適正異世界

sazakiri

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第61話

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「さてと、集合場所はここのはずだが…」
俺はギルを獲得することができた。
まぁ少しイベント的なこともあったがな。

しかし、俺は約束した時間に門に着いた。
目的も達成できて、さらには人助けもした。
それも考慮して、時間に間に合っているわけだ。

間に合っているはずなんだがな…

「あいつらどこにいるんだよ…」
まさかのあいつらが遅れてくる側だった。
俺も結構ギリギリだったけど…
それでもここに居ないのはおかしくないか?

あいつらとは商店街で別れたよな?
そして俺は少し自分の行動を思い出してみる。

まず俺は桜川達と別れた所は商店街だ。
その少し後にマップを確認した。
そして商店街と門は近いことが分かった。
もう少し歩けば到着という距離だったはずだ…

しかし、やつらはいない…

どこかに寄り道してるとか?

まぁ無難に考えれば寄り道になるだろう。
一瞬、悪いガラのやつらに絡まれることも考えたが…
あの桜川だからな…
可能性は低い。

そして今、分かっていることはあいつらが来ないことだ

まぁこんな探偵風に語ってるけど、見捨てられたの?
そんなことある?
つい数時間前までは感動シーンの感じだったよ?

少なくてもルナがそんなことを言い出すとは思えん
そうなると…あいつか!
確かにあいつと俺の仲はそんなに良くないけど…

でもいきなり見捨てて行くことなんてあるか?
そもそもあいつらが俺に着いてこようとしたんだぜ?
そのせいで俺は一人旅が出来なくなったわけだが…

しかし、こんなことを考えていても無駄だな。
今は待っていることにしよう。
あいつらも、俺の用事を理解してくれているからな。
俺はあいつらを信じるよ…

「ったく…遅すぎだろ」
自分の頭の中の会話が終了してから時間が経った。
しかも約30分!なにしてるんだよ?まじで
いつもの僕なら即帰宅です。
しかし、ここは異世界。
帰る場所もないという始末だ。

「おーい」
その時だった。
俺の後ろの方から聞きなれた声が聞こえてくる。

「遅すぎだろ」
振り向くと、そこにはルナと桜川が立っていた。
「すいません!」
ルナが謝ってくる。
「なにかあったのか?」
もう質問は一択だろ。
俺をここまで待たせた理由が知りたい。
これで下らない内容だったら…
まぁあれだよ?まだ聞いてないからね…

「説明すると長くなるわよ?」
桜川が話しかけてくる。
どうやら説明してくれるらしい。
「問題ない」
俺も返事をする。

とりあいず合流出来たのは良かったな。
見捨てられてなかったのか…
まぁ俺は信じてたよ!信じてた!
しかし、理由は気になる

合流して早々だが、俺は事情聴取を始める。





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