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三話 成長する三人
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エメリヒは10歳になると、母親に相談して騎士団へ見習いとして入団させてもらった。
きっかけは一年前の出来事だ。
異母兄のルトガーに絡まれたとき、大切なゾフィを護れなかった。
それどころか、逆にゾフィに護られてしまったのだ。
しかも、その出来事をきっかけに、ゾフィはルトガーの婚約者になってしまう。
「あの悪童を躾け直してやるわ!」
ゾフィは意気揚々としていたけれど。
エメリヒのせいじゃないかという疑惑が、ずっと拭えなかった。
(僕が弱いから――)
騎士見習いになるには、10歳を待たなくてはならなかった。
エメリヒは、これまでで一番、誕生日が待ち遠しかった。
ゾフィより1つ年下で、背だってまだ低い。
このままでは、ずっとゾフィの親友のままだ。
親友でいられるのは嬉しいけれど、エメリヒはもっと違う目でゾフィを見ている。
「ゾフィ……」
エメリヒが、騎士見習いになると告げたら、ゾフィにとても驚かれた。
そして心配された。
ゾフィにとって、エメリヒは護るべき存在なんだと思い知らされた。
やっぱりこのままでは駄目だ。
強くなりたい。
ゾフィを護れる男になりたい。
今は細くて弱くて、頼りないけれど。
どうか、強くなるまで待っていて。
どうか、このままルトガーのものにはならないで。
◇◆◇
ルトガーが解けなかった食塩濃度の問題を、公式を使って解いて見せて以降、ルトガーから一定の信頼を得たゾフィ。
その後、ルトガーと一緒に教授から授業を受けてみて、すぐに教授陣の入れ替えを父親に申請した。
ルトガーを担当していた教授陣は、王立学園でも長らく指導をしている一流の教授たちだったが、それがいけなかった。
王立学園に入学してくる貴族の令息令嬢たちは、すでにある程度の学びを終えて、分かった状態で入学してくる。
そんな生徒に教える要領で、何も知らないルトガーに教えていては、ルトガーがついて行けるはずがなかったのだ。
ルトガーに一流の教授陣をつけるように命じたのは、正妃のレオノーレさまだという。
レオノーレさまは他国から来た王女だ。
この国の王立学園の仕組みを知らなくても仕方がない。
だが、誰か気づくことが出来なかったのか。
ルトガーは、聞いても分からない授業にいら立ち、だんだん態度が悪くなる。
エメリヒに当たり散らすようになり、その被害がゾフィにも及んだ。
しかし今は、ゾフィに教えていた公爵家御用達の家庭教師たちが王城に派遣され、ルトガーは乾いた砂が水を吸うように、どんどんと知識を吸収していった。
ルトガーが先へ先へ行くので、威張った手前、ゾフィも先へ行くしかなくなった。
ゾフィはルトガーよりも2歳年下なのだから、無理してルトガーの勉強の進度についていかなくてもよかったのだが。
ゾフィはちょっと、負けず嫌いなところがあるのだった。
◇◆◇
「今日はこれまでにしましょう。ルトガー王子殿下、ゾフィさま、お疲れ様でした」
ぱたんと教科書を閉じて、外国語を教えてくれていた教師が退出する。
「はあ~」
ゾフィは思いっきり伸びをした。
外国語はまだついていける。
あまり年齢による能力差が関係しないからだ。
ゾフィが使い終わったペンなどを片付けていると、ルトガーが話しかけてきた。
「おい、このあと俺の側近候補たちが来る。お前も一緒に残るか?」
「それ、お菓子がでる会よね?」
「まあそうだな。あいつらはあまり食べないが」
だからいいのだ。
ゾフィの取り分が増える。
「いいわ、残ってあげる!」
「なんで偉そうなんだよ」
ルトガーはやれやれといった風だが、以前よりもゾフィにかなり気を許している。
もうゾフィが婚約者となって二年が経とうとしていた。
ゾフィは12歳、ルトガーは14歳だ。
王立学園への入学を控え、ルトガーは側近候補たちと親交を深めていた。
側近候補たちは、ルトガーと同年代の貴族たちから選ばれ、ルトガーが学園生活をつつがなく過ごす手伝いをする。
ルトガーより先に入学して、学園の様子を把握する年上の者。
ルトガーより後に入学して、下級生の統率を担う年下の者。
ルトガーと同時に入学して、ルトガーの傍で周囲に気を配る同年の者。
ルトガーとの相性はもちろん、それぞれ側近候補同士の相性も大事だ。
だからこうしてたびたび集められ、交流をしている。
そこに、ゾフィが呼ばれて参加することもあった。
現在のゾフィの肩書は、第一王子ルトガーの婚約者だ。
それゆえに側近候補たちとの顔合わせは必要だった。
中にはルトガーにずけずけと文句を言うゾフィを、よく思っていない側近候補たちもいる。
そうした側近候補たちから、ゾフィは悪役令嬢だと陰口を叩かれていた。
だが、それを耳にしたゾフィは満更でもなかった。
何しろ、なろうと思ってなった悪役だ。
ゾフィにとっては、成果を褒めてもらっているようなものだった。
「なんだ? 嬉しそうな顔をして?」
「私、しっかり役目を果たしているのです!」
「よく分からんが、お前が言うならそうなんだろう」
もうルトガーは、やたらとゾフィに喰いついてこない。
倍返しされるのが分かっているからだ。
ルトガーもこの二年間でいろいろ学んだのだ。
◇◆◇
側近候補たちが残していくお菓子をゾフィが堪能している頃、エメリヒは騎士団長に背の伸ばし方の相談をしていた。
「背の伸ばし方か……だいたい遺伝で決まってしまうんだが」
騎士団長は、ちらりとエメリヒを見る。
入団した10歳のときより身長は伸びているが、11歳にしてはまだ小さい。
エメリヒは真剣な顔をして騎士団長の返答を待っている。
騎士団長は知っていた。
エメリヒが、ゾフィよりも大きくなりたいと願っていることを。
「う~ん、そうだなあ。食生活とトレーニングの内容を見直してみるか。あまり筋肉をつけすぎると骨の成長を阻害することもある。筋肉はうっすらと最低限にして、先に背を伸ばそう!」
「はい! よろしくお願いします!」
舌っ足らずだったエメリヒは、もうどこにもいない。
しっかりした男を目指すと決めたのだ。
エメリヒは態度から入れ替えた。
騎士団長の指導を受け、骨を強化する食事にし、骨を伸ばすトレーニングを実践した。
続けるうち、激痛で夜に眠れない日が出てきた。
(今、骨が伸びているんだ!)
そう自分に言い聞かせて、エメリヒは成長痛に耐えた。
エメリヒが13歳になったとき、初めてゾフィの背を越した。
そしてエメリヒの成長はそれからも止まらず、ゾフィよりかなり背が高くなるのだった。
◇◆◇
ルトガーは16歳になった。
いよいよ王立学園へ入学する。
ゾフィと共に学び続けたこともあり、学力に関しては何の心配もいらなかった。
先に入学した側近候補たちから学園の様子を話して聞かされ、なんとなくルトガー自身も学園生活のイメージはできているようだ。
この学園生活を無事に終えて卒業をしたら、ルトガーには立太子の儀が待っている。
何事もなく卒業までの三年間を過ごすことが、ルトガーと側近候補たちの願いだった。
「私がいないんだから、ルトガーが学園生活を不安に思うのも仕方がないわ。でもこれまで私がしっかり心根を矯正してきたから、そんなに怖がらなくてもいいわよ!」
「だからなんでそんなに偉そうなんだよ」
「誰のおかげで、ここまでまともになれたと思っているの! 私という調教師のおかげでしょう!」
「ハイハイ」
「ハイは一回!」
「……でも、お前がいないのは、少し寂しいな」
「そうでしょう? ルトガーが3年生になったら、私が1年生として入学してあげるからね!」
「そして1つ年下のあいつとは、二年間の学園生活を一緒に過ごすのか? どうしてあいつのほうが、一緒にいられる期間が長いんだよ」
「あいつ? エメリヒのこと?」
「そうだ。あいつはお前が2年生のときに1年生、お前が3年生のときに2年生だ。3年生の俺は1年生のお前としか一緒に過ごせない。ズルいだろ?」
「何を言っているのか、意味が分からないわ」
「ハア……入学したら覚えていろよ。これ以上ないほどの濃密な一年間にしてやる」
きっかけは一年前の出来事だ。
異母兄のルトガーに絡まれたとき、大切なゾフィを護れなかった。
それどころか、逆にゾフィに護られてしまったのだ。
しかも、その出来事をきっかけに、ゾフィはルトガーの婚約者になってしまう。
「あの悪童を躾け直してやるわ!」
ゾフィは意気揚々としていたけれど。
エメリヒのせいじゃないかという疑惑が、ずっと拭えなかった。
(僕が弱いから――)
騎士見習いになるには、10歳を待たなくてはならなかった。
エメリヒは、これまでで一番、誕生日が待ち遠しかった。
ゾフィより1つ年下で、背だってまだ低い。
このままでは、ずっとゾフィの親友のままだ。
親友でいられるのは嬉しいけれど、エメリヒはもっと違う目でゾフィを見ている。
「ゾフィ……」
エメリヒが、騎士見習いになると告げたら、ゾフィにとても驚かれた。
そして心配された。
ゾフィにとって、エメリヒは護るべき存在なんだと思い知らされた。
やっぱりこのままでは駄目だ。
強くなりたい。
ゾフィを護れる男になりたい。
今は細くて弱くて、頼りないけれど。
どうか、強くなるまで待っていて。
どうか、このままルトガーのものにはならないで。
◇◆◇
ルトガーが解けなかった食塩濃度の問題を、公式を使って解いて見せて以降、ルトガーから一定の信頼を得たゾフィ。
その後、ルトガーと一緒に教授から授業を受けてみて、すぐに教授陣の入れ替えを父親に申請した。
ルトガーを担当していた教授陣は、王立学園でも長らく指導をしている一流の教授たちだったが、それがいけなかった。
王立学園に入学してくる貴族の令息令嬢たちは、すでにある程度の学びを終えて、分かった状態で入学してくる。
そんな生徒に教える要領で、何も知らないルトガーに教えていては、ルトガーがついて行けるはずがなかったのだ。
ルトガーに一流の教授陣をつけるように命じたのは、正妃のレオノーレさまだという。
レオノーレさまは他国から来た王女だ。
この国の王立学園の仕組みを知らなくても仕方がない。
だが、誰か気づくことが出来なかったのか。
ルトガーは、聞いても分からない授業にいら立ち、だんだん態度が悪くなる。
エメリヒに当たり散らすようになり、その被害がゾフィにも及んだ。
しかし今は、ゾフィに教えていた公爵家御用達の家庭教師たちが王城に派遣され、ルトガーは乾いた砂が水を吸うように、どんどんと知識を吸収していった。
ルトガーが先へ先へ行くので、威張った手前、ゾフィも先へ行くしかなくなった。
ゾフィはルトガーよりも2歳年下なのだから、無理してルトガーの勉強の進度についていかなくてもよかったのだが。
ゾフィはちょっと、負けず嫌いなところがあるのだった。
◇◆◇
「今日はこれまでにしましょう。ルトガー王子殿下、ゾフィさま、お疲れ様でした」
ぱたんと教科書を閉じて、外国語を教えてくれていた教師が退出する。
「はあ~」
ゾフィは思いっきり伸びをした。
外国語はまだついていける。
あまり年齢による能力差が関係しないからだ。
ゾフィが使い終わったペンなどを片付けていると、ルトガーが話しかけてきた。
「おい、このあと俺の側近候補たちが来る。お前も一緒に残るか?」
「それ、お菓子がでる会よね?」
「まあそうだな。あいつらはあまり食べないが」
だからいいのだ。
ゾフィの取り分が増える。
「いいわ、残ってあげる!」
「なんで偉そうなんだよ」
ルトガーはやれやれといった風だが、以前よりもゾフィにかなり気を許している。
もうゾフィが婚約者となって二年が経とうとしていた。
ゾフィは12歳、ルトガーは14歳だ。
王立学園への入学を控え、ルトガーは側近候補たちと親交を深めていた。
側近候補たちは、ルトガーと同年代の貴族たちから選ばれ、ルトガーが学園生活をつつがなく過ごす手伝いをする。
ルトガーより先に入学して、学園の様子を把握する年上の者。
ルトガーより後に入学して、下級生の統率を担う年下の者。
ルトガーと同時に入学して、ルトガーの傍で周囲に気を配る同年の者。
ルトガーとの相性はもちろん、それぞれ側近候補同士の相性も大事だ。
だからこうしてたびたび集められ、交流をしている。
そこに、ゾフィが呼ばれて参加することもあった。
現在のゾフィの肩書は、第一王子ルトガーの婚約者だ。
それゆえに側近候補たちとの顔合わせは必要だった。
中にはルトガーにずけずけと文句を言うゾフィを、よく思っていない側近候補たちもいる。
そうした側近候補たちから、ゾフィは悪役令嬢だと陰口を叩かれていた。
だが、それを耳にしたゾフィは満更でもなかった。
何しろ、なろうと思ってなった悪役だ。
ゾフィにとっては、成果を褒めてもらっているようなものだった。
「なんだ? 嬉しそうな顔をして?」
「私、しっかり役目を果たしているのです!」
「よく分からんが、お前が言うならそうなんだろう」
もうルトガーは、やたらとゾフィに喰いついてこない。
倍返しされるのが分かっているからだ。
ルトガーもこの二年間でいろいろ学んだのだ。
◇◆◇
側近候補たちが残していくお菓子をゾフィが堪能している頃、エメリヒは騎士団長に背の伸ばし方の相談をしていた。
「背の伸ばし方か……だいたい遺伝で決まってしまうんだが」
騎士団長は、ちらりとエメリヒを見る。
入団した10歳のときより身長は伸びているが、11歳にしてはまだ小さい。
エメリヒは真剣な顔をして騎士団長の返答を待っている。
騎士団長は知っていた。
エメリヒが、ゾフィよりも大きくなりたいと願っていることを。
「う~ん、そうだなあ。食生活とトレーニングの内容を見直してみるか。あまり筋肉をつけすぎると骨の成長を阻害することもある。筋肉はうっすらと最低限にして、先に背を伸ばそう!」
「はい! よろしくお願いします!」
舌っ足らずだったエメリヒは、もうどこにもいない。
しっかりした男を目指すと決めたのだ。
エメリヒは態度から入れ替えた。
騎士団長の指導を受け、骨を強化する食事にし、骨を伸ばすトレーニングを実践した。
続けるうち、激痛で夜に眠れない日が出てきた。
(今、骨が伸びているんだ!)
そう自分に言い聞かせて、エメリヒは成長痛に耐えた。
エメリヒが13歳になったとき、初めてゾフィの背を越した。
そしてエメリヒの成長はそれからも止まらず、ゾフィよりかなり背が高くなるのだった。
◇◆◇
ルトガーは16歳になった。
いよいよ王立学園へ入学する。
ゾフィと共に学び続けたこともあり、学力に関しては何の心配もいらなかった。
先に入学した側近候補たちから学園の様子を話して聞かされ、なんとなくルトガー自身も学園生活のイメージはできているようだ。
この学園生活を無事に終えて卒業をしたら、ルトガーには立太子の儀が待っている。
何事もなく卒業までの三年間を過ごすことが、ルトガーと側近候補たちの願いだった。
「私がいないんだから、ルトガーが学園生活を不安に思うのも仕方がないわ。でもこれまで私がしっかり心根を矯正してきたから、そんなに怖がらなくてもいいわよ!」
「だからなんでそんなに偉そうなんだよ」
「誰のおかげで、ここまでまともになれたと思っているの! 私という調教師のおかげでしょう!」
「ハイハイ」
「ハイは一回!」
「……でも、お前がいないのは、少し寂しいな」
「そうでしょう? ルトガーが3年生になったら、私が1年生として入学してあげるからね!」
「そして1つ年下のあいつとは、二年間の学園生活を一緒に過ごすのか? どうしてあいつのほうが、一緒にいられる期間が長いんだよ」
「あいつ? エメリヒのこと?」
「そうだ。あいつはお前が2年生のときに1年生、お前が3年生のときに2年生だ。3年生の俺は1年生のお前としか一緒に過ごせない。ズルいだろ?」
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