91 / 191
Ⅲ、ルーピ伯爵家主催の魔術剣大会
31、蜘蛛伯爵の正体
しおりを挟む
目を開けた俺が見たものは――
「あんた、やっぱり魔物だったのか……!」
蜘蛛伯爵の黒ずんだ皮膚が、かきむしるたび剥がれ落ちてゆく。その奥からのぞくのは、密集した短い毛に覆われた真っ黒い何か。
「に、人間の中から魔物が出てきたぞー!」
おびえた観客たちは逃げ出し、かわりに大勢の魔術兵たちがアリーナに下りてきた。
背中の両側から生え出すのは蜘蛛の足。人間だった手足の皮膚も破れ、茶色い毛に覆われた黒い足が出現する。
「お嬢様の婚約者を決める大会に、魔物が出場していただと!?」
魔術兵たちが警戒しながらアリーナを囲う一方で、二回戦勝者たちは闘技場から走り出ていく。あんなのと決勝戦するんじゃたまらないとでも思ったか? もう剣大会は中止だろうな……
「フフフ…… ようやく本当の力を出して戦える」
どこからしゃべっているのか、巨大な黒い蜘蛛は伯爵の声で言った。
「人間に化けていたのか?」
そんなモンスターがいるなんて聞いたことないんだが――
「化ける? 違うな。私は巨大毒蜘蛛を食らって進化したのだ」
「食らうだと? それで体内で毒や糸を作れるようになったのか?」
「理解が早いな。聡いお前なら分かるだろう。この姿をさらした今、私はこの大会に優勝したとて伯爵令嬢の婚約者になることも、聖剣を得ることもできない。ならば敬愛するアッズーリ教授をおとしめたお前たち二人を食らうまで!」
「俺たちまで食うのかよ!?」
俺は背中の翼にかけた封印を解くと、レモをかかえて舞い上がった。
「そうだとも! 私は食らった者の力を得るのだ! 騎士を大勢食ったから剣の達人よ! グワハハハハ! 貴様らの力も我が物としてくれるわ!」
「ジュキごめんなさい。私が大きな聖魔法なんか使ったから――」
俺の腕の中でレモがうなだれている。
「なに言ってんだよ。あんたがあいつの正体を暴かなかったら、人間食って力を得るようなヤツが、人間のふりして社会に溶け込んでたんだぜ?」
俺たちの眼下で魔術兵長が怒号を上げた。
「我が領土を乗っ取ろうとしたモンスターめ! 覚悟しろ!」
兵たちはそれぞれの色に輝く魔術剣を振り上げ、一気に巨大毒蜘蛛に斬りかかる。
が、魔物は八本の脚を同時に動かし次々に兵士を捕らえると、口の中に放り込んだ――!
むしゃむしゃと噛み砕くその姿に悲鳴を上げて逃げ惑う兵士を、また蜘蛛の脚が襲う。
「氷よ、無数の刃となれ!」
俺のイメージ通り、水晶のように透明な短剣が宙に現れ、蜘蛛の脚めがけて降りそそいだ。それらは狙いたがわず八本の脚を断ち切り、魔術兵たちを解放した。
「かかれー!」
手足のなくなった蜘蛛に魔術兵たちが再度向かうが、ある者は口から放たれた毒に倒れ、またある者は糸にからめとられて身動きできなくなった。糸はまるで意思を持つかのように自在に動き、全身白い糸で包まれた兵士が蜘蛛の口に運ばれていく――
「水よ、我が意に応えて鞭となれ!」
俺の指先から伸びた水の鞭が、日差しにきらめきながら波打ち、蜘蛛糸を次々と断ち切ってゆく。
「みんな、危ないから離れていてくれ!」
「か、かたじけない! 若き竜人殿!」
魔術兵長らしき男が、空中で羽ばたく俺を見上げて答えた。魔術兵たちは、糸に包まれ白くなった同僚を引っ張って客席まで後退する。
その様子を見届けたレモは、俺の腕の中でくすっと笑うと、
「さて、みんな避難したことだし、おっきな術で蜘蛛の首でも斬り落としますか」
「バルバロ伯爵はついさっきまで人間だったのに――」
今はモンスターの姿とはいえ躊躇してしまう。
大体パーティを組んでダンジョンにもぐっていたときでさえ、モンスターを倒していたのはイーヴォとニコで、俺はうしろで優雅に竪琴を爪弾いていたんだから。
「たとえ人間でも、人間食うようなヤツは生かしておけないわ」
レモは断言して呪文を唱え始めた。彼女はとても優しい人だが、同時に厳しい強さを持っている。公爵令嬢として育てられたからだろうか? 公爵家なら時には領地の罪人を死罪にすることもあるだろう――
俺が腹をくくろうと唇をかみしめていると、レモがさっさと呪文を完成させた。
「烈風斬!」
風の術が飛びゆき、蜘蛛の頭を胴体から切り離した!
「倒したか!?」
まだ残っている観客たちがワッと湧くが――
「私は不死身なのだよ」
あろうことか、胴体からにょきっと頭が現れ、見る見るうちに八本の脚が生えそろった。
「嘘でしょ!? あいつの頭、まだ地面に落ちてピクピクしてるのに……」
俺の耳元で気持ち悪い実況中継をするレモ。その口元から魔術兵が一人、這い出て来る。
「私は一度死んだのだ。だが不死身の蜘蛛を食らってよみがえったのだよ! アッズーリ教授こそ、私の命の恩人なのだ!」
「不死身の蜘蛛だって? 死なないモンスターなんて聞いたことねぇぞ?」
俺の言葉に、首から上は完全に蜘蛛と化した伯爵が鼻で嗤った気配がした。
「偉大なるアッズーリ教授が創り出されたのだ。あの方は魔石や瘴気を研究し、より強いモンスターを生み出す実験をおこなっていたからな」
ラピースラ・アッズーリめ、ますますとんでもねぇ。
「さらばだ」
巨大な蜘蛛が俺たちを見上げ、口をひらいた。その中から現れるのは燃える火の玉。
「凍れる壁よ!」
中空にあらわれた分厚い氷が火の玉を打ち消す。
俺は覚悟を決めた。本物のラーニョ・バルバロ氏は瘴気の森で亡くなっていて、俺の目の前にいるのは心を失った、ただのモンスターなのかもしれない……
「極大なる氷の矢よ、かの者の心の蔵を貫きたまえ!」
狙いたがわず太い氷の矢が、巨大な蜘蛛の腹を貫通した。
「ぐふっ」
俺の精霊力をこめた氷が心臓に刺さった状態なら、さすがに復活はしないだろう。
俺は背中の白い翼を羽ばたいて、ルーピ伯爵やユリアたちの待つ特等席まで飛ぶと、そこにレモを下ろした。伯爵一家を守るため、魔術兵たちが複数人で結界を張っている。
「ごくろうじゃった。ジュキエーレ殿」
ユリアのじいさんが俺に声をかけ――
「まだ動いてるよ!」
ユリアが蜘蛛を指さして叫んだ。
「なんだって!?」
俺たちの見守る前で、巨大な蜘蛛は器用に脚を動かして、自分の胴体を貫いた氷の矢を抜いた。攻撃を受けるたび服が破れ人間の肉体がもげ落ちて、今やその姿はこげ茶色の毛に全身を覆われた蜘蛛そのものだった。
「鎌渦斬風!」
レモが風の術を放つ。風の刃が蜘蛛を囲み、ぐるぐると回りながら切り刻み続けるという恐ろしい術だ。
「これなら再生するそばからまた傷を負うわ。根本的解決にはならないけどね」
レモが苦い顔で告白する。
「くそっ、どうすりゃいいんだ!」
倒すこと自体は難しくない。だがいくら倒してもキリがない。
そのとき闘技場のうしろの海に水柱が立った。人々が驚いて見つめる中、ざばーっと大きな水音を上げて巨海蛇が姿をあらわした!
「竜王殿!」
----------------------
強力な助っ人が参上!・・・なのか?
不死身のモンスターをどうやって倒すのか!?
しおりをはさんでお待ちください!
「あんた、やっぱり魔物だったのか……!」
蜘蛛伯爵の黒ずんだ皮膚が、かきむしるたび剥がれ落ちてゆく。その奥からのぞくのは、密集した短い毛に覆われた真っ黒い何か。
「に、人間の中から魔物が出てきたぞー!」
おびえた観客たちは逃げ出し、かわりに大勢の魔術兵たちがアリーナに下りてきた。
背中の両側から生え出すのは蜘蛛の足。人間だった手足の皮膚も破れ、茶色い毛に覆われた黒い足が出現する。
「お嬢様の婚約者を決める大会に、魔物が出場していただと!?」
魔術兵たちが警戒しながらアリーナを囲う一方で、二回戦勝者たちは闘技場から走り出ていく。あんなのと決勝戦するんじゃたまらないとでも思ったか? もう剣大会は中止だろうな……
「フフフ…… ようやく本当の力を出して戦える」
どこからしゃべっているのか、巨大な黒い蜘蛛は伯爵の声で言った。
「人間に化けていたのか?」
そんなモンスターがいるなんて聞いたことないんだが――
「化ける? 違うな。私は巨大毒蜘蛛を食らって進化したのだ」
「食らうだと? それで体内で毒や糸を作れるようになったのか?」
「理解が早いな。聡いお前なら分かるだろう。この姿をさらした今、私はこの大会に優勝したとて伯爵令嬢の婚約者になることも、聖剣を得ることもできない。ならば敬愛するアッズーリ教授をおとしめたお前たち二人を食らうまで!」
「俺たちまで食うのかよ!?」
俺は背中の翼にかけた封印を解くと、レモをかかえて舞い上がった。
「そうだとも! 私は食らった者の力を得るのだ! 騎士を大勢食ったから剣の達人よ! グワハハハハ! 貴様らの力も我が物としてくれるわ!」
「ジュキごめんなさい。私が大きな聖魔法なんか使ったから――」
俺の腕の中でレモがうなだれている。
「なに言ってんだよ。あんたがあいつの正体を暴かなかったら、人間食って力を得るようなヤツが、人間のふりして社会に溶け込んでたんだぜ?」
俺たちの眼下で魔術兵長が怒号を上げた。
「我が領土を乗っ取ろうとしたモンスターめ! 覚悟しろ!」
兵たちはそれぞれの色に輝く魔術剣を振り上げ、一気に巨大毒蜘蛛に斬りかかる。
が、魔物は八本の脚を同時に動かし次々に兵士を捕らえると、口の中に放り込んだ――!
むしゃむしゃと噛み砕くその姿に悲鳴を上げて逃げ惑う兵士を、また蜘蛛の脚が襲う。
「氷よ、無数の刃となれ!」
俺のイメージ通り、水晶のように透明な短剣が宙に現れ、蜘蛛の脚めがけて降りそそいだ。それらは狙いたがわず八本の脚を断ち切り、魔術兵たちを解放した。
「かかれー!」
手足のなくなった蜘蛛に魔術兵たちが再度向かうが、ある者は口から放たれた毒に倒れ、またある者は糸にからめとられて身動きできなくなった。糸はまるで意思を持つかのように自在に動き、全身白い糸で包まれた兵士が蜘蛛の口に運ばれていく――
「水よ、我が意に応えて鞭となれ!」
俺の指先から伸びた水の鞭が、日差しにきらめきながら波打ち、蜘蛛糸を次々と断ち切ってゆく。
「みんな、危ないから離れていてくれ!」
「か、かたじけない! 若き竜人殿!」
魔術兵長らしき男が、空中で羽ばたく俺を見上げて答えた。魔術兵たちは、糸に包まれ白くなった同僚を引っ張って客席まで後退する。
その様子を見届けたレモは、俺の腕の中でくすっと笑うと、
「さて、みんな避難したことだし、おっきな術で蜘蛛の首でも斬り落としますか」
「バルバロ伯爵はついさっきまで人間だったのに――」
今はモンスターの姿とはいえ躊躇してしまう。
大体パーティを組んでダンジョンにもぐっていたときでさえ、モンスターを倒していたのはイーヴォとニコで、俺はうしろで優雅に竪琴を爪弾いていたんだから。
「たとえ人間でも、人間食うようなヤツは生かしておけないわ」
レモは断言して呪文を唱え始めた。彼女はとても優しい人だが、同時に厳しい強さを持っている。公爵令嬢として育てられたからだろうか? 公爵家なら時には領地の罪人を死罪にすることもあるだろう――
俺が腹をくくろうと唇をかみしめていると、レモがさっさと呪文を完成させた。
「烈風斬!」
風の術が飛びゆき、蜘蛛の頭を胴体から切り離した!
「倒したか!?」
まだ残っている観客たちがワッと湧くが――
「私は不死身なのだよ」
あろうことか、胴体からにょきっと頭が現れ、見る見るうちに八本の脚が生えそろった。
「嘘でしょ!? あいつの頭、まだ地面に落ちてピクピクしてるのに……」
俺の耳元で気持ち悪い実況中継をするレモ。その口元から魔術兵が一人、這い出て来る。
「私は一度死んだのだ。だが不死身の蜘蛛を食らってよみがえったのだよ! アッズーリ教授こそ、私の命の恩人なのだ!」
「不死身の蜘蛛だって? 死なないモンスターなんて聞いたことねぇぞ?」
俺の言葉に、首から上は完全に蜘蛛と化した伯爵が鼻で嗤った気配がした。
「偉大なるアッズーリ教授が創り出されたのだ。あの方は魔石や瘴気を研究し、より強いモンスターを生み出す実験をおこなっていたからな」
ラピースラ・アッズーリめ、ますますとんでもねぇ。
「さらばだ」
巨大な蜘蛛が俺たちを見上げ、口をひらいた。その中から現れるのは燃える火の玉。
「凍れる壁よ!」
中空にあらわれた分厚い氷が火の玉を打ち消す。
俺は覚悟を決めた。本物のラーニョ・バルバロ氏は瘴気の森で亡くなっていて、俺の目の前にいるのは心を失った、ただのモンスターなのかもしれない……
「極大なる氷の矢よ、かの者の心の蔵を貫きたまえ!」
狙いたがわず太い氷の矢が、巨大な蜘蛛の腹を貫通した。
「ぐふっ」
俺の精霊力をこめた氷が心臓に刺さった状態なら、さすがに復活はしないだろう。
俺は背中の白い翼を羽ばたいて、ルーピ伯爵やユリアたちの待つ特等席まで飛ぶと、そこにレモを下ろした。伯爵一家を守るため、魔術兵たちが複数人で結界を張っている。
「ごくろうじゃった。ジュキエーレ殿」
ユリアのじいさんが俺に声をかけ――
「まだ動いてるよ!」
ユリアが蜘蛛を指さして叫んだ。
「なんだって!?」
俺たちの見守る前で、巨大な蜘蛛は器用に脚を動かして、自分の胴体を貫いた氷の矢を抜いた。攻撃を受けるたび服が破れ人間の肉体がもげ落ちて、今やその姿はこげ茶色の毛に全身を覆われた蜘蛛そのものだった。
「鎌渦斬風!」
レモが風の術を放つ。風の刃が蜘蛛を囲み、ぐるぐると回りながら切り刻み続けるという恐ろしい術だ。
「これなら再生するそばからまた傷を負うわ。根本的解決にはならないけどね」
レモが苦い顔で告白する。
「くそっ、どうすりゃいいんだ!」
倒すこと自体は難しくない。だがいくら倒してもキリがない。
そのとき闘技場のうしろの海に水柱が立った。人々が驚いて見つめる中、ざばーっと大きな水音を上げて巨海蛇が姿をあらわした!
「竜王殿!」
----------------------
強力な助っ人が参上!・・・なのか?
不死身のモンスターをどうやって倒すのか!?
しおりをはさんでお待ちください!
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる