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第二章
37 side凱
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「実は……」
そう言って葉が話した内容を聞き、はらわたが煮え繰り返る。俺が予想していた嫌がらせは、せいぜい嫌なことを言うくらいかと思っていた。まあ、それも嫌なことではあるが、薫が那にされたことに比べたら、些細なことに思える。
「今度こそ殴ってやる!」
俺はよく思ったことをすぐに行動に移す方だと言われるが、今回は特に、すぐにでも行動に移したい。
「待てよ。今は薫のことの方が大事だろ?」
「うぐっ、確かに」
暖が椅子から立ち上がった俺を、落ち着け、とでも言うように椅子に座らせる。すると、悠が突然話し始める。
「ちょっと待て。凱の話だと、薫は“能力”を持っていることになるが、薫は持ってないと言っていたぞ」
「あぁ、そのことを言っていなかったか。俺の“能力”は記憶を自由に操ることなんだが……」
そう言って俺は昔のことを思い出しつつ、話し始める。
そう言って葉が話した内容を聞き、はらわたが煮え繰り返る。俺が予想していた嫌がらせは、せいぜい嫌なことを言うくらいかと思っていた。まあ、それも嫌なことではあるが、薫が那にされたことに比べたら、些細なことに思える。
「今度こそ殴ってやる!」
俺はよく思ったことをすぐに行動に移す方だと言われるが、今回は特に、すぐにでも行動に移したい。
「待てよ。今は薫のことの方が大事だろ?」
「うぐっ、確かに」
暖が椅子から立ち上がった俺を、落ち着け、とでも言うように椅子に座らせる。すると、悠が突然話し始める。
「ちょっと待て。凱の話だと、薫は“能力”を持っていることになるが、薫は持ってないと言っていたぞ」
「あぁ、そのことを言っていなかったか。俺の“能力”は記憶を自由に操ることなんだが……」
そう言って俺は昔のことを思い出しつつ、話し始める。
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