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98話 酒とやらかし
憧礼神具は酔っぱらっていた。
「え、何を根拠にそんな」
「言い逃れたいのか?別に警察がお前を捕まえられるとは思えんが」
「……私だと思う訳を、お聞かせください」
「お前の見た目で若い時に茶道部?ないない、当時の茶道部は女性限定ってぐらい男がいない、なんなら今も茶道部そこまで男いないんじゃねぇ?」
「確かに、でも……元・女性の人だって大勢いるだろうし、何か手がかりになるだろうか?」
「プッシーに半年後チンコが無くても違和感無いけどよ、元々女だなって思ったことより不自然なことがあんだよ」
「女より不自然なこと?」
「おまえ、こんな店で警察が粛清された記事が無いハズないだろ」
次のビール、うまい。
これ何の酒だろ、うまい。
のまなきゃな、うまい。
……。
気が付くと俺は檻に入れられていた。
何かオウルの気にさわることした?
時計を見ると、翌日になっている。
「おはよう、起きた?」
「布里人?」
顔をべろべろされた。
人間の姿だと痛みはないがくすぐったい。
俺にダメージは無いので猫になってほしい。
「って、そんなことより何で俺ここに?」
「酔いつぶれていたので私が引き取りました」
「お、オウル!?」
「マスターの店で泥酔していて迷惑だったそうなので」
「ヘドロの家に帰っても……いいかな?」
「しばらく駄目です、寂しいので」
オウルの言葉は嘘じゃない。
俺なんかで寂しさを紛らわせるな。
で、俺昨夜、マスターの店で飲んで。
「俺、何か話した……か?」
「おやおや、忘れたのですか?」
「だし巻き卵が美味かったな」
「今日は見物人が多いことでしょうね」
「何で?」
「さぁ、どうしてでしょうねぇ」
昨日の今日だぞ、そんなにこないだろ。
そういえば大元がどっか行ってる。
死んでないだろうなアイツ。オウルごきげんだけど。
ズキズキ。
「頭痛がするんだけど」
「二日酔いです」
「……反省しろってか?」
「いえいえ、これ二日酔いに効く味噌汁ですよ」
「マスターも昨日の今日で俺の世話か」
味噌汁を呑む、味が……濃い。
これ作ったのマスターじゃない。
では、誰なのだろうか。
「インスタントです」
「あれ、マスターは?」
「現在それどころではありませんからねぇ」
「何がそれどころじゃないの?」
「あなたが突き止めたのですよ、犯人を」
「犯人?美術館での犯人が恋人だったとか!?」
「違います」
「えぇと?」
「……警察を魔法で殺した犯人は、マスターです」
「え、そうだったの?」
「ご自分で暴いたのですよ」
「本当に何にも覚えて無い、俺そんなこと言った!?」
「しかも大元さんの前で」
「マスター捕まったのか!?」
「いえいえ、【彼女】はとても従順な私の可愛い人間さんですよ?捕まえる許可は出していません」
「へぇ」
「捕まえる許可は出していませんが、警察が近寄ることに関しては何も……そもそもペナルティさんはことの真実をすべて最初からお知りです」
「へぇ」
「あなたが酒に呑まれるなんて思いませんでしたよ」
「ちょっと嫌なことがあったからつい……言い訳だな」
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「はい!?」
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「……え」
「大元さんは【犯人のことなんか】より困惑していましたよ」
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