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Ⅱ、クリスティーナ皇后は歌姫に夢中
17、皇后陛下はお見通し?
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「待っていたわ!」
侍女の言葉が終わらぬうちに、よく通る声が響いた。チェンバロのうしろから、皇后様が演奏を中断して立ち上がったのだ。色白で、綿菓子のようにふわふわとしたプラチナブロンドが華やかだ。
「ようこそ! 私のかわいい歌姫さん」
すたすたと歩いてくる皇后様。もっと重々しい言動を想像していた俺は、意表を突かれて固まった。一瞬後、思い出したように膝折礼をする。
「はっ、初めまして!」
しまった。初めましてじゃないかも。とにかく続けるんだ、俺!
「ジュキ――ジュリアーナ・セレナーデでございますっ!」
皇后様はクスッと笑った。そりゃ、笑うよな。頬と耳がカーッと熱くなってきたが、レモが念入りにファンデーションを塗ってくれたからバレないだろう。
「とりあえず今は、ジュリアーナちゃんね」
皇后様の返しが謎で、俺はぱちぱちとまばたきした。なんで「とりあえず」!?
「私はクリスティーナよ」
「はい、皇后様」
「名前で呼んでほしいわ。あなたの喉から、私の名が出るのを聞きたいの」
北方の出身だからか、女性だけど背の高い皇后様が、期待に輝くまなざしで俺を見下ろす。
「えっと―― クリスティーナ様?」
つい疑問形になっちゃった。
「うふっ、かわいい」
扇で口もとを隠す。ご満足いただけたようで何よりです。
部屋を見回すと中央に白いチェンバロとハープが見える以外、たいした家具はない。ソファとローテーブル、収納机のほかは、部屋の壁にずらりと並んだ本棚くらいだ。中を埋め尽くすのは、どうやら楽譜のよう。
「さあさあこっちへ来て」
クリスティーナ様は俺の手を取ると、チェンバロの方へ引いた。いきなり手をつながれて心臓が跳ね上がる。いやいや母親より年上の女性だと頭では分かっているんだが、家事や子育てと無縁の高貴な人だからか、少女のような雰囲気をまとっているのだ。
彼女はドレスの裾を整えながらチェンバロの椅子に座った。連弾でもできそうな横長の椅子だが、彼女のドレスにすっかり埋まっている。
「座って」
彼女は端に寄ると、ぽんぽんと椅子をたたいた。予想外の行動に俺は戸惑う。
「えっと、俺――私は今日、歌うために呼ばれたんですよね?」
「歌いたいの?」
質問に質問で返された。
「いえ―― あの、でも、ウォーミングアップはちゃんとしてきました!」
焦ったせいで、訊かれてもいないことを答える俺。
「歌ってほしいときは、ちゃんと事前に依頼するわ。いきなり呼びつけて歌えだなんて、失礼でしょう?」
皇后様は、ゆっくりと言い含めるように話した。
「私はそんな音楽家を軽んじるようなことはしない。いるのよね、相手が歌手だと分かるとすぐに、一曲歌ってくれませんかな? などと所望する者が」
なめらかな声に不快感をあらわにして、美しい眉をひそめた。
「そういう人間は歌手のことをまるで理解していないと思うの。その日の体調や気候によってコンディションが変わることも、事前の準備なしに高音を求められたら、繊細な楽器が傷付いてしまうことも」
歌の話になった途端、とめどなく言葉があふれるクリスティーナ様。彼女の水が流れるような発声から察するに、ご本人も歌を学ばれているのかも知れない。
「あ、ありがとうございます」
俺はぺこっとうなずくように頭を下げた。
そういえばレモのやつ、初対面のときに歌えって言ってきたけど、俺なんの疑問も持たずに歌ったなあ。でもプロフェッショナルな世界ではあれ、無礼だったのか。
「だから、ね。私の隣に座って」
椅子をたたいて見せるが、そこには皇后様のドレスが広がっているのだ。躊躇する俺に、うしろから侍女が声をかけた。
「ジュリアーナさん、お気になさらずクリスティーナ様のお召し物の上にお座りください」
「えっ、マジ!?」
驚いて振り返ると、並んだ侍女二人が同時にうなずいている。出口に待機している侍女も含めてこの空間に侍女三人もいらないと思うけれど、彼女たちは何をするでもなく俺たちを見守っているのだ。
「分かった? ミーナの言う通りよ」
クリスティーナ様が事も無げに言う。あの侍女、ミーナさんっていうのか。
「じゃ、失礼します」
恐る恐る広がったドレスの上に腰を下ろすと、絶妙なやわらかさを保ったクッションがわずかに沈んだ。なるほど、これが皇室御用達クオリティ! 魔法学園のチェンバロに添えられていた木の椅子とは大違い!
「グローブ、はずさないの? チェンバロ弾きにくいわよ?」
横からささやかれて、ふと視線を向けると皇后様の青みがかったグレーの瞳に、いたずらっぽい光が踊っている。
「だっ、大丈夫っす!」
冷や汗をかきながら、俺は両手を太ももにはさんだ。スカートをはいていたことも忘れて。
「あらそう」
紅も塗っていないのにつややかな唇が、笑みの形を作る。
バレてるのか!? 俺が人族じゃないって知ってるのか!?
「綺麗な銀髪ね」
今度は唐突に、俺の髪に手を伸ばした。
「まるで噴水の水しぶきのようだわ」
そう言って束ねた髪を指の背でふわりと持ち上げ、俺のとがった耳をあらわにしたのだった。
─ * ─
ば、ば、バレたぁぁぁ!? 一体何を考えているんだ、皇后様は!!
次回『人族じゃないってバレた!?』←サブタイまんまだな……
侍女の言葉が終わらぬうちに、よく通る声が響いた。チェンバロのうしろから、皇后様が演奏を中断して立ち上がったのだ。色白で、綿菓子のようにふわふわとしたプラチナブロンドが華やかだ。
「ようこそ! 私のかわいい歌姫さん」
すたすたと歩いてくる皇后様。もっと重々しい言動を想像していた俺は、意表を突かれて固まった。一瞬後、思い出したように膝折礼をする。
「はっ、初めまして!」
しまった。初めましてじゃないかも。とにかく続けるんだ、俺!
「ジュキ――ジュリアーナ・セレナーデでございますっ!」
皇后様はクスッと笑った。そりゃ、笑うよな。頬と耳がカーッと熱くなってきたが、レモが念入りにファンデーションを塗ってくれたからバレないだろう。
「とりあえず今は、ジュリアーナちゃんね」
皇后様の返しが謎で、俺はぱちぱちとまばたきした。なんで「とりあえず」!?
「私はクリスティーナよ」
「はい、皇后様」
「名前で呼んでほしいわ。あなたの喉から、私の名が出るのを聞きたいの」
北方の出身だからか、女性だけど背の高い皇后様が、期待に輝くまなざしで俺を見下ろす。
「えっと―― クリスティーナ様?」
つい疑問形になっちゃった。
「うふっ、かわいい」
扇で口もとを隠す。ご満足いただけたようで何よりです。
部屋を見回すと中央に白いチェンバロとハープが見える以外、たいした家具はない。ソファとローテーブル、収納机のほかは、部屋の壁にずらりと並んだ本棚くらいだ。中を埋め尽くすのは、どうやら楽譜のよう。
「さあさあこっちへ来て」
クリスティーナ様は俺の手を取ると、チェンバロの方へ引いた。いきなり手をつながれて心臓が跳ね上がる。いやいや母親より年上の女性だと頭では分かっているんだが、家事や子育てと無縁の高貴な人だからか、少女のような雰囲気をまとっているのだ。
彼女はドレスの裾を整えながらチェンバロの椅子に座った。連弾でもできそうな横長の椅子だが、彼女のドレスにすっかり埋まっている。
「座って」
彼女は端に寄ると、ぽんぽんと椅子をたたいた。予想外の行動に俺は戸惑う。
「えっと、俺――私は今日、歌うために呼ばれたんですよね?」
「歌いたいの?」
質問に質問で返された。
「いえ―― あの、でも、ウォーミングアップはちゃんとしてきました!」
焦ったせいで、訊かれてもいないことを答える俺。
「歌ってほしいときは、ちゃんと事前に依頼するわ。いきなり呼びつけて歌えだなんて、失礼でしょう?」
皇后様は、ゆっくりと言い含めるように話した。
「私はそんな音楽家を軽んじるようなことはしない。いるのよね、相手が歌手だと分かるとすぐに、一曲歌ってくれませんかな? などと所望する者が」
なめらかな声に不快感をあらわにして、美しい眉をひそめた。
「そういう人間は歌手のことをまるで理解していないと思うの。その日の体調や気候によってコンディションが変わることも、事前の準備なしに高音を求められたら、繊細な楽器が傷付いてしまうことも」
歌の話になった途端、とめどなく言葉があふれるクリスティーナ様。彼女の水が流れるような発声から察するに、ご本人も歌を学ばれているのかも知れない。
「あ、ありがとうございます」
俺はぺこっとうなずくように頭を下げた。
そういえばレモのやつ、初対面のときに歌えって言ってきたけど、俺なんの疑問も持たずに歌ったなあ。でもプロフェッショナルな世界ではあれ、無礼だったのか。
「だから、ね。私の隣に座って」
椅子をたたいて見せるが、そこには皇后様のドレスが広がっているのだ。躊躇する俺に、うしろから侍女が声をかけた。
「ジュリアーナさん、お気になさらずクリスティーナ様のお召し物の上にお座りください」
「えっ、マジ!?」
驚いて振り返ると、並んだ侍女二人が同時にうなずいている。出口に待機している侍女も含めてこの空間に侍女三人もいらないと思うけれど、彼女たちは何をするでもなく俺たちを見守っているのだ。
「分かった? ミーナの言う通りよ」
クリスティーナ様が事も無げに言う。あの侍女、ミーナさんっていうのか。
「じゃ、失礼します」
恐る恐る広がったドレスの上に腰を下ろすと、絶妙なやわらかさを保ったクッションがわずかに沈んだ。なるほど、これが皇室御用達クオリティ! 魔法学園のチェンバロに添えられていた木の椅子とは大違い!
「グローブ、はずさないの? チェンバロ弾きにくいわよ?」
横からささやかれて、ふと視線を向けると皇后様の青みがかったグレーの瞳に、いたずらっぽい光が踊っている。
「だっ、大丈夫っす!」
冷や汗をかきながら、俺は両手を太ももにはさんだ。スカートをはいていたことも忘れて。
「あらそう」
紅も塗っていないのにつややかな唇が、笑みの形を作る。
バレてるのか!? 俺が人族じゃないって知ってるのか!?
「綺麗な銀髪ね」
今度は唐突に、俺の髪に手を伸ばした。
「まるで噴水の水しぶきのようだわ」
そう言って束ねた髪を指の背でふわりと持ち上げ、俺のとがった耳をあらわにしたのだった。
─ * ─
ば、ば、バレたぁぁぁ!? 一体何を考えているんだ、皇后様は!!
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