宇宙人との規格外恋愛をした~愛されてるのは彼だけです~

宝者来価

文字の大きさ
8 / 50

8話 過去

しおりを挟む

『何で軍人学校にノアリー星人がいるんだよ』
『キモ』
『誰かさっさと撃ち殺せよ』

 酷い言われようの中、彼女はガン無視。

「よっす」
「あら、もしかして話しかけられているのかしら」
「ノアリー星人が軍人学校なんて珍しいからさ」
「あら、アタシはこういう頭と力こそすべての世界は嫌いじゃないの」

 彼女はノアリー・ネルビット

 ネルビットは気の強い女、そして戦闘がとても強かった。
 射撃の腕は一流だし喧嘩は負けなし。
 で、うちのクラスには別の意味で問題児がいた。

 ヒコ・キララ。

「☆……また、動けなかった☆」
「あんたテストの成績はいいのに実技は駄目よねぇ」
「★やっぱ、俺に軍は無理だったってことだろ★」
「まだあきらめてねぇじゃん」

 翌日から学校にこなくなったのでキララの寮へと赴いた。
 
「☆ごめん、具合が悪くて……☆」
「医者には?」
「☆……行ったけど、治らなかった☆」
「あんた『PTSD』ね?」
「☆ネルビットには隠しごとができないな☆」

 ヒコ・キララの過去を勝手に調べた。
 スタリバー星人のくせに親から酷い虐待をうけ今でもうなされてるらしい。
 こういう時は頭が空っぽになる何かが一番有効。

「交尾すればよくない?」
「☆誰と誰が?☆」
「俺ちゃんとお前、とりあえず多少は治してやれるだろ」
「☆タイム星人ッて男女でなくてもやんの?☆」
「治療だろ?」

 惑星の文化違いだろうか、交尾うんぬん以前に治療しろって感じの俺。
 キスで人口呼吸するのと俺のイメージは変わらない。
 ただ他の惑星はこういうの妙に嫌がる、タイム星人がやると逆の意味で廃人化する時があるからかもしれない。

 ようするにドラッグみたいな依存性がるから、夢中になってしまい生活に支障が出る。
でも俺は友だちが学校にこないほうが嫌だった。
 【治療】したら翌日には学校にきていた。

「もっとアタシらのこと頼りなさいよ」
「☆ネルビットにできることじゃないでしょ☆」
「バカにしてるのかしら?」

 チョークスリーパーを決めるネルビット。
 腕4本でも力強いな相変わらず。
 一度囚われたら二本腕のスタリバー星人だと厳しいわ。

「☆ギブギブギブギブッ!!☆」
「次相談しなかったら承知しないわ、銀河の果てまで追いかけて卵植え付けるから」
「★それは本当に勘弁してくれ★」
「……ふーん」

 悪くないと思ってると丸わかりだけど本人気付いてないな。
 でも二人がくっつくのはわりとあり、おじちゃん親戚の子にベタ甘しちゃう。
 おじちゃんアレ買ってーって言われてこっそり買ったらネルビット怒るかな。

 それから俺たちは学校を卒業して3人1チームで活動していた。


「――え、まだ帰ってないの!?」

 でも、任務の最中にヒコ・キララは消息不明になり惑星は爆発した。
 爆発から逃れる時にネルビットも重症で、治しようがなかった。
 小型宇宙船の中で彼女は俺に子供を託した。

「腹の肉なんかくれてやる……子供にまで死なれてたまるか!!」

 こうして二人は産まれてきたのだがネルビットは軍の病室で死亡。
 残された子供たちは軍の上層部に人質としてとられた。
 今でも子供たちの首には爆弾が付けられている。

 取り戻そうにもどこにいるのかさえ手がかり不明。
 俺は結局子供たちが生きてると信じて世界崩壊を救うしかない。
 どこの惑星だろとどんな任務だろうとこなしてきた。


「……あんな小さな子を嫁にしろって無茶だろ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。

汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。 元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。 与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。 本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。 人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。 そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。 「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」 戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。 誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。 やわらかな人肌と、眠れない心。 静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。 [こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...