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十話 その瞳に映る①
‡
柔らかなベッドに転がると、ライオネルが覆い被さってくる。
そしてあの時と同じようにオレの唇を何度も何度も、貪った。
息が出来ないと少しだけ休ませてくれてるが、でも欲でギラギラとした目をしてまた口付けを求めてくる。唾液で濡れた唇は腫れたようになってるし、吸われて甘噛みされて散々弄られた舌はじんじんと痺れていた。
「ライ、オ、ネル……」
「すまない、もう少しだけ」
「ンンッ……」
銀髪がカーテンのように被さってきて、色の違う瞳にひたと見つめられ囚われる。
いや、待て。ここで飲まれたままでは少し悔しい。
ライオネルがいつまでも口ばかり吸っているから、オレはぺちんと相手の額を叩いた。
彼が瞬きして驚いている間に、オレは自分からシャツの前を開けてさっさと脱ぎはじめた。ボタンが少ない合わせ紐のシャツで良かった。もたもたしてたら決心が鈍るだろうが。
がばっと開いたオレの胸元に、ライオネルの視線が釘付けになっている。
なんだよ、ヤるんだろう?
「乳はない。ヤる気失せたか?」
「目に毒だ。失せるどころか逆効果だな……。ネロ、触れてもいいのか?」
こくん、と頷いたら恐る恐る手が伸びてきた。
平たい胸に大きな手がすりっと触れてきて、尖った乳首を親指で優しく撫でてくる。くすぐったくなって身体を捩ると、軽く摘ままれてゆるゆると揉まれた。
ライオネルの舌が片方の乳首に吸い付き、口付けの時のように執拗に舐めたり吸われたりする。
ビク、と腰が震えてしまって、口付けだけで半勃ちになっていた下半身をライオネルに押しつけた。
すり、と太腿を擦り付けてみたらライオネルの下半身も既に熱をもって硬くなっている。なんでこの状態で我慢できるんだこいつは。鋼の精神でも持ってるのか?
それにしてもデカいな。色街に行って男娼の知識くらい学んでおくべきだったか。
「……ッ」
膝を少し持ち上げてライオネルの膨らみを押してやったら、ビクンと震えて腰を引いてしまった。なんで逃げるんだと問うように相手を睨み上げる。
ライオネルは――眉根を寄せて息を乱していた。
は、は、と短く吐息を零す唇は色香を放ち、堪えた欲望が瞳の奥でギラつくさまは酷く扇情的だ。ゾクリと身体が疼いて、オレはライオネルの首の後ろに手を回した。
自分から唇を軽く触れさせて、その瞳を覗き込む。
「ここまでお膳立てして食わないとか、ないだろ」
「ネロ、……でも私は」
「お前は自分だけが我慢してると思ってんのか?」
熱をもったライオネルの頬に手のひらを押し当て、誘うように撫でる。オレからまた顔を近付けて、触れるだけの口付けをくりかえした。ちゅ、ちゅ、と軽い音と共にライオネルの背を撫でる。
く、とライオネルの喉がヒクついた。次の瞬間、ベッドに強く背を押しつけられて唇を貪られる。息もできないほどがっついた、めちゃくちゃな口付けだった。
「んっ、……ぅ、んっ」
そのまま、シーツから背が浮くほど強く掻き抱かれた。半脱ぎだったシャツは乱されて、下穿きも荒っぽく脱がされていく。はあ、はあ、と口付けの途切れ目にお互い荒い息が触れた。
「ネロ……」
オレだけさっさと裸に剥いてしまったライオネルは、身体を起こしてシャツを脱ぎ捨てた。
邪魔なソレをベッドから放る仕草が貴族の令息とは思えないほど荒っぽくて、笑える。お上品な聖騎士の顔を脱ぎ捨ててオレに食らい付いてくるライオネルが、愛おしい。
その瞳がオレしか映していないことに、くすぐったいような歓喜が湧き上がる。
「っ、ぁ……っく、……」
ゆっくりと後ろを指で慣らされながら、身体中に口付けを受ける。硬かった穴は執拗に舐め解されてライオネルに慣されていった。「そんなとこ舐めるな」と抗議しても聞かず、オレが恥ずかしがるとライオネルは余計に喜んだ。
そしてまた熱心にオレの身体を愛撫し続ける。
身体中に残る細かな傷痕の一つ一つにまで慈しむように唇を当てられて、かあっと身体が熱くなった。とろとろと蜜を零す性器も大きな手で可愛がられて、口にも含まれて、本番もまだなのに何度もイかされた。
快楽になれていないオレの身体が陥落するのはなんか、瞬く間だった。
オレが感じて声を漏らす度にライオネルは嬉しそうに目を細め、何度でもオレを快楽の高みに押し上げる。次第に快楽以外なにもわからなくなって、ただただ気持ち良くて掠れた声で喘いだ。
「っく、……ふ、……ッぁ……」
甘ったれた娼婦みたいな声は上げたくなかった。でも唇を噛むとライオネルの指が唇を撫でてきて、やんわり解かれてしまう。息を堪えるみたいな色気のない喘ぎと、不意に漏れる小さな嬌声だけでライオネルの性器は完全に準備を整えていた。
そそり立つモノがあまりにもデカくて一瞬血の気が引いたが、しつこいくらいに慣されているしライオネルは治癒魔法持ちだ。裂けたら治してくれるだろう。
「ネロ、ゆっくりするから」
「もう、いいからッ……はやくッ」
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