30 / 34
十話 その瞳に映る①
しおりを挟む‡
柔らかなベッドに転がると、ライオネルが覆い被さってくる。
そしてあの時と同じようにオレの唇を何度も何度も、貪った。
息が出来ないと少しだけ休ませてくれてるが、でも欲でギラギラとした目をしてまた口付けを求めてくる。唾液で濡れた唇は腫れたようになってるし、吸われて甘噛みされて散々弄られた舌はじんじんと痺れていた。
「ライ、オ、ネル……」
「すまない、もう少しだけ」
「ンンッ……」
銀髪がカーテンのように被さってきて、色の違う瞳にひたと見つめられ囚われる。
いや、待て。ここで飲まれたままでは少し悔しい。
ライオネルがいつまでも口ばかり吸っているから、オレはぺちんと相手の額を叩いた。
彼が瞬きして驚いている間に、オレは自分からシャツの前を開けてさっさと脱ぎはじめた。ボタンが少ない合わせ紐のシャツで良かった。もたもたしてたら決心が鈍るだろうが。
がばっと開いたオレの胸元に、ライオネルの視線が釘付けになっている。
なんだよ、ヤるんだろう?
「乳はない。ヤる気失せたか?」
「目に毒だ。失せるどころか逆効果だな……。ネロ、触れてもいいのか?」
こくん、と頷いたら恐る恐る手が伸びてきた。
平たい胸に大きな手がすりっと触れてきて、尖った乳首を親指で優しく撫でてくる。くすぐったくなって身体を捩ると、軽く摘ままれてゆるゆると揉まれた。
ライオネルの舌が片方の乳首に吸い付き、口付けの時のように執拗に舐めたり吸われたりする。
ビク、と腰が震えてしまって、口付けだけで半勃ちになっていた下半身をライオネルに押しつけた。
すり、と太腿を擦り付けてみたらライオネルの下半身も既に熱をもって硬くなっている。なんでこの状態で我慢できるんだこいつは。鋼の精神でも持ってるのか?
それにしてもデカいな。色街に行って男娼の知識くらい学んでおくべきだったか。
「……ッ」
膝を少し持ち上げてライオネルの膨らみを押してやったら、ビクンと震えて腰を引いてしまった。なんで逃げるんだと問うように相手を睨み上げる。
ライオネルは――眉根を寄せて息を乱していた。
は、は、と短く吐息を零す唇は色香を放ち、堪えた欲望が瞳の奥でギラつくさまは酷く扇情的だ。ゾクリと身体が疼いて、オレはライオネルの首の後ろに手を回した。
自分から唇を軽く触れさせて、その瞳を覗き込む。
「ここまでお膳立てして食わないとか、ないだろ」
「ネロ、……でも私は」
「お前は自分だけが我慢してると思ってんのか?」
熱をもったライオネルの頬に手のひらを押し当て、誘うように撫でる。オレからまた顔を近付けて、触れるだけの口付けをくりかえした。ちゅ、ちゅ、と軽い音と共にライオネルの背を撫でる。
く、とライオネルの喉がヒクついた。次の瞬間、ベッドに強く背を押しつけられて唇を貪られる。息もできないほどがっついた、めちゃくちゃな口付けだった。
「んっ、……ぅ、んっ」
そのまま、シーツから背が浮くほど強く掻き抱かれた。半脱ぎだったシャツは乱されて、下穿きも荒っぽく脱がされていく。はあ、はあ、と口付けの途切れ目にお互い荒い息が触れた。
「ネロ……」
オレだけさっさと裸に剥いてしまったライオネルは、身体を起こしてシャツを脱ぎ捨てた。
邪魔なソレをベッドから放る仕草が貴族の令息とは思えないほど荒っぽくて、笑える。お上品な聖騎士の顔を脱ぎ捨ててオレに食らい付いてくるライオネルが、愛おしい。
その瞳がオレしか映していないことに、くすぐったいような歓喜が湧き上がる。
「っ、ぁ……っく、……」
ゆっくりと後ろを指で慣らされながら、身体中に口付けを受ける。硬かった穴は執拗に舐め解されてライオネルに慣されていった。「そんなとこ舐めるな」と抗議しても聞かず、オレが恥ずかしがるとライオネルは余計に喜んだ。
そしてまた熱心にオレの身体を愛撫し続ける。
身体中に残る細かな傷痕の一つ一つにまで慈しむように唇を当てられて、かあっと身体が熱くなった。とろとろと蜜を零す性器も大きな手で可愛がられて、口にも含まれて、本番もまだなのに何度もイかされた。
快楽になれていないオレの身体が陥落するのはなんか、瞬く間だった。
オレが感じて声を漏らす度にライオネルは嬉しそうに目を細め、何度でもオレを快楽の高みに押し上げる。次第に快楽以外なにもわからなくなって、ただただ気持ち良くて掠れた声で喘いだ。
「っく、……ふ、……ッぁ……」
甘ったれた娼婦みたいな声は上げたくなかった。でも唇を噛むとライオネルの指が唇を撫でてきて、やんわり解かれてしまう。息を堪えるみたいな色気のない喘ぎと、不意に漏れる小さな嬌声だけでライオネルの性器は完全に準備を整えていた。
そそり立つモノがあまりにもデカくて一瞬血の気が引いたが、しつこいくらいに慣されているしライオネルは治癒魔法持ちだ。裂けたら治してくれるだろう。
「ネロ、ゆっくりするから」
「もう、いいからッ……はやくッ」
622
あなたにおすすめの小説
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
従者は知らない間に外堀を埋められていた
SEKISUI
BL
新作ゲーム胸にルンルン気分で家に帰る途中事故にあってそのゲームの中転生してしまったOL
転生先は悪役令息の従者でした
でも内容は宣伝で流れたプロモーション程度しか知りません
だから知らんけど精神で人生歩みます
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
姉の聖女召喚に巻き込まれた無能で不要な弟ですが、ほんものの聖女はどうやら僕らしいです。気付いた時には二人の皇子に完全包囲されていました
彩矢
BL
20年ほど昔に書いたお話しです。いろいろと拙いですが、あたたかく見守っていただければ幸いです。
姉の聖女召喚に巻き込まれたサク。無実の罪を着せられ処刑される寸前第4王子、アルドリック殿下に助け出さる。臣籍降下したアルドリック殿下とともに不毛の辺境の地へと旅立つサク。奇跡をおこし、隣国の第2皇子、セドリック殿下から突然プロポーズされる。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ヤリチン伯爵令息は年下わんこに囚われ首輪をつけられる
桃瀬さら
BL
「僕のモノになってください」
首輪を持った少年はレオンに首輪をつけた。
レオンは人に誇れるような人生を送ってはこなかった。だからといって、誰かに狙われるようないわれもない。
ストーカーに悩まされていたレある日、ローブを着た不審な人物に出会う。
逃げるローブの人物を追いかけていると、レオンは気絶させられ誘拐されてしまう。
マルセルと名乗った少年はレオンを閉じ込め、痛めつけるでもなくただ日々を過ごすだけ。
そんな毎日にいつしかレオンは安らぎを覚え、純粋なマルセルに毒されていく。
近づいては離れる猫のようなマルセル×囚われるレオン
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる