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番外編-ボーナスステージ-
攻略対象より愛をこめて・7
しおりを挟む――なにを、この厳つい顔の騎士団長が。泣く子も黙る、騎士団最強でオーガロード級の男が。
そんな初恋拗らせた少年みたいな顔してなにを言ってるんだよ!!こっちが恥ずかしい!!
「……勝負の結果をわざわざ覆して、抱かないつもりだったクセにか?」
「う゛っ……それは……すまん」
内心で焦ってついそんな物言いになった。しゅんとしたマグナスを見てさらに焦りが増す。別に非難したかったわけではないのだ。何か言わなくては、と空回りする思考をそのまま口に出して、あっこれはヤバイと思うのに沈黙の気まずさが怖くて止まらなかった。
「まあ、無理矢理抱かせたのは悪かったよ。でも、訓練してきたかいがあって具合はそこそこ良かっただろう?締め付けは膣よりアナルのほうが良いと聞いたことはある。……まあ俺の身体は完全に男だし、抱くにしても女のように柔らかくもないから期待外れだっただろうが……。ま、一度味見をしてみればこんなもんかと判ったよな」
「……あ?」
マグナスの声音が一段低くなって、しまったと口を噤む。
実はこの言葉は、この三日の間に先に用意してきたものだった。マグナスは正史では俺に抱かれる側で、恐らくその逸物のデカさから見ても俺達の関係はそっちの方が上手くいくんじゃないか。そうずっと思っていた。俺がマグナスを抱いて満足させられれば、それで解決する事なのだと。
だから次はもう望まれることのないように、予防線を張ることにしたんだ。一度ヤってみてどんなものか判ったら、もういいだろう?と行為の後に言うつもりだった。これは別に自分を卑下しているわけじゃない。
事実として、男の俺の身体は抱かれるように出来ていないし、最大限頑張ったとしても『まあまあ』の域を出ないだろうと思ったのだ。
「お前、今まで何聞いてたんだ?」
ベッドに乗り上げてきたマグナスが、いっそう低い声でそう言った。
いや、別にマグナスの想いまで否定しようと思ったわけじゃない。こいつが俺をどうしようもなく好きなのは、もう判っている。ただそれが俺に突っ込む事に直結じゃなくていいんじゃないかと……。
「そこそこどころか、とんでもなく期待以上で、……いくら食っても食い足りねぇ。ああ、ココもまだ味わってねぇな」
きゅっと摘ままれた乳首が、べろっと大きな舌に撫でられる。本当に喰われそうな、ギラギラした捕食者の目で見つめられて流石に血の気が引いた。
俺はとんでもない失言をしてしまったんだろうと、否応なしに理解する。
「ウォルフハルド」
「……マグナス、……待っ」
「『訓練』とやらを聞いてタダでさえ苛つくってのに。お前は俺の性欲処理でもしてるつもりか?」
「……!!」
ぎくりと背が震えた。……実は、それが一番的を射ているからだ。
たぶん俺は彼らの愛情を、アデラの言う『ゲーム上』で当たり前の事として認識していた。好感度を上げるだとか、攻略するだとかの手間はあれど、宿命付けられたものだと。しかしそこには彼らなりの感情があり、意志があって、そこを蔑ろにしてはいけなかった。
俺は転生者のアデライードではないのだから、目の前にいるマグナスを理解しなければならなかった。
「ほう、……もしかして本当にそのつもりだったのか?」
抱き込むように腕を回して俺を覗き込んできたマグナスは、少し拗ねたような目をしていた。しかしすぐにふっと笑って、苦笑交じりに軽く触れるだけのキスをしてくる。顔中に、キスの雨だ。くすぐったくて、つい相手の胸を押し返した。
「ま、だからってお前に一人に決められちゃあ困るのはこっちなんだけどな」
「マグナス?」
「いつまでも悩んで答えなんか、出すんじゃねぇよ。それにつけ込んで自由にしてんだから俺達は」
まあそれはそれとして、と言葉を区切ったマグナスは俺の身体をころんとベッドに転がすと、目を細めて笑った。……その、見た事無い笑い方に背がゾクリと震える。
「――言っても判らねぇところは身体で理解させるしかねぇよなあ。」
高く抱え上げられた片足が、ゆらゆらと空で揺れる。掴んだ太腿の内側に唇を押し当てながら、マグナスは牙を剥き出しにするみたいにして、ニッと男くさく笑った。
判らせる、と言った通りそれからのマグナスの行為は執拗だった。
挿入して荒々しく揺さぶるような交わりじゃなく、どの動作をとっても丁寧でゆっくりとしていた。乳首と乳輪、少し膨らんだ胸筋を弄る時はそれだけで、他には見向きもしない。
ふにふにと脱力した胸を揉み、デカい口で膨らみごと口に含んでこね回した。吸引するように強く吸うからそのうちチリチリと痛んで、最終的には椀を被せたようにそこだけ赤くなってしまった。乳首開発【被】のスキルのせいか少し肥大してしまっている乳首だが、マグナスの舌に突かれると酷く小さく見える。
ソレが散々舐られて摘ままれて、じゅうじゅう吸われたものだから、酷い有様だった。
それからマグナスは俺のペニスに食い付き、じゅるじゅると先走りを吸い上げ始めた。フェラはいつもされてた事なので慣れてはいる。
ただ愛される事に慣らされた身体にはその快感は強すぎて、ビクビク震えてしまった。俺の反応が前より良いことに気がついたマグナスは『チッ』と小さく舌打ちをして、荒っぽく俺を口淫で追い詰めていく。
あの二人の手管とは全く違うやり方で、俺は大きな快楽の波に攫われるようにして射精した。
「ウォルフハルド、入れるぞ」
「は、ぅ、……ぁ、ひ……く、ぅっ……」
ず、ず、と内壁を擦り上げながらゆっくりとマグナスのモノが入ってくる。その質量に息が詰まって呻くと、すぐに動きを止めてしまう。
そして慣れてくるとまた進む、の繰り返しだ。ガチガチに勃起したペニスでそんな悠長なことをしていたら辛いだろうに、マグナスは忍耐強く続けた。
「ん、ぁ、……は、……ん、んっ……マ、グナス」
「ああ。こんなうっすい腹によく入るよなァ。臍の上まできてねぇか?……ん、ここ、撫でられると気持ち良いのか」
マグナスが感慨深げに腹筋の上を擦った。普通に撫でただけだったが、丁度ゴリッと中でペニスが動いて俺の身体は大きく跳ねた。
それを見たマグナスは、緩い突き上げと共に俺の腹を軽く押す動作をくり返す。
ここを犯しているぞと存在を主張するように、こつ、こつ、と腹の裏側を軽く突いた。ぞわぞわっともどかしい快感が背を走り抜けて、ぎゅっと身体が強ばりシーツから背が浮く。
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