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第四話-2
しおりを挟むたしなめるように名前を呼んでも、フレデリックは嬉しそうにふふふっと笑うだけで取り合わない。
これ以上続けられなくなった俺は、自分のスキルの低さを思い知っていた。さっきは衝動的に押し倒しただけだ。この後どうすればいいのか、異性ならまだしも同性じゃ分からない。
精通はしているし自慰の経験くらいはあるが、俺の場合は日々忙しかったので夢精が基本だった。
この下半身の熱の発散の仕方は?
お互いに相手のを擦ればいいのか、ひとまとめにして擦るとか?
あと、キス以外にどこを愛撫すればいい?
アデラは乳首開発とか言っていたが本当にこんなとこ感じるのか?
困ったように視線を彷徨わせていたら、フレデリックが俺の股間に手を当ててきた。芯を持った性器をくにくにと揉まれて腰が跳ねる。『ふ、うっ』と小さく息をつくと、フレデリックの瞳がキラリと欲情した光を放った。
「もしかして、どうしたらいいか判らない?」
「……悪かったよ。こっちの知識はほとんどないんだ……」
「わあ、ウォルフでも知らなかったり出来なかったりすることがあるのか」
「馬鹿にしてんのか?」
「いやいや、ほんとに純粋にびっくりしてたんだよ。ウォルフは魔術でも剣術でも、錬金術だって完璧なんだから。……でも、そうか……じゃあ、俺が教える」
「……え」
気がついたらくるりと視界が反転していた。
やんわり押し倒されているのは判ったが、全く力が入っていないのですぐにでも押し返せる。その緩さが警戒心を打ち消してしまって、俺は呆然とフレデリックを見上げた。
俺の房中術のスキルはどれもまだ低レベルだし、習得に至っていないものが多い。これをフレデリックとの交わりで増やし、レベルを上げていくというのが、アデラの言っていた修行だろう。
いや、しかしその場合俺はする側で……今のようにフレデリックにされる側、ではないんじゃないか?これは何だかおかしくないか?
「や、り方を、教えてくれれば……俺が」
「うん。まずは手本を見せる。その方が分り易いだろ」
「……そう、かな」
「剣術の型とかもそうだし」
「あー……」
そうかもしれない、と思い始めたあたりでフレデリックが俺の返答を待たず動いた。
俺の下穿きを寛げて下着から性器を取り出し、それをいきなり口に含む。ぬるりとした熱い粘膜に敏感な性器が包まれて、俺は小さく悲鳴を上げた。
足をバタつかせてフレデリックの頭を押し退けようとしたら、『ちゃんと見て、ウォルフ』と真剣な声がかけられる。
びく、と震えて動きを止めた俺は、股間に顔を埋めているフレデリックを見遣った。
フレデリックの肉厚な唇から、れ、と赤い舌が伸びてきて俺の性器の先端にひたりとくっついた。飴でも舐めるように舌先が上下する。唾液がねとりと糸を引き、ぐちゅ、と亀頭に唾液が絡まった。
そのまま舌を引っ込めて口を開いたフレデリックは、ぱくりと俺の性器を口に入れてしまう。もご、と頬が僅かに膨らむのが見えて、温かい粘膜に性器が擦れた。じわりとした快感が腰に響き、痺れた感じが全身に広がる。
「ぁ、……フレ、ッド……ん、ぁ、は、ぁっ」
フレデリックは口の中にたっぷりと唾液を溜めて俺の性器を迎え入れた。じゅる、ちゅぷ、と濡れた音を立てて性器に吸い付き、指先で奥の双球をふにふにと優しく揉む。俺は堪らず『んんっ』と鼻にかかった声を上げて頭を振りたくった。ぱさりと俺の黒髪がシーツにぶつかる音がした。
気持ち良くて、未知の感覚に身体の中がむず痒くて、堪らない。
「――ッ、ふ、ぁっ……ぁ、アッ!!」
イク、と無意識に呟いた。
そして震える腰を跳ね上げた瞬間、フレデリックの指がさらに奥に伸びてアナルをくりくりと揉み始めた。射精の一瞬、ぎゅっと身体に力を込めたのにその指はつぷりとアナルに入ってしまう。
不思議なことに、穴を締めようとすると逆に指先は易々と入り込んだ。
唾液に濡れた指先が入口付近だけをぐるりと押し広げて、やんわりもみほぐしていく。
「フレッド、フレッドッ!そこ、ちがっ……ちがう!」
「予行練習。俺に入れる時はウォルフが慣らしてくれるんだろ?」
「……は、ぇ?」
「男同士はアナルを使うって知ってる?」
「し、知ってる」
「そう。じゃあ慣らさずそのままじゃ入らないってことは知ってたか?」
「……」
黙り込んだ俺に、フレデリックは柔らかい笑みを浮かべてちゅっと俺の性器に口づけた。
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