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3、神官長、ピンチ!【神官長side】
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(神官長視点)
「いかんのう、昨日も飲み過ぎたわい」
わしはズキンズキンと痛む頭をさすりながら、上り坂の頂上に見える聖女教会を見上げた。
「二日酔いの身体にこの坂は堪えるのう」
重い足を引きずるように石畳を進む。
ヒラの神官は教会敷地内の宿舎に住んでいるが、わしは副長時代から敷地外の瀟洒な住宅に住んでおる。酒も飲み放題、女の子も連れ込み放題なのはよいが、出勤が遠くなったのだけは玉に瑕。真上から照らす太陽が、頭をジリジリとあぶってくる。
「くぅっ、髪さえあれば――」
だがもうじき、この苦しみともおさらばだ。三年間の研究成果が結実すると、あの魔術師が申しておったのだ。
陽射しに戦いを挑むように顔を上げたとき、
「なんじゃ、あれは!?」
驚きが口から飛び出した。
神殿前広場から坂道まで人があふれておる。見たところ多くは王都の庶民のようだが、中には旅装の者もおる。
「おぬしら、こんなところで何をしておるのじゃ」
「ああ、神官長様! どうぞ息子をお救い下さい! 昨夜から高熱が出て、今朝から意識がないのです」
あわれな母親がわしの豪華な神官長服に追いすがる。汚い手で触れんでほしい。浄化魔法代もただではないのだぞ?
「神官長様! 大工仕事の途中でやぐらから落ちて腕を折ってしまっただ! 元に戻しておくんなせえ!」
「図々しい大工め、ふざけるな! こっちは日の出前から並んでるんだ!」
土埃にまみれた庶民どもが次々とわしに懇願する。ええい、邪魔だ! 今日から赴任した新人聖女は何をしているのだ!?
人ごみをなんとかどかし列の先頭まで行くと、聖女服に身を包んだ若い女が患者らしき男の手を両手でさすりながら、祈りを捧げていた。だが女のひたいには玉のような汗が浮かび、呼吸も乱れている。これではどちらが患者か分かったものじゃない。
「聖女よ、いかがした? 具合でも悪いのか?」
「神官長様……。わたくし朝から治療に当たっておりまして、今十五人目でございます」
だからなんだと言うのだろうか?
「このスピードでは今日中に終わらんぞ。いっぺんに治癒魔法をかけることを特別に許可しよう」
「いっぺんに……?」
わしを見上げる聖女が、ぽかんとしている。こいつはミランダと違ってまじめな聖女だから、一度に治癒魔法をかけるなんて雑なことは出来ぬのか。
「仕方ないであろう。坂道まで患者があふれておるのだから」
わしがたしなめると、
「あの、神官長様……」
聖女がおずおずと打ち明けた。
「私、村の教会では一日五人くらいしか治していませんでした……」
「だがここはお前の村ではない。王都は人が多い上、聖女教会本部の奇跡はどんな病も怪我もたちどころに治ると評判でな、近隣の村や街からも人が訪れるのじゃ」
「お許しくださいっ!」
突然、聖女はひたいを石段にすりつけた。
「小さな村の教会で聖女をしていた私に王都からお声がかかり、喜びいさんで参りましたが、とても私の手に負える職務ではありませんでした! どうぞ私を村に帰してください!」
ふむ、一番近い村から呼び寄せたが、あそこは村民の数も少ないから、聖女もたくさんの患者を診るのに慣れていなかったようだ。
「仕方ない。おぬしでは王都の聖女は務まらぬようじゃ。帰りなさい」
それから教会前に集まった民衆へ命じる。
「おぬしらもまた明日来るがよい」
しかし翌日夕方、貴族令息たちの接待を受けてまんぷくになった腹を抱えて教会へ戻ると、病人の列は坂の下まで伸びていた。
「はて? 今日は大きな街で働く聖女を呼び寄せたのだがな?」
だが考えてみれば、昨日治療されなかった者がまた教会を訪れているのだろう。増えているのは仕方がないか――?
「やつれた顔をしてどうしたのだ?」
わしは人ごみをかきわけ、なんとか先頭の聖女までたどり着くと顔をしかめた。
「神官長様……実はあまりに患者様が多く、お昼もいただかずに続けておりまして、疲労が――」
わざわざ食べていないアピールをするとは鬱陶しい聖女だ。げっぷ。わしは腹がふくれすぎて苦しいというのに。
「君は仕事の順番が分かっておらぬ。治癒は朝一番に取りかかるのだ。結界の補強は夜で構わん」
「は? 朝からずっと治癒をおこなって、この時間なのですが?」
反抗的な目で見上げる女に、わしのいら立ちがつのる。
「君はもう村へ帰ってよい! ほかの聖女を雇う!」
しかし三日目、貴族たちとの接待カードゲームを終えて教会へ戻ってくると、やはり教会前は庶民であふれかえっていた。
「聖女様が魔力の使いすぎて気絶しちまったらしい」
「あのミランダ様はどこへ行かれたのだろう?」
けが人どもの話す声が聞こえる。
普通の聖女は、雑草のような孤児ミランダとは違うのか? これは聖女を二人雇うしかあるまいか?
四日目は聖女二人でなんとか患者どもをさばいておった。
日も暮れる頃、教会へ魔法騎士団がやってきた。
「神官長殿、王都を囲む結界にほころびが生じ、魔物が侵入しております」
伝令の男のうしろには、法衣貴族が控えている。わしの知らない顔だ。これまでの接待リストから漏れておったか!
「王都民は無事なんじゃろうか?」
わしが話を変えると、
「はい。現在われわれ魔法騎士団で対応しております。魔力量の多い公爵家にご尽力を願いましたゆえ、まだ持ちこたえられるでしょう」
王家や、彼らと血のつながりが濃い貴族家は魔力が多いのだ。
「安心いたしました」
ほっとした顔を作って下がろうとするわしを、法衣貴族がじろりとにらんだ。
「神官長殿、魔力結界の維持に不備がないか、確認させてもらえますかな?」
これはまずいぞ!
「申し訳ありませぬ。聖女が体調を崩し、結界補強に手が回っておらぬのじゃ」
「聖女五人とも全員、体調不良だと?」
法衣貴族は不審そうに眉根を寄せた。
「はい、流行り病のようです」
「それなら近隣の村から聖女を手配するか、神官長殿みずから補強してもらわねば困りますな」
何を言っておる。こびへつらいと賄賂だけで神官長になったわしに、そんな力があるわけなかろう! だがわしは殊勝に頭を下げた。
「そのようにいたします」
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
次話『有能ギルド職員ミランダ、王宮に再就職する』
宰相も登場します!
「いかんのう、昨日も飲み過ぎたわい」
わしはズキンズキンと痛む頭をさすりながら、上り坂の頂上に見える聖女教会を見上げた。
「二日酔いの身体にこの坂は堪えるのう」
重い足を引きずるように石畳を進む。
ヒラの神官は教会敷地内の宿舎に住んでいるが、わしは副長時代から敷地外の瀟洒な住宅に住んでおる。酒も飲み放題、女の子も連れ込み放題なのはよいが、出勤が遠くなったのだけは玉に瑕。真上から照らす太陽が、頭をジリジリとあぶってくる。
「くぅっ、髪さえあれば――」
だがもうじき、この苦しみともおさらばだ。三年間の研究成果が結実すると、あの魔術師が申しておったのだ。
陽射しに戦いを挑むように顔を上げたとき、
「なんじゃ、あれは!?」
驚きが口から飛び出した。
神殿前広場から坂道まで人があふれておる。見たところ多くは王都の庶民のようだが、中には旅装の者もおる。
「おぬしら、こんなところで何をしておるのじゃ」
「ああ、神官長様! どうぞ息子をお救い下さい! 昨夜から高熱が出て、今朝から意識がないのです」
あわれな母親がわしの豪華な神官長服に追いすがる。汚い手で触れんでほしい。浄化魔法代もただではないのだぞ?
「神官長様! 大工仕事の途中でやぐらから落ちて腕を折ってしまっただ! 元に戻しておくんなせえ!」
「図々しい大工め、ふざけるな! こっちは日の出前から並んでるんだ!」
土埃にまみれた庶民どもが次々とわしに懇願する。ええい、邪魔だ! 今日から赴任した新人聖女は何をしているのだ!?
人ごみをなんとかどかし列の先頭まで行くと、聖女服に身を包んだ若い女が患者らしき男の手を両手でさすりながら、祈りを捧げていた。だが女のひたいには玉のような汗が浮かび、呼吸も乱れている。これではどちらが患者か分かったものじゃない。
「聖女よ、いかがした? 具合でも悪いのか?」
「神官長様……。わたくし朝から治療に当たっておりまして、今十五人目でございます」
だからなんだと言うのだろうか?
「このスピードでは今日中に終わらんぞ。いっぺんに治癒魔法をかけることを特別に許可しよう」
「いっぺんに……?」
わしを見上げる聖女が、ぽかんとしている。こいつはミランダと違ってまじめな聖女だから、一度に治癒魔法をかけるなんて雑なことは出来ぬのか。
「仕方ないであろう。坂道まで患者があふれておるのだから」
わしがたしなめると、
「あの、神官長様……」
聖女がおずおずと打ち明けた。
「私、村の教会では一日五人くらいしか治していませんでした……」
「だがここはお前の村ではない。王都は人が多い上、聖女教会本部の奇跡はどんな病も怪我もたちどころに治ると評判でな、近隣の村や街からも人が訪れるのじゃ」
「お許しくださいっ!」
突然、聖女はひたいを石段にすりつけた。
「小さな村の教会で聖女をしていた私に王都からお声がかかり、喜びいさんで参りましたが、とても私の手に負える職務ではありませんでした! どうぞ私を村に帰してください!」
ふむ、一番近い村から呼び寄せたが、あそこは村民の数も少ないから、聖女もたくさんの患者を診るのに慣れていなかったようだ。
「仕方ない。おぬしでは王都の聖女は務まらぬようじゃ。帰りなさい」
それから教会前に集まった民衆へ命じる。
「おぬしらもまた明日来るがよい」
しかし翌日夕方、貴族令息たちの接待を受けてまんぷくになった腹を抱えて教会へ戻ると、病人の列は坂の下まで伸びていた。
「はて? 今日は大きな街で働く聖女を呼び寄せたのだがな?」
だが考えてみれば、昨日治療されなかった者がまた教会を訪れているのだろう。増えているのは仕方がないか――?
「やつれた顔をしてどうしたのだ?」
わしは人ごみをかきわけ、なんとか先頭の聖女までたどり着くと顔をしかめた。
「神官長様……実はあまりに患者様が多く、お昼もいただかずに続けておりまして、疲労が――」
わざわざ食べていないアピールをするとは鬱陶しい聖女だ。げっぷ。わしは腹がふくれすぎて苦しいというのに。
「君は仕事の順番が分かっておらぬ。治癒は朝一番に取りかかるのだ。結界の補強は夜で構わん」
「は? 朝からずっと治癒をおこなって、この時間なのですが?」
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「君はもう村へ帰ってよい! ほかの聖女を雇う!」
しかし三日目、貴族たちとの接待カードゲームを終えて教会へ戻ってくると、やはり教会前は庶民であふれかえっていた。
「聖女様が魔力の使いすぎて気絶しちまったらしい」
「あのミランダ様はどこへ行かれたのだろう?」
けが人どもの話す声が聞こえる。
普通の聖女は、雑草のような孤児ミランダとは違うのか? これは聖女を二人雇うしかあるまいか?
四日目は聖女二人でなんとか患者どもをさばいておった。
日も暮れる頃、教会へ魔法騎士団がやってきた。
「神官長殿、王都を囲む結界にほころびが生じ、魔物が侵入しております」
伝令の男のうしろには、法衣貴族が控えている。わしの知らない顔だ。これまでの接待リストから漏れておったか!
「王都民は無事なんじゃろうか?」
わしが話を変えると、
「はい。現在われわれ魔法騎士団で対応しております。魔力量の多い公爵家にご尽力を願いましたゆえ、まだ持ちこたえられるでしょう」
王家や、彼らと血のつながりが濃い貴族家は魔力が多いのだ。
「安心いたしました」
ほっとした顔を作って下がろうとするわしを、法衣貴族がじろりとにらんだ。
「神官長殿、魔力結界の維持に不備がないか、確認させてもらえますかな?」
これはまずいぞ!
「申し訳ありませぬ。聖女が体調を崩し、結界補強に手が回っておらぬのじゃ」
「聖女五人とも全員、体調不良だと?」
法衣貴族は不審そうに眉根を寄せた。
「はい、流行り病のようです」
「それなら近隣の村から聖女を手配するか、神官長殿みずから補強してもらわねば困りますな」
何を言っておる。こびへつらいと賄賂だけで神官長になったわしに、そんな力があるわけなかろう! だがわしは殊勝に頭を下げた。
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