許可はちゃんと取ってあるわ。もちろん」
「……その辺は、やけにちゃんとしてるんですね」
明石が半ば呆れたように言う。
「当然でしょ」
青水は机の上に、コンドームが入っている箱をいくつか置いた。
「あと、やるにしても最低限のマナーは守って。
備えは大事よ」
それが何か、全員が一瞬で理解した。
「えっ何怖いんだけど」
青水は最後に、まるで念押しするように言った。
「大丈夫よ。これは一晩だけ。
効果は明日の朝には、きれいに消えるから」
それだけ言うと、あとは事務的に片付けを指示し、
「じゃあ、そういうことで」と軽く手を振った。
授業は、そこで終了した。
◆
実験室を出た廊下で、赤間が吐き捨てるように言う。
「あの人、非常識だとは思ってたけどさ……
まさか、ここまでとはな」
「これ、どう考えても懲戒処分案件だろ」
舞鶴が額を押さえながら続けた。
渡辺は立ち止まり、全員を見回す。
「……で、これからどうする?」
斉藤が腕を組み、低く答える。
「本来なら、全員すぐに帰るべきだ」
だが、その言葉は途中で勢いを失った。
周囲を見渡すと、男女問わず、誰もが落ち着かない様子だった。
顔は赤く、呼吸は浅い。
床に座り込む者、壁に手をつく者もいる。
「……思ってた以上に、厄介だな」
赤間が、ぼそりと言う。
「この状態で外に出るのは、正直きつい」
沈黙のあと、斉藤が小さく息を吐いた。
「……じゃあ、ここで一晩明かすしかないか」
誰も反論しなかった。
◆
夜が更けるにつれ、異変ははっきりしてきた。
時間が経つほど、体の熱が抜けない。
頭は冴えているのに、感覚だけが過剰に鋭くなる。
その時だった。
「……暑い」
誰かの声が震えた。
一人の女子学生が、耐えきれない様子で服に手をかける。
「ちょ、待って!」
すぐに周囲が気づき、慌てて止めに入る。
「ダメだ、落ち着いて!」
「深呼吸して、ほら、座ろう」
彼女は困惑した表情で立ち尽くし、やがてその場にしゃがみ込んだ。
実験室には、重く張りつめた空気が漂う。
「……冗談じゃないな」
渡辺が呟く。
「一晩だけ、って言葉を信じるしかないのか」
「……これ、だんだん酷くなってないか?」
明石が、低く言った。
その一言で、全員の動きが止まる。
「このまま行ったら……」
明石が言葉を濁した瞬間、
誰の頭にも同じ光景がよぎった。
――翌朝のネットニュース。
《夜の大学施設内で、大学生複数人が問題行為》
そんな見出しが、無遠慮に並ぶ最悪のケース。
「……やめろよ」
誰かが小さく言った。
「もし、そんなことになったら……どうなるんだ?」
一人の男子学生が、声を震わせて言う。
沈黙のあと、誰かが答えた。
「……最悪、大学側の責任問題だろ」
「退学どころじゃ、済まないかもな」
その言葉に、場の空気が一気に冷えた。
恐怖が、はっきりと形を持った瞬間だった。
「……冗談じゃない」
岡田が額を押さえながら、ふと明石を見る。
「そういえばさ、青山は大丈夫なのか?
見た感じ、あんまり変化なさそうだけど」
視線が集まる。
明石は一瞬、間を置いてから答えた。
「まあ……それなりには、効果出てきてるよ」
そう言いながら、無意識に拳を握る。
――嘘だった。
実際には、ほとんど変化を感じていない。
同じものを摂取したはずなのに、体は妙に静かだった。
(……人によって、効き方が違うのか)
そう思いながら、明石は表情を崩さない。
(もし俺が一番影響を受けてないなら……)
視線の先では、仲間たちが不安そうに息を整えている。
(……誰かが、冷静でいないと)
少しだけ嘘をついた罪悪感と、
それ以上の責任感が、胸の奥に重くのしかかる。
(俺が、何とかしないといけないな)
明石は、誰にも聞こえないように息を吐いた。
ふと、舞鶴は斉藤の方を見た。
「……え?」
思わず、目を瞬かせる。
(あれ……斉藤って、こんな顔だったっけ)
少し前まで、どちらかと言えば地味で、
一昔前のオタクみたいな雰囲気だと思っていたはずなのに。
今は違う。
立ち姿がやけに整って見える。
照明の下で、輪郭がくっきりして――まるで韓流アイドルのように。
胸が、きゅっと鳴った。
(……待って、私)
舞鶴は慌てて視線を逸らす。
(やばい。これ、完全に薬の影響だよね……?)
頭では分かっているのに、
視線が、どうしても斉藤を追ってしまう。
◆
一方の斉藤は、実験室の隅にある姿見の前に立っていた。
「……」
無言で、自分の姿を眺める。
(俺って……こんなに、整ってたか?)
姿勢を正すと、妙に様になる。
顔色も悪くない。
目つきまで、どこか自信に満ちて見える。
「……悪くないな」
小さく、呟いた自分の声に、
斉藤自身が一番驚いていた。
◆
「……暑い」
岡田が、苛立ったように言った。
「もう無理。ちょっと上、脱ぐわ」
そう言って、ためらいなく服を緩める。
一瞬、空気が止まった。
鍛えられた身体の線が、照明に浮かび上がる。
不自然なほど整った、その光景に――
「……っ」
女性陣の誰かが、息を呑んだ。
(なに、これ……)
理性では分かっている。
おかしい。異常だ。
それなのに。
(……スケベすぎるでしょ)
頭のどこかで警鐘が鳴る一方で、
胸の奥から、制御できない衝動が湧き上がる。
(……今すぐ、何か起きてもおかしくない)
その感覚に、何人かが顔を伏せた。
◆
明石は、そんな空気を一歩引いた位置から見ていた。
視線を走らせ、全員の様子を確認する。
――予想以上に、危ない。
(完全に、認知まで歪み始めてる)
その瞬間。
そっと、手に温もりが触れた。
「……」
見ると、一人の女子学生が、無言で明石の手を握っていた。
力は弱い。だが、指先が震えている。
「……大丈夫?」
明石は、できるだけ落ち着いた声で言った。
彼女は小さくうなずいたが、手は離れなかった。
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