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第四章 11
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レッドは、組長の会話を思い出していた。
――実は、どうしても手に入れたい土地があってな。だが、その土地の連中がなかなか手強くて、うちの組のモンも多くやられてしまった。そこで、お前さんに土地を手に入れて欲しいんだよ。でないと、婿にはさせられんな……。
と言う組長の笑顔を、レッドは一生忘れはしないだろう。
何を企んでいるのかわからないが、その笑顔の奥に、背筋を凍らすほどの深い闇が潜んでいるように、レッドは感じていた。
――ていうか、婿になるつもりないし! ……でも、失敗したら殺されそうだし……。
「……うぅ」
そんな組長の姿を思い出す度に、もう何度身震いしたことか。
しかし、その身震いには、別に他の理由も付け加えられていた。
「何やぁ? カレシはん。顔青くなってますやん。ハッハッハッ……!」
今、レッドはモジュールを動力源とする車に乗っている。
ユズハのバイク同様、宙に浮いているので乗り心地は悪くない。
悪くはないのだが、隣に座っている相手との相性が悪すぎる。
現に、相手がレッドを見下すような笑みを浮かべながら、ドスの切先をレッドの頬に当てていた。
もし、少しでも揺れたら怪我をするのは間違いない。
刃物を当てられた左頬を動かさず、右の口だけを僅かに動かして、レッドが反論した。
「そんなもの突きつけられたら、顔も青くなるよ!」
若頭はドスの刃先をレッドの頬にペタペタと叩きながら、やはり笑っていた。
「ハッハッハッ……! いやいや、すまん。アンタが、あんまりおもろかったもんやから」
若頭が今度は腹を抱えて笑い出す。おかげで、ドスがレッドの顔から離れた。
ようやく緊張の瞬間から解き放たれたレッドが、深く息を吐いてから、若頭に質問した。
「組長が欲しがっている土地って、そんなに魅力的なのか?」
「ん? 実はワイもそんなに詳しくはないんや。第一、なぜかワイをその土地に絶対行かせてくれんのや。だから、どんな土地かはわからん。そやけど、組長は前々からその土地にご執心でなぁ」
さっきまで腹を抱えて笑っていた若頭も、レッドの疑問に共感したのか、訝しがっていた。
「まぁ。それも疑問なんだが……」
「実は、ワイも不思議やったんやが……」
レッドの視線と、若頭の視線が同時に動いていく。
二人は後部座席に座っていたが、その視線が助手席に座る女性に移動したのだ。
一方女性は、その視線に気づいたのか、こちらに微笑みで返してきた。
「ハハハ……。あら。何ですの? 皆さん、そんなに私を見つめて」
なんとシェリーが座っていたのだ。
本当は、運転手とレッド、若頭だけでその土地に向かうはずだった。
それなのに、実はシェリーがトランクの中に潜り込んでいたのだ。
そのことに気づいたのは、街を出てから一日が過ぎた頃だったため、歩かせて帰す訳にもいかず、とりあえず助手席に座ってもらっているという訳だ。
一方レッドたちは、無邪気な笑顔を向けてきたシェリーに対して、愛想笑いで返すしかなかった。
そして、小声で会話する。
「何で、シェリーが乗っているんだよ」
「ワイが知るかい。もしかして、カレシはんに会いたかったとかやないんか?」
「そ、そんな馬鹿な。まぁ。確かに美人で魅力的だけど」
なぜか、レッドの顔が締まりがなくなっていく。
彼の目が、彼女の笑顔に眩しそうに歪んでから、彼女の体全体を見回した。
――ストーカー気質は怖いけど、あのくびれとか、儚そうな笑顔は魅力的なんだよなぁ……。
「……」
勝手に一人で妄想するレッドは、急に何も言わなくってしまった。
――いやぁ。もしかして、童貞を捨てるチャンス!?
レッドが、気色悪く笑みを浮かべ始める。
「へへへ……。悪くないなぁ」
そんなレッドの胸倉を、突然誰かが掴み上げた。
「お、おまえ、今おっそろしい妄想しっとたな!」
若頭の怒った声が車内に響いた。
「ぐへっ!」
首を絞められ、顔を真っ赤にするレッド。
その様を見て、シェリーが若頭の腕を慌てて引き剥がそうとする。
「やめなさい! 〝未来のダンナ〟様に!」
その言葉に、若頭の動きがピタリと止まり、その腕が脱力したかのようにダラリと落ちてしまった。
「お嬢さんっ! 何で、そないにコイツのこと好きなんですかぁ!」
ついには、涙を流しながらシェリーに迫ってくる始末。
「ちょ、ちょっと。鼻水も飛んできてますわよ。汚い。――この方はね。アナタたちと違って、血生臭くない〝普通〟の世界の人なんです。私は、そんな世界で生きていきたいのです!」
「お嬢さん。そんな、血生臭いって、少し言い過ぎですよ。だってワイら、お嬢さんを組長の養女に迎えた時から、悪さしないと誓ったんすから……」
「本当に? 街の皆さんは、私たちを見るとすぐに逃げるのに?」
「あ、あれは、昔みかじめ料を取り立ててた頃の名残で……。でも今じゃあ、街のゴミ拾いから、老人ホームの慰問、災害の救助、仕舞いには街の夜回りまでしてるんですよ?」
若頭の言葉に、レッドが小声でツッコんだ。
「何で逮捕される側が、見回ってるんだよ」
その言葉が聞こえたのか、若頭が再びレッドの首を絞めようとした時だった。
シェリーの大きな声が、彼の動きを制止する。
「や、め、な、さ、い!」
「……はい」
急に若頭がションボリと下を向きだした。なんだか小さくなったように見えた。
さすがに悪いと思ったのか、シェリーが溜息を吐いてから優しく語りかけてきた。
「アナタたちのやっていることは、立派なことです。それは認めます。……でも、親衛隊はどう考えてもおかしいんじゃなくって?」
その言葉に、若頭の顔が弾かれたようにシェリーに向き直った。
「な、何を言っとるんです! 組の花――いや、街の花であるお嬢さんを、コイツのような悪魔の手から守らなきゃいけまんせんやろ!」
「オイ。誰が悪魔だ」というレッドのツッコミを無視して、若頭が再び涙を流す。
「ワイらは心を入れ替えたんです! お嬢さんには、笑ってもらいたいから……」
若頭のそんな姿に、シェリーは物悲しそうに、それでいて笑顔になりきれずに、ただ口元を綻ばせるしかなかった。
「……でも、おかげで私は友人も恋人もできないのです」
「友人なら、ワイらがいるやないですか! ……何なら、恋人役も――」
突然、若頭の言葉が途切れてしまった。なぜか、左頬が赤くなっている。
「いい加減にしなさいっ!」
シェリーが、若頭の頬をひっぱたいたのだ。
「お、お嬢さん……」
また、涙目になる若頭。
そんな二人の勢いに押され、レッドは結局黙って溜息を吐いてから窓の外を覗いていた。
――〝普通〟、か……。
まぁ。あの刀と出会うまでは、普通の日常を送っていたはずなんだが……。
一体、どこで間違ったんだか。
などと物思いに耽っていると、急に車が止まり、車内の三人がフロントガラスや前の座席に顔を突っ込ませてしまった。
「痛って!」
「な、何ですの!?」
「ワイを殺す気か!?」
若頭が、怒りの勢いに任せて運転手の首を絞めた。
しかし、運転手の顔を見た途端、その手が一気に緩んだ。その代わりに、若頭の顔が青ざめていく。
「く、組長!? わざわざ片目の運転手の変装をしてまで、なんでこんな所に?」
一方組長は、激しくせき込みながら自分の首をさすっていた。
「ゴホッ。ゴホッ。……も、目的に着いたんだ!」
直後組長が、口から泡を吹きながら座席に転がった。
そんな運転手など気にせず、三人がフロントガラスの向こうに視線を飛ばした。
『こ、これって……』
打ち合わせてをしていないのに、三人の声が揃ってしまった。
そんな三人の視線の先には、いや視界に収まらないほどの大きな木がそびえ立っていた。
三人が呆然としていると、ようやく苦痛が収まった組長が静かに語り出した。
「今日の夜は満月だ。――シェリーが生まれた日だ」
――実は、どうしても手に入れたい土地があってな。だが、その土地の連中がなかなか手強くて、うちの組のモンも多くやられてしまった。そこで、お前さんに土地を手に入れて欲しいんだよ。でないと、婿にはさせられんな……。
と言う組長の笑顔を、レッドは一生忘れはしないだろう。
何を企んでいるのかわからないが、その笑顔の奥に、背筋を凍らすほどの深い闇が潜んでいるように、レッドは感じていた。
――ていうか、婿になるつもりないし! ……でも、失敗したら殺されそうだし……。
「……うぅ」
そんな組長の姿を思い出す度に、もう何度身震いしたことか。
しかし、その身震いには、別に他の理由も付け加えられていた。
「何やぁ? カレシはん。顔青くなってますやん。ハッハッハッ……!」
今、レッドはモジュールを動力源とする車に乗っている。
ユズハのバイク同様、宙に浮いているので乗り心地は悪くない。
悪くはないのだが、隣に座っている相手との相性が悪すぎる。
現に、相手がレッドを見下すような笑みを浮かべながら、ドスの切先をレッドの頬に当てていた。
もし、少しでも揺れたら怪我をするのは間違いない。
刃物を当てられた左頬を動かさず、右の口だけを僅かに動かして、レッドが反論した。
「そんなもの突きつけられたら、顔も青くなるよ!」
若頭はドスの刃先をレッドの頬にペタペタと叩きながら、やはり笑っていた。
「ハッハッハッ……! いやいや、すまん。アンタが、あんまりおもろかったもんやから」
若頭が今度は腹を抱えて笑い出す。おかげで、ドスがレッドの顔から離れた。
ようやく緊張の瞬間から解き放たれたレッドが、深く息を吐いてから、若頭に質問した。
「組長が欲しがっている土地って、そんなに魅力的なのか?」
「ん? 実はワイもそんなに詳しくはないんや。第一、なぜかワイをその土地に絶対行かせてくれんのや。だから、どんな土地かはわからん。そやけど、組長は前々からその土地にご執心でなぁ」
さっきまで腹を抱えて笑っていた若頭も、レッドの疑問に共感したのか、訝しがっていた。
「まぁ。それも疑問なんだが……」
「実は、ワイも不思議やったんやが……」
レッドの視線と、若頭の視線が同時に動いていく。
二人は後部座席に座っていたが、その視線が助手席に座る女性に移動したのだ。
一方女性は、その視線に気づいたのか、こちらに微笑みで返してきた。
「ハハハ……。あら。何ですの? 皆さん、そんなに私を見つめて」
なんとシェリーが座っていたのだ。
本当は、運転手とレッド、若頭だけでその土地に向かうはずだった。
それなのに、実はシェリーがトランクの中に潜り込んでいたのだ。
そのことに気づいたのは、街を出てから一日が過ぎた頃だったため、歩かせて帰す訳にもいかず、とりあえず助手席に座ってもらっているという訳だ。
一方レッドたちは、無邪気な笑顔を向けてきたシェリーに対して、愛想笑いで返すしかなかった。
そして、小声で会話する。
「何で、シェリーが乗っているんだよ」
「ワイが知るかい。もしかして、カレシはんに会いたかったとかやないんか?」
「そ、そんな馬鹿な。まぁ。確かに美人で魅力的だけど」
なぜか、レッドの顔が締まりがなくなっていく。
彼の目が、彼女の笑顔に眩しそうに歪んでから、彼女の体全体を見回した。
――ストーカー気質は怖いけど、あのくびれとか、儚そうな笑顔は魅力的なんだよなぁ……。
「……」
勝手に一人で妄想するレッドは、急に何も言わなくってしまった。
――いやぁ。もしかして、童貞を捨てるチャンス!?
レッドが、気色悪く笑みを浮かべ始める。
「へへへ……。悪くないなぁ」
そんなレッドの胸倉を、突然誰かが掴み上げた。
「お、おまえ、今おっそろしい妄想しっとたな!」
若頭の怒った声が車内に響いた。
「ぐへっ!」
首を絞められ、顔を真っ赤にするレッド。
その様を見て、シェリーが若頭の腕を慌てて引き剥がそうとする。
「やめなさい! 〝未来のダンナ〟様に!」
その言葉に、若頭の動きがピタリと止まり、その腕が脱力したかのようにダラリと落ちてしまった。
「お嬢さんっ! 何で、そないにコイツのこと好きなんですかぁ!」
ついには、涙を流しながらシェリーに迫ってくる始末。
「ちょ、ちょっと。鼻水も飛んできてますわよ。汚い。――この方はね。アナタたちと違って、血生臭くない〝普通〟の世界の人なんです。私は、そんな世界で生きていきたいのです!」
「お嬢さん。そんな、血生臭いって、少し言い過ぎですよ。だってワイら、お嬢さんを組長の養女に迎えた時から、悪さしないと誓ったんすから……」
「本当に? 街の皆さんは、私たちを見るとすぐに逃げるのに?」
「あ、あれは、昔みかじめ料を取り立ててた頃の名残で……。でも今じゃあ、街のゴミ拾いから、老人ホームの慰問、災害の救助、仕舞いには街の夜回りまでしてるんですよ?」
若頭の言葉に、レッドが小声でツッコんだ。
「何で逮捕される側が、見回ってるんだよ」
その言葉が聞こえたのか、若頭が再びレッドの首を絞めようとした時だった。
シェリーの大きな声が、彼の動きを制止する。
「や、め、な、さ、い!」
「……はい」
急に若頭がションボリと下を向きだした。なんだか小さくなったように見えた。
さすがに悪いと思ったのか、シェリーが溜息を吐いてから優しく語りかけてきた。
「アナタたちのやっていることは、立派なことです。それは認めます。……でも、親衛隊はどう考えてもおかしいんじゃなくって?」
その言葉に、若頭の顔が弾かれたようにシェリーに向き直った。
「な、何を言っとるんです! 組の花――いや、街の花であるお嬢さんを、コイツのような悪魔の手から守らなきゃいけまんせんやろ!」
「オイ。誰が悪魔だ」というレッドのツッコミを無視して、若頭が再び涙を流す。
「ワイらは心を入れ替えたんです! お嬢さんには、笑ってもらいたいから……」
若頭のそんな姿に、シェリーは物悲しそうに、それでいて笑顔になりきれずに、ただ口元を綻ばせるしかなかった。
「……でも、おかげで私は友人も恋人もできないのです」
「友人なら、ワイらがいるやないですか! ……何なら、恋人役も――」
突然、若頭の言葉が途切れてしまった。なぜか、左頬が赤くなっている。
「いい加減にしなさいっ!」
シェリーが、若頭の頬をひっぱたいたのだ。
「お、お嬢さん……」
また、涙目になる若頭。
そんな二人の勢いに押され、レッドは結局黙って溜息を吐いてから窓の外を覗いていた。
――〝普通〟、か……。
まぁ。あの刀と出会うまでは、普通の日常を送っていたはずなんだが……。
一体、どこで間違ったんだか。
などと物思いに耽っていると、急に車が止まり、車内の三人がフロントガラスや前の座席に顔を突っ込ませてしまった。
「痛って!」
「な、何ですの!?」
「ワイを殺す気か!?」
若頭が、怒りの勢いに任せて運転手の首を絞めた。
しかし、運転手の顔を見た途端、その手が一気に緩んだ。その代わりに、若頭の顔が青ざめていく。
「く、組長!? わざわざ片目の運転手の変装をしてまで、なんでこんな所に?」
一方組長は、激しくせき込みながら自分の首をさすっていた。
「ゴホッ。ゴホッ。……も、目的に着いたんだ!」
直後組長が、口から泡を吹きながら座席に転がった。
そんな運転手など気にせず、三人がフロントガラスの向こうに視線を飛ばした。
『こ、これって……』
打ち合わせてをしていないのに、三人の声が揃ってしまった。
そんな三人の視線の先には、いや視界に収まらないほどの大きな木がそびえ立っていた。
三人が呆然としていると、ようやく苦痛が収まった組長が静かに語り出した。
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