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第二章
13 side那
「どうやら私はあなたに惚れたようです」
たっぷりと間を空けて言うと、案の定、またしても驚いた顔をされる。今日だけでも、薫の驚いた顔を三回も見た。以前はこんなに人を驚かせることはなかったが、薫の素直に驚く様子が新鮮で、というか、色々な表情を見たくてしょうがない。でも、惚れた、というのは本心だ。これまで、これほど人に接してもらったことはなかったし、しかも薫の場合、私はひどいことをしたにもかかわらず、だ。彼の澄んだ心にもっと触れてみたい。人にこれほど興味を示すのも初めてだから、この気持ちをなんというのかはわからないが、“恋”に近いものだと思う。
たぶん、薫は兄に好意を持っているだろうということは、兄の話をした時の表情で、容易にわかる。だから、今彼を兄の元に帰らせたら、ますますその思いが深まることは間違いないだろう。
「あ、ありがとう。でも、僕はその想いには応えることはできない。ごめんなさい」
思いっきり振られたが、私は諦めずにこう提案する。
「では、どうか一週間だけでもここにいてくださいませんか?決して以前のようなことはしないと誓いますので」
そう言って、薫の首元のチョーカーを外す。こういう時、私は自分勝手で、ずるい人間だと思う。お願いするように誘えば、薫は必ず断りにくいと思うはずだと見越して、そう言った。薫はしばらく俯いて悩んでいたが、決心したというように顔を上げる。その瞳には、もう迷いの色はなかった。
「わかった」
「良かったです」
安堵に似た気持ちと、喜びが同時に私の心を支配する。私は薫に向かって出来るだけ優しく微笑んだ。
たっぷりと間を空けて言うと、案の定、またしても驚いた顔をされる。今日だけでも、薫の驚いた顔を三回も見た。以前はこんなに人を驚かせることはなかったが、薫の素直に驚く様子が新鮮で、というか、色々な表情を見たくてしょうがない。でも、惚れた、というのは本心だ。これまで、これほど人に接してもらったことはなかったし、しかも薫の場合、私はひどいことをしたにもかかわらず、だ。彼の澄んだ心にもっと触れてみたい。人にこれほど興味を示すのも初めてだから、この気持ちをなんというのかはわからないが、“恋”に近いものだと思う。
たぶん、薫は兄に好意を持っているだろうということは、兄の話をした時の表情で、容易にわかる。だから、今彼を兄の元に帰らせたら、ますますその思いが深まることは間違いないだろう。
「あ、ありがとう。でも、僕はその想いには応えることはできない。ごめんなさい」
思いっきり振られたが、私は諦めずにこう提案する。
「では、どうか一週間だけでもここにいてくださいませんか?決して以前のようなことはしないと誓いますので」
そう言って、薫の首元のチョーカーを外す。こういう時、私は自分勝手で、ずるい人間だと思う。お願いするように誘えば、薫は必ず断りにくいと思うはずだと見越して、そう言った。薫はしばらく俯いて悩んでいたが、決心したというように顔を上げる。その瞳には、もう迷いの色はなかった。
「わかった」
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安堵に似た気持ちと、喜びが同時に私の心を支配する。私は薫に向かって出来るだけ優しく微笑んだ。
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