どうでもいい事

鵜海 喨

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音の反響する場所

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 僕の手ひらには、注いだ覚えのない白い液体が収まっていた。

 何をしていたんだ? と自問するも答えは、ごめんわからん、とそっぽを向く。

 振動音を響かせ回転する機械。
 持ち込んだスマホから、流れる音楽は場違いみたいに洋楽を流してた。
 洋楽と言ったが厳密には、キャラクターソングだけれどもそれは誰もが洋楽というと思う。日本語圏公式はウンともスンとも言わないが、英語圏公式は、こういった供給をする為、なんかもう英語を学ばなければと急かす自分がいる。そんな自分を無視したDD-459ではなくDD-724の駆逐艦の擬人化が歌っている曲は、淡々と時間を溶かしている。

 沈黙と共に回る思考とは、本当にどうでもいいと感じられずにはいられない。とりあえず、この不要だと思われる白い物はどうすればいいのだろうか? 
 そのまま下水に流す? いや違うな。それは勿体ない。

 湯船はその水面を揺らし待っている。
 換気扇の呼び込む風は、北風如く入れと催促させた。
 
 いや、既に頭は洗ったはずだ。

 僕はもう一度、数十秒間思考を巡らせた。洗う以外に選択肢は無い。しかし、こうも二度も洗えば油分がなくなり翌朝、大変な事となる。これはシャンプーだ。リンスinシャンプーではない。そして、この浴室にリンスは無い。

 油分の無くなった髪を梳かすほど頭皮に激痛が走る事は無いだろう。

 対処法が見つからないまま、僕は仕方なくもう一度洗う事とした。
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