雪を溶かすように

春野ひつじ

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第一章

24 side悠

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 魔術師みたいなダボっとした白い服に、フードを目深にかぶった小さな子供がこちらに歩いてくる。表情はフードの影で見えないが、危害を加えてくる様子はないみたいだな、と思ったら、急に近づいてきた。一応警戒していると、

「大丈夫?」

小さな子供らしい高い透き通った声で聞かれた。

「えっと、大丈夫じゃない」

「見せて」

こんな小さい子供に傷を見せてもいいのだろうか、と迷いつつももう死ぬかもしれないからと思い、みせる。

「うーん」

小さい紅葉のような小さくて白い手が、俺に傷を触ろうと手を伸ばす。咄嗟に手を伸ばして、それを止める。

「やめろっ!手が汚れるから」

そう言うと、相手はにっこりと笑う。どうしてだ?、と頭の中にハテナマークがたくさん現れる。

「お兄ちゃんはいい人だね!お母さんがいい人が困っていたら迷わず助けなさいって言ってた!」

子供特有の、と言っても俺も子供だが、幼い話し方に微笑む。

「そうか、ありがとう」

まずい、出血量が多いのか視界が霞む。最期に、話す人がいてよかったと思いつつ目をゆっくりと閉じると、突然歌う声が聞こえた。
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