43 / 172
22話 おまわりさんと最悪の遺体:2
しおりを挟むフクロウの手帳を見せた部外者の二人組を大至急もてなしに走った。
すると、二人で会話中だった。
警察の対応待ち、といった所だろうか。
宗教団体の制服を着ている。
できるかぎり穏便に済んでほしい。
「なぁヘドロ」
「何だ?」
「さっきの手帳、あれって何?」
「あれはフォロワーズが使う手帳で本来なら俺たちのことは俺たちで処分するっていう印……前に殺人事件起こした奴がいた時にも使った」
「まじ?天使以外にも殺人した奴いたんだ?」
「ああ、前にも殺し合いがあって」
「動機は?」
「禁止事項のハウスでの写真撮影をした奴がいて気づいたフォロワーズがバットでボコボコにした」
「警察に捕まって終わりそうだけど」
「撮影って言ったろ?スマホ回収しなきゃいけなくて」
「それは確かに!!」
こちらに気づいたので警察手帳を見せて名乗る。
「警部の大元正義(オオモト・マサヨシ)です」
「初めまして、俺はフォロワーズの探偵、憧礼神具です」
「俺のことはヘドロと呼んでくれ、医者だ」
探偵に握手を求められて、握り返した。
その手にはOの火傷。
疑う余地はもうない、下手をうてば一般人まで危ない。
「この事件フォロワーズ絡みでしょうか?」
「俺たちの仕事は今回の事件を起こした犯人を突き止めてオウル社長(一般人はオウルのことウィザードの社長としか思ってないからこう言っておこう)に献上することですから……ヘドロ、遺体の検死できそうか?」
「俺が検死するより情報聞いたほうが早い」
「それもそうか」
「部外者に教えられる訳が無いだろ!?」
くってかかる部下、言い方もだがこんな異様な状況だ。
もう少し冷静に行動してほしい。
警察やってれば、もう言動がチンプンカンプンで話にならない奴なんてよく相手する。
しかもただでさえSNSで警察が怒鳴りつけて来ただの言われるようになった時代。
「やめろ灰瓦(はいがわら)」
「でも……」
「上官命令だ、彼らの相手は俺がすべてする」
エフというのは警察の隠語である。
最低でも警部より上にしかこの情報は話せない。
この場で部下に教えていい話では無い。
俺は警部だが利口さを買われて、話を聞いていた。
恩師から彼らの存在について教えられていなければ、危なかった。
対応を間違えれば、殺される。
「俺たちを知っている人ですね?」
「ええ出来得る限りの協力はします、敵意はありません。部下たちが騒ぐかもしれませんがどうかご容赦下さい」
何も知らない部下たちを巻き込まない為に頭を下げた。
俺が頭を下げたことに驚いている。
灰瓦はエフの二人を指さした。
「こいつら何者なんですか!?」
「俺は憧礼神具、探偵だ」
「……現実で探偵が事件を解決できるわけないだろ!!」
「【死にたくなければ】止せ灰瓦、早天角(そうてんかく)の二の舞を見てたまるか」
すると周辺の同じ警察官も黙ってこちらを見つめる。
早天角の交番で起きた不可能犯罪は人が大勢通る道で、目撃者が大勢いる。
彼らは生きたまま突如身体中の皮膚が剥がれて死亡している。
あの事件にかかわることは、警察組織の絶対的なタブーである。
0
あなたにおすすめの小説
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
ふたなり治験棟 企画12月31公開
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる