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7話 三人の妻たち
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ディミトリスが談話室に入ってきた。
三人の妻たちの視線が集まる。
「ディミー、話はさっきの女性について?」
口火を切りやすいように、マリトが水を向ける。
ディミトリスは頷きながらマリトの隣のソファに座ると、ロマナとニコラに視線を向ける。
「もう聞いたかもしれないが、夜道で雨に濡れている女性を見かけて、連れて帰った。……どうやら彼女は、僕の運命の番のようだ」
顎髭を撫でながら、エーヴァの香りを思い出しているのか、ディミトリスは少し瞼を伏せた。
「運命の、番? じゃあ私は……私たちは、どうなるの?」
真っ青になってロマナが震えだす。
手にしていたカップとソーサーが、がちゃがちゃと音を立てた。
近くにいたニコラが立ち上がり、ロマナの隣に座って、手からカップとソーサーを取り上げた。
サイドテーブルにそれを置くと、まだ震えているロマナの背をそっと撫でる。
「馬鹿ね、ロマナ。運命の番に狂ったディミーが、私たちを捨てるとでも思ったの? 全然ディミーのことを分かっていないんだから」
マリトがわざとらしく大きな溜め息をついてみせる。
それに助けられるように、笑ってディミトリスが付け加える。
「もちろん僕は、妻を捨てるなんてことはしない。ロマナとの関係も、このままだよ」
それは暗に、肉体関係を続けるということだ。
ロマナはディミトリスの言葉を聞いて、ようやく落ち着きを取り戻した。
これまでも、新しい妻が来るたびに、ロマナは恐慌をきたした。
愛するディミトリスの関心が、自分から離れてしまうのではないかと、不安になるのだ。
しかし、ディミトリスをよく知るマリトから見れば、ロマナの思いは一方通行だ。
ディミトリスがロマナを抱くのは、ロマナがそれを望むからだ。
これまでの妻の中にも、ディミトリスに抱いて欲しいと要求する、ロマナのような女性はいた。
ディミトリスはそれらに律儀に応えるものの、決して自ら女性を抱こうとしないのをマリトは知っている。
不思議に思ったマリトはディミトリスに、本当は男性が好きなのかと尋ねたほどだ。
しかしその答えは否だった。
『僕にとって女性とは、護るべき存在なんだ。僕の欲望で女性をどうこうしたいなんて、思ったことはないよ』
そう言ったディミトリスのことを、マリトは少し可哀そうだと思った。
誰しもを平等に愛するということは、誰かを特別に愛したことがないのと同じだ。
片思いだったが、マリトは若い頃に恋をしたことがある。
相手は男性だったので、叶わぬ恋ではあったが、あの情熱は今でも忘れられない。
いつかディミトリスにも、そんな相手が見つかればいいと、常々マリトは思っていた。
もしかしたら、今夜の運命の番との出会いは、ディミトリスに大きな変革をもたらすかもしれない。
それがディミトリスにとっての幸せになるならば、いくらでも後押しをしようとマリトは心に決めた。
「ディミトリスさま、その女性を4番目の妻としてお迎えするのですか?」
ロマナが落ち着いたことで、今度はニコラが話に加わった。
「いや、まだ彼女とは、何も話せていないんだ。今も医者に診てもらっているんだが、熱を出していてね」
ディミトリスがちらりと、視線を談話室の天井へ向けた。
使用人たちがエーヴァのために整えた、二階にある客室の方角だった。
「こんな雨の中、傘も差さずに暗い夜道を歩いていたんだ。訳ありなんだろう。落ち着いて話が出来るようになったら、その辺の事情も聞いてみたいと思っている。これからのことは――まだ分からないよ」
含みを持たせた答えになってしまうのは、エーヴァの意志を何も確認していないからだ。
この家に連れてくることだって、ほぼ無理やりに近かった。
熱でエーヴァの意識が失われなければ、断固拒否されていたかもしれない。
しかしディミトリスには、今にも壊れてしまいそうなエーヴァを、放っておくことが出来なかった。
たとえ、エーヴァが運命の番でなかったとしても。
「僕はこんな性分だから、彼女を連れて帰ってきてしまったけれど、彼女にとっては思いもよらない突然の出来事だったろう。僕よりも同性の君たちに気を許すかもしれない。そのときはよろしく頼むよ」
「お安い御用よ。これまで何人の心のケアをしてきたと思っているの。彼女のことも、任せてちょうだい」
マリトの頼もしい言葉に、ディミトリスは安心したように肩の力を抜いた。
「助かるよ、マリト。なにしろ彼女からは、運命の番が発するという、えも言われぬ魅力的な香りがするんだ。年甲斐もなく、この僕も少し落ち着きを失くしてしまうようでね」
照れくさそうに鼻をかくディミトリス。
「運命の番に出会って、人生が狂う人もいると聞くわ。でも……ディミトリスは、大丈夫なのよね?」
ロマナが心配そうにディミトリスを見る。
「今のところは、ね。ただ芳しい香りに惹かれている。そんなところかな」
ディミトリスはそう答えながら、倒れる前のエーヴァに聞かれたことを思い出していた。
『私とあなたは、本当に番ですか? 運命の番はもっと荒々しく、惹かれあうものだと、ばかり……』
ひどく深刻そうだったエーヴァ。
運命の番のことで、何か嫌な目にでも合ったのだろうかと、ディミトリスは黙考する。
そこへ、談話室の扉をノックする音がした。
エーヴァの診察を頼んだ医者が、ディミトリスに報告に来たようだ。
「もう夜も遅いので、手短にお伝えします。彼女に問題はありませんでした。熱も、一時的なものでしょう。ゆっくり眠れば、明日には回復すると思います。これといって風邪の兆候も見られません。また何か心配であれば、いつでもお呼びください」
フラミンゴ獣人の医者は、大きな黒ぶち眼鏡を何度もクイクイ上げながらディミトリスに状況を伝えると、そのまま家令に見送られ帰っていった。
「夜中に何度か、様子見に使用人をやったほうがいいでしょうね。明日の朝、熱が下がっていれば彼女と話をしてみましょう」
マリトがそう締めくくり、談話室から解散となった。
自室に戻ろうとするディミトリスにロマナが駆け寄り、その右腕にしがみつくと、今夜は一緒に寝て欲しいとねだっている。
今日は疲れているから添い寝だけでもいいなら、とディミトリスがロマナの肩を抱き、一緒に並んで歩いていく後ろ姿を、マリトは考えるように見ていた。
そしてまだ談話室に残っていたニコラを振り返る。
「ねえ、ニコラ、あなたはディミーに抱いてもらおうとしないわね? ロマナに遠慮しているわけでもないんでしょう?」
「私は娼館で嫌と言うほど閨ごとを経験してきたので、正直もうたくさんなんです。それにディミトリスさまのことは命の恩人だとは思っていますが、男性としてはちょっとどうかなと思う部分もありますから」
ニコラは黒髪黒目が映える色白な肌を持ち、清楚で上品な見た目をしているが案外、ズバリと物を言う。
マリトはそんなニコラを好ましく思っていて、続きを聞いてみた。
「どういう部分が? 年は取ったけど、まだまだ見た目もイイ男だと思うけど?」
「こうして生活を保護してもらっておいて何ですが、博愛主義なところですね」
「妻が何人もいるのは、男の甲斐性なんじゃない?」
「無条件で保護する対象になるから妻にしてもらってますけど、家内の采配など実質的な妻の役割をしているのはマリトさんだけですよね。それ以外の妻は、基本的に自立支援をしてもらって、いつかはここを巣立つものだと私は思っているんです。だけど、ディミトリスさまの情け深さのせいで、ロマナさんはいつまでも独り立ちが出来ないですよね」
確かにロマナは妻歴7年で、マリトの次に長い。
「ディミーは、妻にした女性の面倒を、生涯見るつもりがあると思うわ。それはロマナに限らずにね」
「そういうところが、ちょっとどうかなと思う部分なんです。ディミトリスさまの中で、女性は常に護るべき存在なんでしょうね。女性ってけっこうしたたかで、男性が思っているほど弱くはないんですけどね」
ニコラの発言に、マリトはどきりとした。
「私もいつかは、ここを出て行くつもりなんです。資格取得に向けた勉強も頑張っています。それまではお世話になります」
ニコラはマリトに頭を下げると、談話室を出て行った。
三人の妻たちの視線が集まる。
「ディミー、話はさっきの女性について?」
口火を切りやすいように、マリトが水を向ける。
ディミトリスは頷きながらマリトの隣のソファに座ると、ロマナとニコラに視線を向ける。
「もう聞いたかもしれないが、夜道で雨に濡れている女性を見かけて、連れて帰った。……どうやら彼女は、僕の運命の番のようだ」
顎髭を撫でながら、エーヴァの香りを思い出しているのか、ディミトリスは少し瞼を伏せた。
「運命の、番? じゃあ私は……私たちは、どうなるの?」
真っ青になってロマナが震えだす。
手にしていたカップとソーサーが、がちゃがちゃと音を立てた。
近くにいたニコラが立ち上がり、ロマナの隣に座って、手からカップとソーサーを取り上げた。
サイドテーブルにそれを置くと、まだ震えているロマナの背をそっと撫でる。
「馬鹿ね、ロマナ。運命の番に狂ったディミーが、私たちを捨てるとでも思ったの? 全然ディミーのことを分かっていないんだから」
マリトがわざとらしく大きな溜め息をついてみせる。
それに助けられるように、笑ってディミトリスが付け加える。
「もちろん僕は、妻を捨てるなんてことはしない。ロマナとの関係も、このままだよ」
それは暗に、肉体関係を続けるということだ。
ロマナはディミトリスの言葉を聞いて、ようやく落ち着きを取り戻した。
これまでも、新しい妻が来るたびに、ロマナは恐慌をきたした。
愛するディミトリスの関心が、自分から離れてしまうのではないかと、不安になるのだ。
しかし、ディミトリスをよく知るマリトから見れば、ロマナの思いは一方通行だ。
ディミトリスがロマナを抱くのは、ロマナがそれを望むからだ。
これまでの妻の中にも、ディミトリスに抱いて欲しいと要求する、ロマナのような女性はいた。
ディミトリスはそれらに律儀に応えるものの、決して自ら女性を抱こうとしないのをマリトは知っている。
不思議に思ったマリトはディミトリスに、本当は男性が好きなのかと尋ねたほどだ。
しかしその答えは否だった。
『僕にとって女性とは、護るべき存在なんだ。僕の欲望で女性をどうこうしたいなんて、思ったことはないよ』
そう言ったディミトリスのことを、マリトは少し可哀そうだと思った。
誰しもを平等に愛するということは、誰かを特別に愛したことがないのと同じだ。
片思いだったが、マリトは若い頃に恋をしたことがある。
相手は男性だったので、叶わぬ恋ではあったが、あの情熱は今でも忘れられない。
いつかディミトリスにも、そんな相手が見つかればいいと、常々マリトは思っていた。
もしかしたら、今夜の運命の番との出会いは、ディミトリスに大きな変革をもたらすかもしれない。
それがディミトリスにとっての幸せになるならば、いくらでも後押しをしようとマリトは心に決めた。
「ディミトリスさま、その女性を4番目の妻としてお迎えするのですか?」
ロマナが落ち着いたことで、今度はニコラが話に加わった。
「いや、まだ彼女とは、何も話せていないんだ。今も医者に診てもらっているんだが、熱を出していてね」
ディミトリスがちらりと、視線を談話室の天井へ向けた。
使用人たちがエーヴァのために整えた、二階にある客室の方角だった。
「こんな雨の中、傘も差さずに暗い夜道を歩いていたんだ。訳ありなんだろう。落ち着いて話が出来るようになったら、その辺の事情も聞いてみたいと思っている。これからのことは――まだ分からないよ」
含みを持たせた答えになってしまうのは、エーヴァの意志を何も確認していないからだ。
この家に連れてくることだって、ほぼ無理やりに近かった。
熱でエーヴァの意識が失われなければ、断固拒否されていたかもしれない。
しかしディミトリスには、今にも壊れてしまいそうなエーヴァを、放っておくことが出来なかった。
たとえ、エーヴァが運命の番でなかったとしても。
「僕はこんな性分だから、彼女を連れて帰ってきてしまったけれど、彼女にとっては思いもよらない突然の出来事だったろう。僕よりも同性の君たちに気を許すかもしれない。そのときはよろしく頼むよ」
「お安い御用よ。これまで何人の心のケアをしてきたと思っているの。彼女のことも、任せてちょうだい」
マリトの頼もしい言葉に、ディミトリスは安心したように肩の力を抜いた。
「助かるよ、マリト。なにしろ彼女からは、運命の番が発するという、えも言われぬ魅力的な香りがするんだ。年甲斐もなく、この僕も少し落ち着きを失くしてしまうようでね」
照れくさそうに鼻をかくディミトリス。
「運命の番に出会って、人生が狂う人もいると聞くわ。でも……ディミトリスは、大丈夫なのよね?」
ロマナが心配そうにディミトリスを見る。
「今のところは、ね。ただ芳しい香りに惹かれている。そんなところかな」
ディミトリスはそう答えながら、倒れる前のエーヴァに聞かれたことを思い出していた。
『私とあなたは、本当に番ですか? 運命の番はもっと荒々しく、惹かれあうものだと、ばかり……』
ひどく深刻そうだったエーヴァ。
運命の番のことで、何か嫌な目にでも合ったのだろうかと、ディミトリスは黙考する。
そこへ、談話室の扉をノックする音がした。
エーヴァの診察を頼んだ医者が、ディミトリスに報告に来たようだ。
「もう夜も遅いので、手短にお伝えします。彼女に問題はありませんでした。熱も、一時的なものでしょう。ゆっくり眠れば、明日には回復すると思います。これといって風邪の兆候も見られません。また何か心配であれば、いつでもお呼びください」
フラミンゴ獣人の医者は、大きな黒ぶち眼鏡を何度もクイクイ上げながらディミトリスに状況を伝えると、そのまま家令に見送られ帰っていった。
「夜中に何度か、様子見に使用人をやったほうがいいでしょうね。明日の朝、熱が下がっていれば彼女と話をしてみましょう」
マリトがそう締めくくり、談話室から解散となった。
自室に戻ろうとするディミトリスにロマナが駆け寄り、その右腕にしがみつくと、今夜は一緒に寝て欲しいとねだっている。
今日は疲れているから添い寝だけでもいいなら、とディミトリスがロマナの肩を抱き、一緒に並んで歩いていく後ろ姿を、マリトは考えるように見ていた。
そしてまだ談話室に残っていたニコラを振り返る。
「ねえ、ニコラ、あなたはディミーに抱いてもらおうとしないわね? ロマナに遠慮しているわけでもないんでしょう?」
「私は娼館で嫌と言うほど閨ごとを経験してきたので、正直もうたくさんなんです。それにディミトリスさまのことは命の恩人だとは思っていますが、男性としてはちょっとどうかなと思う部分もありますから」
ニコラは黒髪黒目が映える色白な肌を持ち、清楚で上品な見た目をしているが案外、ズバリと物を言う。
マリトはそんなニコラを好ましく思っていて、続きを聞いてみた。
「どういう部分が? 年は取ったけど、まだまだ見た目もイイ男だと思うけど?」
「こうして生活を保護してもらっておいて何ですが、博愛主義なところですね」
「妻が何人もいるのは、男の甲斐性なんじゃない?」
「無条件で保護する対象になるから妻にしてもらってますけど、家内の采配など実質的な妻の役割をしているのはマリトさんだけですよね。それ以外の妻は、基本的に自立支援をしてもらって、いつかはここを巣立つものだと私は思っているんです。だけど、ディミトリスさまの情け深さのせいで、ロマナさんはいつまでも独り立ちが出来ないですよね」
確かにロマナは妻歴7年で、マリトの次に長い。
「ディミーは、妻にした女性の面倒を、生涯見るつもりがあると思うわ。それはロマナに限らずにね」
「そういうところが、ちょっとどうかなと思う部分なんです。ディミトリスさまの中で、女性は常に護るべき存在なんでしょうね。女性ってけっこうしたたかで、男性が思っているほど弱くはないんですけどね」
ニコラの発言に、マリトはどきりとした。
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