チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

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第4章 アレクの子供と日常

第428話 森の長の街中散歩は色々大変!

「ヘルミーナ、ここからは徒歩でいこう」

アレクは、おやっさんの店に着いたので馬車を降りるように言う。

「わかったわ。やっと街並みを歩きながら見られるのね」

ヘルミーナは、自分の足で歩きながら街中を見て回れることに嬉しさを感じるのだ。そして、馬車を降りおやっさんの店へと向かう。

「おやっさ~ん!おやっさんいますか~?」

場所が変わっても相変わらず大声で呼ばないと、鍛冶に熱中しているおやっさんは気付かない。

「なんじゃなんじゃ?うるさいのぅ!って坊主か!それに大勢でどうしたんじゃ?」

こちらも相変わらずで、大声で呼ばないと気付かないにも関わらず、大声で呼ばれると機嫌が悪くなるのである。

「妻と街を見て回ろうと思ってまして、その間に馬車を置かせてはもらえませんか?」

「好きに置いていくがええわい!それより、お主がヘルミーナか!坊主から聞いとるわい!元気な子を産むんじゃぞ」

おやっさんは、いつもの仏頂面ではなく、にこやかな表情になる。アレクは、こんな表情も出来るんだと思わず思ってしまう。

「ありがとうございます!えっと?おやっさんとお呼びしたらいいのでしょうか?」

ヘルミーナは、初対面でおやっさん呼びは失礼になるのではと、おやっさんに確認を取る。

「おやっさんでええぞ。じゃあ、ワシは続きをしとるから、街を堪能するとええわい」

そう言っていつものように、話半ばで切り上げて鍛冶場に戻っていくのである。

「私、何か悪いことを言ったかしら?」

ヘルミーナは、話半ばに切り上げて奥へ引っ込んでしまったことに、怒らせてしまったのではないかと感じる。

「大丈夫だよ!おやっさんは、いつもあんな感じだからさ。鍛冶をしないと落ち着かないんだろうね」

「それならよかったわ!悪いことを言ったのかなって思ってしまったもの」

ヘルミーナは、胸を撫で下ろして安堵の表情を浮かべる。

「じゃあ、街中を見ていこうか」

「うん!」

ヘルミーナは、やっと街を見て回れると思い、ワクワクしながら笑顔で返事をする。そして、ノックスが先頭を歩き、豪牙とアサシンが後方から護衛する。

「ここが、屋台とか食堂街で、今後は宿も始める予定なんだ」

昼どきとあってか、屋台や食堂は大いに賑わっており、昼食を食べに来た魔物やドワーフで溢れ返っていた。

「凄いのね!どれも美味しそうだわ!それより、すれ違いざまにみんなが見てくるのだけど何故かしら?」

アレク達が通ると、魔物やドワーフは避けるように道を譲り、アレク達を見るのだ。

「これはだな!パスクとオドヘートが事前に、通達したからだ。もし、ヘルミーナに怪我をさせてでもしたらアレク坊の逆鱗に触れるってな」

アレクは、聞かされておらず、二人はそんなことを言っていたのかと驚くのとちょっと言い過ぎだろうと思うのだ。

「確かに、ヘルミーナに何かあったら困りますけど、逆鱗に触れるは言い過ぎですよ。人を鬼みたいに言わないでほしいですよ」

「何故ここで鬼が出てくるのかはわからんが、気付いていないだけで、アレク坊は愛妻家で親馬鹿になる素質があると思うぞ!だから、もし二人に何かあれば逆鱗に触れてしまうかもな」

この世界で鬼に例えることがないので、ノックスはなんのことだと思う。

「そうですかね?まぁ、悪意があるならとことん懲らしめますがね」

「ほらみろ!俺の言った通りだろ?だが、そうならないために俺達がいるんだ!俺も赤ん坊には元気に産まれてほしいからな!どんなことがあろうと守ってやるさ」

その場にいた全員が、善意で赤ん坊を守るよりも戦いたいという欲求からくるものだろうなと思う。しかし、わざわざそんな野暮なことを誰もツッコミはしない。

「あと見てくるのは、森の長に対して声をかけたいが、忠告されているから安易には近寄らず見るしか出来ないからだろうな」

アレクは、気軽にいつも通り接してくれたらいいのにと思ったが、パスクやオドヘートが心配をして動いてくれたことを思うと、今日はこの状況を受け入れようと考えるのだった。
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