雪を溶かすように

春野ひつじ

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第一章

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 街に入ると、何人かの人が悠を見つけてこちらへ向かってくる。みんなニコニコしながら嬉しそうで、悠が慕われていることがわかる。

「悠様ー!」

そのうちの一人で、真っ赤な髪の毛の少し派手な格好をした悠と同じくらいの年の青年が、そう言いながら駆け寄ってくる。

「おう、新(さら)!久しぶりだな!」

「もう、来るって聞いてたらもっとおもてなしできたのにー!」

「ちょうど今日気づいたんだ。次からは先に伝えとくな」

「うん!そうしてね」

なんだかすごく親しげだ。と、そこで彼は僕の存在に気づいたようで、

「こちらは?」

と悠に尋ねる。

「俺の客だ。買い物のために一緒に来たんだ」

「へー」

青年はこちらに向き直って、

「僕は新。よろしく。君、なんて言うの?」

と友好的に話しかけてくる。僕は突然のことに驚いて咄嗟に、

「こんにちは、薫です。よろしくお願いします」

と言ってお辞儀をすることしか出来なかった。

「薫、よろしく。フード、取らないの?」

「えっと……」

今はまだ取りたくないと思って、なんて答えようか迷っていると、新は、

「いいじゃん。取ってよ」

と急かしてくる。新の大きな声と悠の存在で段々と人が集まってきて、大勢の人がこちらを見ている。

「新、後ででいいから」

と悠が言いかけた時に、冷たい風が吹いて、僕のフードが外れてしまった。あっ!と僕が言うのと、新が、えっ?と驚くのが同時だった。すぐにフードを元に戻そうとするが、新に腕を掴まれて動かすことができない。どうして新は驚いているのだろう?

「めっちゃ可愛い!!」
感想 3

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