適正異世界

sazakiri

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第88話

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世界水準

世界水準とは、その名の通り、各世界の水準を示す

「それだけかよ…」
まさかの国語辞典みたいな要素だった。
まぁ普通に考えたら当たり前だ。
桜川はここに送り込んだやつから聞いている。
つまり、ゲームマスター的な立ち位置のやつだ。
ここにはいくら本があるとは言え、情報は限られているはずだ。
しかしだ。
この本に書いてある通り、異世界レベルのことは見つけ出している。
こんなんどうやって見つけたんだよ…
NPCが限界突破してるじゃん
まぁ、まずここがゲームの世界とは決まってないからなぁ

「トウマー」
一人で考えいると、アリスが話しかけてくる。
「なんだ?」
「分かったことあった?」
「特にはない」
「まじかー」
「まじ」
確かに「世界水準」という情報は再確認することができた。
まぁ桜川が言っていたことは本当だったってことだ。
確認できたのはいい。
だが、新しい情報は何もないからなぁ

「ん?」
そう思いながらページをめくっている時だった。
俺はあるページで指を止める。

「四大王国…?」
俺が開いているページのタイトルは「四大王国」というものだった。
ここは異世界。
そこに王国があってもなにも不思議ではない。
異世界に王国とかいうものは付き物ってもんだ。
しかし俺には一つ気がかりなワードが目にはいった。

それは…各王国の王は全員、異国の者だという文だ。

異国…?
てことは別の異世界ってことか?
いやでも…普通に遠出をして来た可能性もある。
しかし、遠出をして来て、王様になるだと?
そんな話があるのか…?
しかも全員だ。

まぁこれは何かしらある可能性があるな…
「ほらな」
俺は次とページをめくり、そう言う。
「なにかあったのか?」
アリスが言う。
「まぁな」

これまた重要そうな情報が書いてある。

四大王国の王は英雄である。

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