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22話 告白
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授業では人間が100年しか生きない。そのため16歳から嫁に行くのも生きる手段として必要なことなのだと語っていた。
「カナ様!!カナ様はそんなに早くお嫁に行く予定ですの!?」
「……うん、ブログの収益はあるけど1年もしたら厳しいし」
「身売りってまだこの宇宙に存在しますのね……!?」
「ウチまさかそこまでとは、アメちゃんやろな」
クラスの女子にとても同情されている。
女嫌いのオススキーちゃんにさえ飴もらった。
身売りってほどのものじゃないんだけど。
「うふふ、私となら永遠に生きてられるわよ?」
「……嫌です」
「フラれちゃったわねぇ」
ゴド星人が本気になれば誘拐して監禁ぐらいできそうなのに。
何故かしてこない、されたくもないけど。
ミコさんが絆創膏を出してきた。
「え?」
「ほら、さっき指に怪我しちゃったでしょ?」
「……あり、がと」
絆創膏の一枚ぐらい大丈夫だよね。市販品だし。
ピリッと包みを破いたところでタコ足がとんできて奪い去った。
皆に当然批判の目を向けられている。
「ちょっとー何すんのよー」
「カナちゃんを嫁にしようとしてるんでしょ、そうはいかないよ」
教室中がざわめいた。
「何かんがえてんねん、赤ちゃん相手やぞ」
「……いくらゴド星人でもないよな」
「ん? こ、この臭い!! その絆創膏見せるでござる!!」
絆創膏をヤキノリ(クラゲ型で顔のある宇宙人熊みたいな耳付き)さんに渡した。
どうやら何か危ないものだったらしくこんどはクラスメイトがテンシさんから私を守ろうみたいなフォーメーションになる。
そして全員が顔を青くした。
「なんでワタクシゴド星人と平気で過ごしてましたの――?」
「……ゴボゴボ」
「不覚、これは……魅了?」
魔法が解けたとでもいうようにゴド星人を見つめる。
ああ、熊を見たアイツの目にそっくりだ。
恐怖で今すぐ逃げ出すんだ、やめてくれ、またいなくなるのは――
「ここにタイム軍人の俺ちゃんいるから大丈夫」
とたんにクラスメイトは安心した様子になった。
熊は檻に入っていると確信したかのように。
信頼がすごいなタイム軍人。
「なら大丈夫ですわね」
「せやったわ、このクラスにタイム軍人もおったわ」
「取り乱してすまなかったな」
キンコンカンコン。
お昼休みにお弁当を広げる、隣にテンシさん座った。
地球人と同じ弁当を食べ始めるテンシさん。
「うふふ、地球人の【お弁当】も中々ねぇ」
コンビニで買ったようだが、ひどくおぞましく見える。
まるで人間の食事にむらがるアリの軍団のような。
緊張感のなかでどうにか昼飯を食べて放課後。
「キララのところ行こうか」
「はい」
タクシーに二人で乗り込み、ようやく終わったと一息ついた。
「……ねぇ、覚えてるよね」
「えっと?」
「俺ちゃんが告白したこと」
「はい」
「嫌がってなかったね」
「……こんな私なんかが嫁に行くだけで地球が滅びないのなら、と」
「カナ様!!カナ様はそんなに早くお嫁に行く予定ですの!?」
「……うん、ブログの収益はあるけど1年もしたら厳しいし」
「身売りってまだこの宇宙に存在しますのね……!?」
「ウチまさかそこまでとは、アメちゃんやろな」
クラスの女子にとても同情されている。
女嫌いのオススキーちゃんにさえ飴もらった。
身売りってほどのものじゃないんだけど。
「うふふ、私となら永遠に生きてられるわよ?」
「……嫌です」
「フラれちゃったわねぇ」
ゴド星人が本気になれば誘拐して監禁ぐらいできそうなのに。
何故かしてこない、されたくもないけど。
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「え?」
「ほら、さっき指に怪我しちゃったでしょ?」
「……あり、がと」
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ピリッと包みを破いたところでタコ足がとんできて奪い去った。
皆に当然批判の目を向けられている。
「ちょっとー何すんのよー」
「カナちゃんを嫁にしようとしてるんでしょ、そうはいかないよ」
教室中がざわめいた。
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絆創膏をヤキノリ(クラゲ型で顔のある宇宙人熊みたいな耳付き)さんに渡した。
どうやら何か危ないものだったらしくこんどはクラスメイトがテンシさんから私を守ろうみたいなフォーメーションになる。
そして全員が顔を青くした。
「なんでワタクシゴド星人と平気で過ごしてましたの――?」
「……ゴボゴボ」
「不覚、これは……魅了?」
魔法が解けたとでもいうようにゴド星人を見つめる。
ああ、熊を見たアイツの目にそっくりだ。
恐怖で今すぐ逃げ出すんだ、やめてくれ、またいなくなるのは――
「ここにタイム軍人の俺ちゃんいるから大丈夫」
とたんにクラスメイトは安心した様子になった。
熊は檻に入っていると確信したかのように。
信頼がすごいなタイム軍人。
「なら大丈夫ですわね」
「せやったわ、このクラスにタイム軍人もおったわ」
「取り乱してすまなかったな」
キンコンカンコン。
お昼休みにお弁当を広げる、隣にテンシさん座った。
地球人と同じ弁当を食べ始めるテンシさん。
「うふふ、地球人の【お弁当】も中々ねぇ」
コンビニで買ったようだが、ひどくおぞましく見える。
まるで人間の食事にむらがるアリの軍団のような。
緊張感のなかでどうにか昼飯を食べて放課後。
「キララのところ行こうか」
「はい」
タクシーに二人で乗り込み、ようやく終わったと一息ついた。
「……ねぇ、覚えてるよね」
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「俺ちゃんが告白したこと」
「はい」
「嫌がってなかったね」
「……こんな私なんかが嫁に行くだけで地球が滅びないのなら、と」
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