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10 祭壇
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こんなに長い時間祭壇にいたことになっているのに「何も調べませんでした」では、僕に興味のない守り人はともかく、ヨルトとドルグは誤魔化されないだろう。
今朝だって、僕をどっちが送っていくかで揉めていたくらいだ。怪我をしたなんて聞いた瞬間、過保護が爆発するに決まってる。
誤魔化す為、服を念入りに叩いて汚れを落とした上で、ざっと祭壇を確認した。
驚いたことに、祭壇のどこにも古代語は記されていなかった。道理でおじさん守り人が嫌そうながらもあっさりと場所を教えてくれた筈だ。
「あんにゃろー……」
思わず舌打ちが出た。でも、お陰で今日一日「古代語が記された物が祭壇にないか探していた」という言い訳が成り立つ。
ユグがチラチラと葉の隙間からこちらを覗いているのが見えたので、笑顔で手を振った。いい加減戻ろう。ここに僕がいる限り、きっとユグはあそこから動かない。
名残惜しそうなユグの視線に後ろ髪を引かれながらも、完全に暗くなる前に『守り人の村』へ戻る。祭壇からの道沿いには所々に石灯籠が並び灯されていた為、迷う余地がなかったのは助かった。帰りにまた転んでユグのところにこんにちはしたら、さすがに笑えない。
石壁の中に入った途端、ヨルトとドルグが駆け寄ってきた。
「アーウィン! 随分と遅かったですね!」
「あまりにも遅いので、探しに行こうかと言っていたところだったんだぞ!」
焦りを隠しもしない二人を見て、やっぱり急いで正解だったと思った。それにしても、どうしてこの二人は僕にだけこんな態度を取るんだろう。不思議で仕方ない。僕だって一応は人間族の代表なんだから、対等に見てもらいたいんだけどな。
でも、ここで争うのは得策じゃない。それよりも、さっさと自分の虚に戻って研究日誌を書きたかった。
「すみません、夢中になってたらこんな時間になっちゃって。明日からは気を付けますね」
頭を掻きながら誤魔化し笑いをする。
と、目敏いドルグが僕の服の汚れを見つけて僕の周りをぐるぐると回り始めたじゃないか。拙い、気付かれたのか!?
「アーウィン! 服が擦り切れたり破けたりしてますよ!? まさか怪我でもしたんですか!?」
「何も問題ないです! 夢中になって座り込んだりしただけですから!」
胸の前で両手をブンブン振って否定する。すると今度は背後から屈んできたヨルトがクン、と鼻を鳴らした。
「甘い匂いがする……果実か? この俺に判別が付かない植物などある筈が」
ヨルトは後ろから僕の両肩を掴むと、くんくんすんすんと匂いの元を辿り始める。ま、拙い! 世界樹の実の匂いが残ってるのかもしれない!
「リ……、リスにおしっこを引っ掛けられちゃったんですっ! 多分その臭いかと!」
言った途端、ヨルトの鼻の動きが止まった。肩に置かれていた手が離れていく。よし!
脳裏に舌打ちをするリスのラータの姿が浮かび上がった。何となく、ちょっとスッキリしている僕がいた。あはは、明日は優しくしてあげようかな。リスといえばドングリな印象があるので、道すがら拾っていってあげようかな。
「そ、そんな訳で、早くお湯を使いたいので失礼します!」
二人の間をすり抜けるようにして駆け出した。
ヨルトが呼び止める。
「待って下さい! ご飯はどうするんですかっ!?」
「後で守り人さんの所に自分で取りに行きますから大丈夫ですっ!」
「ええっ!? 一緒に食べないつもりなのか!?」
「そ、そんなあああっ!」
背中から何だか悲痛そうなヨルトとドルグの声がしたけど、僕は振り返らなかった。
◇
翌朝。
やっぱり一緒に行きたがる二人を強引に撒き、意気揚々と昨日下りた道を上っていく。
目覚めはスッキリ爽快で、身体が凄く軽い。これってもしかして、昨日食べた世界樹の実の効果なんじゃないかな。これまでは坂道ですぐに重くなっていた足も、今日は随分と軽々動く。
「特別って言ってたけど、効果ってどれくらい続くのかな?」
火が消えた灯籠が並ぶ道をスタスタと上っていくと、大きな虚の中に作られた祭壇の間に到着した。ぐるりと見渡す。まだラータは来ていないようだ。
「じゃあ先に祭壇の調査かな!」
まずは一番の目玉である祭壇を確認しない手はないだろう。わくわくしながら、祭壇の間の中央奥に設置された大きな祭壇に向かう。
昨日光石の淡い明かりの下で見た時は特に何も思わなかったけど、改めてよく見てみると祭壇の作りは異様だった。
言い方はあれだけど、棺を連想させる長方形に削り出された黒光りする石でできている。中央部分は長方形に沿った楕円状に窪んでいた。ここにお供物でも置くんだろうか。それらしきものは見当たらない。
一番異様なのは、祭壇の中央部分だ。小さな子供なら間違って手を付いたら落ちてしまうんじゃないかってくらい大きな穴が、ぽっかりと開いているのだ。
恐る恐る覗いてみる。穴の先は真っ暗で何も見えない。試しに光石を照らして手を突っ込んでみたけど、どこか深くへと繋がっているのか、突き当りは見えなかった。風が流れている感じはするけど、昨日僕が落ちた虚ほどの流れはない。先が詰まっているのかもな、と推測する。
「……なんだか薄気味悪いなあ」
何のための穴なんだろう。未だ革新派の守り人が戻ってきていないので、聞ける相手はあのおじさん守り人くらいしかいない。給仕に来てくれる守り人は僕たちが声を掛けてもだんまりを決め込んでいるので、きっとおじさん守り人に言い含められてるんだろうと思う。
手帳を取り出し、祭壇の絵を描き写す。師匠や兄弟子の兄さんよりも僕が優れていることは何かと言ったら、真っ先に挙がるのがこれだった。僕は絵が割とうまいのだ。
今回の調査ですぐに結論が出なくても、絵心のある僕が実際に目にした物を師匠たちの元に持ち帰ることで、その後の考察が進むかも知れない。
世界樹が枯れる原因以外にも、師匠には「古代語で見慣れないものがあったらすぐに写すように!」と言われている。古代語の文字は象形文字と言われていることもあって、僕たちが普通に使っている文字とは大分違った。
絵心がある僕の方がより正確に書き写せるだろうというのが、兄さんの回復を待たずに僕を代表へと送り出す決め手となった。
絵が上手で本当によかった。あと、兄さんに絵心が皆無で本当によかった。この間勝負で描いた猫なんて、足が六本あったからなあ。どうしてそうなるのかが全く理解できない。
手帳を閉じ、鞄にしまう。まだラータは来ていないので、ぐるりと木の壁や棺――じゃない、祭壇の裏側まで隅々確認することにした。
守り人は古代語を取り扱う。なので何気なく「この字ってなんて発音するんですか?」と知っている古代語を描いておじさん守り人に見せたら、「……声を聞く者にしか読み方は伝わらないッ」と物凄く悔しそうに言われてしまった。革新派と保守派の確執の原因って、絶対この辺りにありそう。
……やっぱり、早く革新派の人がひとりでも帰って来ないかな。
蔦で覆われた場所は手で掻き分けて探し回ったけど、結局文字は何ひとつ見つからず。
「キッ」
夢中になって探していると、いつの間にやらやってきたラータが僕の身体を駆け上ってくる。
「わぷっ」
尻尾で顔面を撫でられ、「っくしょん!」とくしゃみをひとつした。
ラータは「ハッ」と鼻で笑ったような息を吐くと、ユグが待つであろう抜け道へと軽やかに走って行ったのだった。
今朝だって、僕をどっちが送っていくかで揉めていたくらいだ。怪我をしたなんて聞いた瞬間、過保護が爆発するに決まってる。
誤魔化す為、服を念入りに叩いて汚れを落とした上で、ざっと祭壇を確認した。
驚いたことに、祭壇のどこにも古代語は記されていなかった。道理でおじさん守り人が嫌そうながらもあっさりと場所を教えてくれた筈だ。
「あんにゃろー……」
思わず舌打ちが出た。でも、お陰で今日一日「古代語が記された物が祭壇にないか探していた」という言い訳が成り立つ。
ユグがチラチラと葉の隙間からこちらを覗いているのが見えたので、笑顔で手を振った。いい加減戻ろう。ここに僕がいる限り、きっとユグはあそこから動かない。
名残惜しそうなユグの視線に後ろ髪を引かれながらも、完全に暗くなる前に『守り人の村』へ戻る。祭壇からの道沿いには所々に石灯籠が並び灯されていた為、迷う余地がなかったのは助かった。帰りにまた転んでユグのところにこんにちはしたら、さすがに笑えない。
石壁の中に入った途端、ヨルトとドルグが駆け寄ってきた。
「アーウィン! 随分と遅かったですね!」
「あまりにも遅いので、探しに行こうかと言っていたところだったんだぞ!」
焦りを隠しもしない二人を見て、やっぱり急いで正解だったと思った。それにしても、どうしてこの二人は僕にだけこんな態度を取るんだろう。不思議で仕方ない。僕だって一応は人間族の代表なんだから、対等に見てもらいたいんだけどな。
でも、ここで争うのは得策じゃない。それよりも、さっさと自分の虚に戻って研究日誌を書きたかった。
「すみません、夢中になってたらこんな時間になっちゃって。明日からは気を付けますね」
頭を掻きながら誤魔化し笑いをする。
と、目敏いドルグが僕の服の汚れを見つけて僕の周りをぐるぐると回り始めたじゃないか。拙い、気付かれたのか!?
「アーウィン! 服が擦り切れたり破けたりしてますよ!? まさか怪我でもしたんですか!?」
「何も問題ないです! 夢中になって座り込んだりしただけですから!」
胸の前で両手をブンブン振って否定する。すると今度は背後から屈んできたヨルトがクン、と鼻を鳴らした。
「甘い匂いがする……果実か? この俺に判別が付かない植物などある筈が」
ヨルトは後ろから僕の両肩を掴むと、くんくんすんすんと匂いの元を辿り始める。ま、拙い! 世界樹の実の匂いが残ってるのかもしれない!
「リ……、リスにおしっこを引っ掛けられちゃったんですっ! 多分その臭いかと!」
言った途端、ヨルトの鼻の動きが止まった。肩に置かれていた手が離れていく。よし!
脳裏に舌打ちをするリスのラータの姿が浮かび上がった。何となく、ちょっとスッキリしている僕がいた。あはは、明日は優しくしてあげようかな。リスといえばドングリな印象があるので、道すがら拾っていってあげようかな。
「そ、そんな訳で、早くお湯を使いたいので失礼します!」
二人の間をすり抜けるようにして駆け出した。
ヨルトが呼び止める。
「待って下さい! ご飯はどうするんですかっ!?」
「後で守り人さんの所に自分で取りに行きますから大丈夫ですっ!」
「ええっ!? 一緒に食べないつもりなのか!?」
「そ、そんなあああっ!」
背中から何だか悲痛そうなヨルトとドルグの声がしたけど、僕は振り返らなかった。
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翌朝。
やっぱり一緒に行きたがる二人を強引に撒き、意気揚々と昨日下りた道を上っていく。
目覚めはスッキリ爽快で、身体が凄く軽い。これってもしかして、昨日食べた世界樹の実の効果なんじゃないかな。これまでは坂道ですぐに重くなっていた足も、今日は随分と軽々動く。
「特別って言ってたけど、効果ってどれくらい続くのかな?」
火が消えた灯籠が並ぶ道をスタスタと上っていくと、大きな虚の中に作られた祭壇の間に到着した。ぐるりと見渡す。まだラータは来ていないようだ。
「じゃあ先に祭壇の調査かな!」
まずは一番の目玉である祭壇を確認しない手はないだろう。わくわくしながら、祭壇の間の中央奥に設置された大きな祭壇に向かう。
昨日光石の淡い明かりの下で見た時は特に何も思わなかったけど、改めてよく見てみると祭壇の作りは異様だった。
言い方はあれだけど、棺を連想させる長方形に削り出された黒光りする石でできている。中央部分は長方形に沿った楕円状に窪んでいた。ここにお供物でも置くんだろうか。それらしきものは見当たらない。
一番異様なのは、祭壇の中央部分だ。小さな子供なら間違って手を付いたら落ちてしまうんじゃないかってくらい大きな穴が、ぽっかりと開いているのだ。
恐る恐る覗いてみる。穴の先は真っ暗で何も見えない。試しに光石を照らして手を突っ込んでみたけど、どこか深くへと繋がっているのか、突き当りは見えなかった。風が流れている感じはするけど、昨日僕が落ちた虚ほどの流れはない。先が詰まっているのかもな、と推測する。
「……なんだか薄気味悪いなあ」
何のための穴なんだろう。未だ革新派の守り人が戻ってきていないので、聞ける相手はあのおじさん守り人くらいしかいない。給仕に来てくれる守り人は僕たちが声を掛けてもだんまりを決め込んでいるので、きっとおじさん守り人に言い含められてるんだろうと思う。
手帳を取り出し、祭壇の絵を描き写す。師匠や兄弟子の兄さんよりも僕が優れていることは何かと言ったら、真っ先に挙がるのがこれだった。僕は絵が割とうまいのだ。
今回の調査ですぐに結論が出なくても、絵心のある僕が実際に目にした物を師匠たちの元に持ち帰ることで、その後の考察が進むかも知れない。
世界樹が枯れる原因以外にも、師匠には「古代語で見慣れないものがあったらすぐに写すように!」と言われている。古代語の文字は象形文字と言われていることもあって、僕たちが普通に使っている文字とは大分違った。
絵心がある僕の方がより正確に書き写せるだろうというのが、兄さんの回復を待たずに僕を代表へと送り出す決め手となった。
絵が上手で本当によかった。あと、兄さんに絵心が皆無で本当によかった。この間勝負で描いた猫なんて、足が六本あったからなあ。どうしてそうなるのかが全く理解できない。
手帳を閉じ、鞄にしまう。まだラータは来ていないので、ぐるりと木の壁や棺――じゃない、祭壇の裏側まで隅々確認することにした。
守り人は古代語を取り扱う。なので何気なく「この字ってなんて発音するんですか?」と知っている古代語を描いておじさん守り人に見せたら、「……声を聞く者にしか読み方は伝わらないッ」と物凄く悔しそうに言われてしまった。革新派と保守派の確執の原因って、絶対この辺りにありそう。
……やっぱり、早く革新派の人がひとりでも帰って来ないかな。
蔦で覆われた場所は手で掻き分けて探し回ったけど、結局文字は何ひとつ見つからず。
「キッ」
夢中になって探していると、いつの間にやらやってきたラータが僕の身体を駆け上ってくる。
「わぷっ」
尻尾で顔面を撫でられ、「っくしょん!」とくしゃみをひとつした。
ラータは「ハッ」と鼻で笑ったような息を吐くと、ユグが待つであろう抜け道へと軽やかに走って行ったのだった。
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